学校を卒業後も就職することなく、実家で家事を手伝う女性のこと。クレジットカードの申込用紙にもこの表記で通るようだ。
家事手伝い(俗語)
高度経済成長期以降の昭和の時代は、「夫はサラリーマン、妻は専業主婦」というスタイルが世間の多数派であった。女性の就職は結婚までの腰掛にすぎないと認識されており、若手男性社員の「花嫁要員」として寿退職する前提で採用が行われていた。結婚が決まらないために退職できず、職場で古株になった女性は「お局」と蔑称されていた(寿退職の風習の廃れた現在でもお局様という俗語は用いられているが、職場で隠然とした権力を持つ古株の女性を指し「未婚の」という含意は既に無い)。
このため、女性にとって中~高等教育後の就職は必須事項ではなく、実家で両親の扶養の下、結婚するまでの花嫁修業として「家事手伝い」を行う女性も多かった。いわば裕福な家庭の子女に許されたモラトリアム期間である。
しかし現在は、女性のニートの婉曲表現として使われることが多い。女性の社会進出が進んで共働きも増えた現在、女性であっても本業を持つことが強く求められ、専業主婦は「夫の稼ぎを当てにしている」として軽蔑する風潮も出てきた。
いわんや、その予備軍たる家事手伝いをや、である。