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カチューシャ(兵器)

かちゅーしゃへいき

カチューシャ(ロシア語:Катюша、ラテン文字表記:Katyusha)は、第二次世界大戦においてソビエト連邦が開発・使用した世界最初の自走式多連装ロケット砲。制式名は、82mm BM-8(БМ-8 ベーエーム・ヴォースィェミ) および 132mm BM-13(БМ-13 ベーエーム・トリナーッツァチ) である。 なお、自走式多連装ロケットランチャーを指す俗称としてこの名が用いられることがある
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(以下Wikipediaより引用)

愛称

カチューシャは公式名称ではないが、前線に配備されると間もなくソ連の赤軍兵士たちの間で広まった。元々ロシア人女性の愛称である「カチューシャ」がこの兵器の愛称として命名された由来は諸説あり定かではないが、一説によると製造元の工場名の頭文字である「К」が刻印されていたため、前線の兵士達が当時流行していた歌「カチューシャ」にひっかけて呼び始めたものと推測される。
これに対し、彼らと戦っていたドイツ陸軍の兵士は、この兵器の外観および発射時に鳴り響く音がオルガンに似ていたことから、「スターリンのオルガン」と呼んだ。

長所と短所

メリット(長所)

大型の弾頭を一斉に発射するので瞬間火力がすさまじい。構造も簡単なのでコストが安い。

デメリット(短所)

命中率が良くないので、数によって補わなければならない。攻撃後、弾の再装填に時間がかかる。

しかし、カチューシャの場合、移動が簡単で発射後はすぐに後退し、再装填を自軍の陣地で行えるという利点があった。

構造

構造は非常にシンプルで、ロケット弾を載せるための鉄レールを平行に並べ柵状にした発射機と、それを支え、方向と射角を調整するための支持架で構成される。ロケット弾は無誘導で一般に照準器はついていないため、使用するロケット弾の重量や射程距離から射角を算出しおおよその方角に向けて発射された。命中精度は期待できないため、大量のロケット弾を集中的に撃ち込むことでその欠点を補った。BM-13 の場合、8本のレールの上下にロケット弾を装着し、同時に16発を撃つことができた。

カチューシャは、一般にトラック(ソ連製の ZiS-6 や、アメリカ製のスチュードベーカーUS-6s などの運転席に軽装甲を施したもの)に架装されたので、しばしば土台のトラックの部分もひとまとめにして、自走式ロケットランチャーの名称として使用されることもある。ただし、この兵器は他にも、戦車(T-40水陸両用戦車)やトラクター、装甲列車などにも搭載された。

弾頭

使用されたロケット弾はいずれも固体燃料ロケットで、燃料には黒色火薬またはダブルベース装薬(ニトログリセリンとニトロセルロースの混合薬)が使用された。起爆装置が2ヵ所あり、前後の爆圧で圧縮された破片を熱加速させる凶悪な構造、加熱した破片の摂氏温度は600~800度ほどに達する。そのため、「カチューシャの弾頭にはテルミットが積んである」という伝説が生まれた。それでもなおロケット弾自体も尾翼式無誘導のシンプルな構造のため、安価に大量生産できた。BM-8では、M-8ロケット弾(口径82mm)が、BM-13では、M-8またはM-13ロケット弾(口径132mm)が使用可能。

映画やゲームで主に描写されるのはM-13の方である。

使用ロケット砲弾諸元 「M-8」
全長 : 596mm (23・5インチ)
胴部直径 : 82mm (3.23インチ)
重量 : 8kg (17.6ポンド)
初速 : 315m/sec (1033ft/sec)
弾頭重量 : 3.05kg (6.725ポンド)
推進薬重量 : 1kg (2.2ポンド)
最大射程 : 5500m (6017ヤード)

使用ロケット砲弾諸元 「M-13」
全長 : 1420mm (55.9インチ)
胴部直径 : 132mm (5.2インチ)
重量 : 42.5kg (93.7ポンド)
初速 : 355m/sec (1165ft/sec)
弾頭重量 : 18.5kg (40.8ポンド)
推進薬重量 : 7.08kg (15.6ポンド)
最大射程 : 8500m (9300ヤード)

開発製造

ソ連がカチューシャを開発するきっかけとなったのは、1936年のナチス・ドイツによる6筒のロケットランチャー「ネーベルヴェルファー」の開発であった。
1938年に設計が開始され、1941年6月21日にBM-8の実戦配備が承認された。
戦場で最初に使用されたのは、同年7月14日、ロシアの都市ルドニヤにおけるドイツ国防軍との戦闘においてであった)。
フリョーロフ大尉が指揮する実験砲兵隊が、7基のカチューシャを使用した。
同年8月8日には8つの砲兵連隊が創設され、1連隊につき36基ずつが配備された。BM-8を改良した

BM-13N(Nは、「標準型」の頭文字)は、1943年に設計が完成し、第二次世界大戦終結までに、1800基以上が製造された。

標準的な運用は、敵軍の対戦車陣地に対し、主力部隊が突入するのに先立ち、待機する主力部隊の後方から頭越しに、野砲部隊の攻撃とともに大量のロケット弾を一斉に発射するというものであった。カチューシャは命中精度が不足しているため、防衛施設を狙うのは野砲などに任せて、ロケット弾を敵兵士の頭上に雨のように降らすことで、どちらかと言うと心理的ダメージを与えることに重点が置かれた。

関連タグ

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