"Aim towards the Enemy." - Instruction printed on US Rocket Launcher
敵に向けて下さい。 ―― アメリカ軍 ロケットランチャー 取扱説明書(『CoD4:MW』より)
概要
ロケット弾の発射と運搬をかねた兵器の総称。「ロケラン」と略される場合もある。
車両や航空機に搭載するものから、個人携行型まで大きさはさまざま。
個人携帯用のものは対戦車兵器として用いられる場合が多いが、陣地や建物などに対して多目的に使用される場合も珍しくない。対人用の榴弾のほか、煙幕や照明弾、多目的榴弾など様々な弾種が用意されている場合も多い。
射撃時の反動を相殺するため後方からも爆炎が噴出するのも特徴。
(その点は無反動砲も同じ)
使用するロケット弾は基本的に無誘導弾である。誘導機能を内蔵する弾体はミサイルと呼ばれ一般に別の兵器とされる。
誘導弾でない分、弾1発あたりの値段が安く電子機器を含まず構造が単純なため、火力が高くかつ安価な兵器として途上国のみならず先進国の軍隊でもよく使われている兵器であるが、長距離の精密射撃や移動目標にはあまり向かない。
射撃による爆音や発射炎で射撃位置が暴露しやすく猛反撃を受けやすい、真後ろに味方や壁がないか確認しなければ味方や自身まで巻き添えを食らうため、閉所や室内から射撃しづらいといった欠点もある。
(使用弾薬にもよるが)高威力な武器として描かれる場合も多い。ただしよほどの手抜き工事でもない限り一軒家レベルの建物を木っ端みじんにはできない。
分類
誘導弾を発射するものはミサイルランチャーとして区別されることが多いが、ロケットランチャーから発射できるミサイルも開発されており、両者に構造的な違いはない。
歩兵携行型
ランチャーとして最もイメージされやすいかもしれない。
バルカン、バズーカなどの、よく有名な機種の名称が種別名として扱われがちな兵器のひとつ。ちなみに、バズーカは第二次世界大戦中にアメリカ軍が開発・使用したM1ロケットランチャーの愛称である。
M72のように1発しか撃てない使い捨てだが非常に小型軽量なものもある。
(射撃時に後部を展張する)
砲兵(長距離兵器)
砲兵が用いる数km~数十km以上の射程をもつものは、かつての重砲に代わって採用されるようになった多連装ロケット砲である。白煙から発射位置が特定されやすいので多くが車載化され、収納容器から装填装置まで機械化されている。
航空機発射型
航空機が用いる空対地ロケット弾もあり、特に回転翼機、攻撃ヘリでは反撃されにくい遠方から安価に火力投射できるので現在も多用されている。
pixiv・フィクションにおいて
ピクシブでロケットランチャーと検索すると、結構な割合でRPG-7のイラストが見られるが、ロケットランチャーはランチャー内でロケットモーターに点火し飛翔させる装置であるのに対して、RPG-7は装薬の爆発で発射、空中でロケットモーターに点火するため、厳密に言えばロケットランチャーではなく無反動砲である。
ゲームなどは「ロケランっぽいものは全部ロケラン扱い」されやすい…とはいってもミリオタ以外のプレイヤーも多いため、「無反動砲」「対戦車擲弾発射器」なんて厳密に言っても混乱するだけなので苦肉の策と言えなくもない。
バズーカだろうがRPG-7だろうが、良くも悪くもタグ検索で同類を探す際には役立つ。
もっとも、紛らわしいので特に気にしない人も多いようではあるが。
身もふたもなく言えば、ロケランだろうがミサイルだろうが、正直、撃たれて撃破される側からすればあまり変わらない。
厳密な違い
ロケットランチャーはあくまでもロケット弾を所定の方向に飛ばすためのレールに過ぎず、ロケット弾をランチャーの外で点火したとしてもロケット弾は飛翔することができる。
一方無反動砲は曲がりなりにも砲身であり、無反動砲の弾薬は砲身により装薬の燃焼エネルギーに方向性を与えている。
このため無反動砲の弾薬を砲の外で点火しても、派手に破裂するだけでほとんど飛んでいかないことになる。
代表的なもの
最も初期のロケットランチャー
主なロケットランチャー
航空機用のロケットランチャーは民間のピックアップトラックなどに載せた簡易型ロケット発射車両としても使用されることがある。いわゆるテクニカルの一種。
変則型
関連タグ
ミサイル:誘導機能を持ったもの(誘導方式は様々)