構成町村(3町8村)
吉野町、大淀町、下市町、黒滝村、天川村、野迫川村、十津川村、上北山村、下北山村、川上村、東吉野村
概要
奈良県南部のほとんどを占める広大な郡。
人口は吉野・大淀・下市の北部3町に集中、面積は日本最大の村十津川村を筆頭にそれ以外の8村が多くを占める。これらの村地域は「奥吉野」と呼ばれ吉野・大淀・下市とはまた区別されることもある。
紀伊山地の深い山々に覆われており、山を割って流れる吉野川や十津川、北山川の谷に集落が営まれる。
ほとんどが山林地帯となる村地域の人口は極めて希薄。これらの地域には豊かな自然が残り林業が営まれている他、大規模なダムが建設され、貯められた水は発電や灌漑などに利用されている。また、十津川村や野迫川村などの一部地域は北部3町や五條、橿原といった奈良県内よりも新宮や橋本など、和歌山県内との繋がりが深い。一方の町地域は近鉄吉野線で大阪へアクセスできることから、大阪のベッドタウンとして期待された時期もあったが、現在は奥吉野との物資集散基地や、吉野山の観光が主な産業となっている。
大和国
8世紀頃に吉野監(よしののげん)という特別の地方行政区画が置かれた。畿内に属す。その後、廃止され大和国吉野郡となった。
奈良県
廃藩置県により、奈良県が発足し吉野郡が奈良県の管轄となった。明治30年(1897年)に郡制が施行され、郡役所が上市町に設置。大正15年(1926年)に郡役所が廃止され、それ以降は地域名称となる。