概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場エピソードはTC3巻収録「ペロ! 生きかえって」。
試験管に入った錠剤で、これを飲めばどんな病気でも治療することが出来る。上記の初登場エピソードの作中では、ドラえもんはしずかの飼い犬・ペロの病気を治療する為に使用している。その際、ドラえもんはこの道具について「薬だから効かないこともある」と言っている。
しかしその一方で、大全集2巻収録「ペタリぐつとペタリ手ぶくろ」の作中では、ドラえもんは「僕らの時代の科学では、治せない病気なんか無いんだ」と明言している。その為、ファンの間では「老衰や怪我等、病気以外の理由で体調を崩している場合のみ効果が表れないのでは?」という意見も存在する。
参考として『ドラえもんのひみつ道具使い方事典2』では、この道具は「生理機能探知薬」(病巣センサーの役割を果たす)、「原素の素」(全ての原素が入っている)、「シロップ」で構成された「変幻自在薬品」であり、服用者の体の悪い部分を探知し、それを治療する成分に変化するが、重病あるいは手遅れの場合は効果がないと説明されている(ただしこの書籍は藤子・F・不二雄が監修しているとはいえ、F氏が直接手掛けた作品ではなく、それが原因なのかは不明だが、原作版と矛盾している設定及び解説も存在する)。
派生作品
『ドラえもん』を題材としたゲーム作品では回復アイテムとして登場することが多く、どの作品でも安定した回復効果を発揮している。
『魔界のダンジョン』で登場した際は、HP全回復に加えてほぼ全ての状態異常を完治させるという強力な効果を発揮している(ただし複数回使用出来る「お医者さんカバン」に対し、こちらは1回使用すると無くなってしまう)。
『恐竜2006DS』及び『新魔界大冒険DS』では、万病薬について「どんなに酷い病気にかかっていても、たちまち治してしまう薬」と説明されている。また、アイテムとして使用した場合は味方の恐竜及び魔物一体のHPを回復させることが出来る。
『緑の巨人伝DS』でも、上記の2作品と同様に「どんなに酷い病気にかかっていても、たちまち治してしまう薬」と説明されている。また、アイテムとして使用した場合は体力全回復に加えて状態異常も完治させるという強力な効果を発揮している。
名称について
上記の名称は『ドラえもんのひみつ道具使い方事典2』及び『ドラえもん最新ひみつ道具大事典』で設定されたもので、原作版における正式名称は不明(作中では「どんな病気にもきく薬」と呼ばれるのみ)。また、2006年版「ペロ!生きかえって」(水田わさび版アニメ)では「動物のいろんな病気に効く薬」と呼ばれている。