概要
三菱のセダンを中核とする乗用車。1973年から製造・販売が行われていた。
派生車種のランサーエボリューション(ランエボ)はパジェロと並んで同社のイメージとなっており、「頭文字D」、「湾岸ミッドナイト」、「ワイルドスピード」、「デッドヒート」、「フー・アム・アイ?」、「超速伝説ミッドナイトチェイサー」、「TAXi」などなど、登場作品は多岐にわたる。
またラリー最高峰であるWRCにもランサー時代から参戦しており、90年代のラリーシーンではトヨタ・セリカ、スバル・レガシィ、インプレッサと共にその名を轟かせていた。現在ではレギュレーション違いにより撤退しているが世界各国のラリーやPCWRCで健在であり、性能の高さを裏付けている。
歴代
初代
初代モデルはヒュンダイの初のオリジナル車・ポニーのベース車にもなった。
またランサーフィオーレが、今ではロータスを子会社に持つマレーシアの自動車メーカープロトンの初のオリジナル車・サガのベース車にもなった。(共にエンジン・プラットフォームがランサーの流用なのでオリジナル車とは言い難い)
2代目(ランサーEX)
ランサーフィオーレ
3代目
(画像募集中)
4代目
・標準車
5代目
・標準車
6代目
・初期(ランサーセディア)
セディアワゴン
・中期(ブーレイ顔)
・後期
(画像募集中)
7代目
・標準車(日本名ギャランフォルティス)
7代目の日本仕様車はランサーとしてではなく日本で販売中止になったギャランの後釜という位置づけにされており、エボでない一般グレードは「ギャランフォルティス」と呼称される。ただし、その「ギャランフォルティス」は2015年3月をもって販売は打ち切られた。
ランサーMR
シリーズ中の一部に用意されるMRグレードはエボのターボチューンではなくNAチューンに特化したモデル。
駆動方式はFFのみだが前後ディスクブレーキが装備される。インテグラTYPE-Rあたりをライバル視したと思われる。
ちなみにMRとは「Mitsubishi Racing」の略であって、決してミッドシップリアドライブの略ではない。
ランサーの消えた日本市場
先述のように2011年4月時点では、標準車はモデルチェンジにあたり日本市場の特殊事情故にギャランの名を冠され「ギャランフォルティス」を名乗っていた。
ちなみに、本当のギャラン(2016年時点では中国市場のみ発売)は全幅1.84m・全長4.85mもあるラージセダンであり、とても日本で売れるようなサイズではない。また、日本仕様車最後のギャランと現行ランサーのディメンションが近く、またギャラン及びディアマンテユーザーの代替車となりうる車種が存在しない事が日本仕様車の名称変更の理由として挙がる事もある。
そのためか、あの時点ではランサーの名称は日産・ADのOEMモデルであるステーションワゴン型ライトバン「ランサーカーゴ」(2代目。初代は内製)およびランエボにのみ残っており、標準モデルがクルマ自体は存在するのに名称上は存在しないという少々いびつな状態となっていた。
2015年3月を以てギャランフォルティス販売終了、おまけに4月10日に「ファイナルエディション」をもって日本国内での「ランサーエボリューションX」の製造・販売を終了することを発表。
2016年2月にはランサーの自主開発を取りやめることを発表した。2017年12月20日をもって日本国内でのランサーの生産を打ち切った。そして2019年4月を持って日産から供給を受けた上で販売していたランサーカーゴが廃止された。結果、日本市場から完全にランサーの名称が消滅した。
2017年2月14日、台湾で「ランサーフォルティス」と「ランサーイオ」の統合改良版として「グランドランサー」を発表。同年4月から発売。三菱自動車・三菱ふそうトラック・バスの台湾でのパートナー・中華汽車がランサーシリーズの開発を引き継いだ。