概要
アメリカ・ユタ州の白亜紀後期の地層から発見され、2013年に命名されたナストケラトプスは角竜の中でも変わった恐竜であった。スティラコサウルス等と同じセントロサウルス亜科の角竜だが、まだ目の上に2本の角を生やしており、鼻の上の角は発達していなかった。しかし、このようなタイプのセントロサウルス亜科の角竜はナストケラトプスが生息していた時代(約7600万年前)には既に姿を消しており、原始的な種の生き残りであることが示唆されている。
全長は4~6メートルほどで、名前は「大きな鼻と角のある顔」を意味するが、その名の通り内鼻孔が上下に伸び、吻部が前後方向に短くなっていて、鼻が大きくなっていたのが特徴だった。これはスイギュウの角と同じく軽量化されており、浮袋の役割を果たしたとする説もあるが詳細は不明。また角もほかの角竜とは異なり、現代の牛のように側方に強く湾曲しながら前上方に伸びていた。
近年になって命名されたばかりの新種であるが、『ジュラシック・パーク』シリーズでは早くも玩具やゲームで登場し、2019年には第5作の1年後を描いた短編映画『Battle at Big Rock』にてメイン恐竜として登場、第6作でも活躍予定である。