概要
硬骨魚綱・ニシン目・ニシン亜目・カタクチイワシ科に属する海水魚。
別名:ヒシコイワシ、セグロイワシ、クレクチ等。
体長15cm。
食べ物は主にプランクトン等。
西太平洋に分布し、日本各地/朝鮮半島、中国、台湾近海で漁獲される。
体は細長くやや側扁する。背面は暗青色で、下顎が上顎よりかなり短いのが特徴。産卵期はほぼ周年に渡るが、盛期は春から夏と秋の2回で、北方では産卵期は遅れて盛期も1回である。産卵場は東シナ海、九州近海から北海道周辺までの大陸棚沿岸域。卵は楕円形で分離浮性である。
食用としては、田作や塩蔵加工した缶詰等にされる。「シラス」や「タタミイワシ」は主にこのカタクチイワシの仔魚である。食用の他、養殖魚の飼料や釣り餌になる主要な魚種である。
アンチョビ
アンチョビ(anchovy)は本種を含むカタクチイワシ属7種ほどの総称で、どれも重要な漁業資源となっている。さらに広義にはアンチョベータなどカタクチイワシ科の各種を指す総称として用いられるが、日本で「アンチョビ」と呼んだ場合は魚よりも上記の塩蔵加工した缶詰を指すことが多い。