あらすじ
太平洋戦争末期の昭和20年(1945年)
当時日本領の樺太で育った市村ハナはその醜い容姿故に財閥令嬢の高嶋津絢子をリーダー格とした女子グループにより凄惨ないじめに遭っていた。
そして終戦後の1945年8月22日、ソ連軍の空爆により樺太を逃れることとなったハナの一家は引き上げ船に乗り込むもののいじめグループに居合わせてしまい、絢子により泥棒の濡れ衣を着せられ船から追い出されてしまう。
その後次の船に乗り込むものの、乗っていた船がソ連軍と思われる潜水艦により撃沈されてしまう(三船殉難事件)。母と弟を喪った彼女は自身を虐げ、挙句の果てには家族をも奪った高嶋津絢子らに復讐することを決意する。
物語はハナが醜い顔を整形し生まれ変わる場面から始まる。
登場人物
本作の主人公。高嶋津絢子らのいじめグループに暴力や凌辱など凄惨ないじめを受け、間接的に家族まで奪われてしまう。復讐のために顔を整形し小石川菜穂子の偽名を使い行動する。
ハナの宿敵。当時樺太最大の製紙会社の経営一族の令嬢。絶世の美貌を誇るが性格は冷酷かつ残酷でサディスティック。その思考回路には未知の部分が多い。
ハナのいじめグループの準リーダー的な存在。
樺太から引き揚げた後は旅館の跡どりとして女将となる。
ハナのいじめグループの一人。
美しい容姿を誇りに思っており、自身は選ばれた存在と思う一方で醜い容姿のものは徹底的に蔑むという傲慢さをもつ。
- 百子
ハナのいじめグループの一人。
小柄でハナに援助交際じみたことをさせるいじめをしていた。
樺太から引き揚げた後は農場で望まぬ生活をしていた。
- 瀬尾サチ
ハナのいじめグループの一人。
元々は優等生だったが学年首席の地位をハナに奪われたことを根に持ちいじめていた。
樺太から引き揚げた後は父が事業に失敗し、母は心を病んで自殺。
その後売春婦として貧困かつ悲惨な生活を送る中で父親がわからない子供を身ごもる。
絢子と再会し、稼ぎのいい仕事に就けるかと思っていたが、絢子の許嫁男から凌辱的なSMプレイを受けるようになる。
息子を愛しており、息子を守るためなら何でもする。
- 綿貫
雑誌の記者でハナ(菜穂子)と出会った際一目ぼれするが、彼女の周りで不審な出来事が起きるようになり真相を追いかけるようになる。