概要
見た目や仕様用途などから、ロケットランチャー、バズーカなどとも呼ばれたりもするが、ロケットランチャーやバズーカはロケット推進装置をもったロケット弾を使用するのに対し、無反動砲は文字通り単純に砲弾を飛ばす兵器であるため、まったく違うカテゴリに分類される。
そのため、一口に無反動砲といっても、カールグスタフやAT-4のような個人が携帯できるものから、
- カールグスタフ
- AT-4
60式自走106mm無反動砲やM50オントス自走無反動砲といった車両搭載の大型なものも存在する。
- 60式自走106mm無反動砲
- M50オントス自走無反動砲
また、デイビー・クロケットという核砲弾を使用した無反動砲もある。
反動相殺の方法
もっともポピュラーなのが、砲撃の際に発生した発射ガスを後方に高速で噴出することによって、その反動を相殺する方法。そのほかにも、微小なプラスチック片を撒き散らすことによって反動を相殺する方法もある。
前者のガスを放出する方法は、無反動砲のみならず、携帯型のロケットランチャーやミサイルランチャーにもこの方法が使われている。
ただし、高温高圧のバックブラストを大量に噴出するため、後方にいたために吹き飛ばされたとか、ガスをモロに食らって死亡するといった事故も多いため、後方の安全や閉所での使用には注意が必要となる。
また、大量にバックブラストを出すということは敵にも居場所がばれやすいという危険もあった。
もっとも、この方法に限らず、無反動兵器の類は大概後方が危険だったりするのだが、最近では改良され、バックブラストが軽減され閉所でも使用できるようになり、隠密性も増しているものもある。
ちなみに
発射する際に無反動砲と同様の方法で反動をなくしている兵器として、RPG-7があるが、正確に言えば無反動砲ではなくグレネードランチャーである。
しかしながら、無反動砲でも砲弾が同様の構造(発射を炸薬で行い、推進をロケットで行う)をしたものが多いため、無反動砲として扱ってもそれほど問題はないのではあるが、たまに年季の入った軍オタが猛烈に突っ込んでくることもあるので、そのあたりは注意したほうがよい。