あらすじ
(ネタバレ要素が多いので、多少長くなりますがご了承下さい)
ある日の朝の事、学校に遅刻になりそうになって全速力で走るいちご、もえ、みわの3人。だが学校手前に設置している横断歩道を渡る際、危うくトラックにぶつかりそうになったいちごだったが、ミュウミュウの力でヒョイッと宙返りしてかわしたのである。それを偶然にも校舎から新体操部員達が一部始終見ており、「今の見た?」「あんな子がウチの学校に居たなんて…」と驚く部員達の横で、キャプテンが「放っておく手は無いわ。何があろうと私達がゲットするのよ」意気込む。休み時間、早速勧誘しようといちごの元を訪れる。キャプテンが「是非、桃宮さんに協力して頂きたくて、こうしてお願いに来たのよ」と切り出して来て、他の部員達も、「今年出来たばかりの部なんですけど」「部員が4人のみ、試合に出るにはもう1人必要」というある意味、ピンチだらけの創立ホヤホヤの代官中学新体操部の助っ人部員になったいちごが(最初は部員達の猛烈な勧誘を受けたものの、入部に関してあまり乗る気にならずに断ってしまう。だが、キャプテンの合図で無理矢理部達に着せられたレオタード姿にいちごが「うわぁ~超カワイイ~一度着てみたかったんだ!」と喜んだいうのもあるが)悪戦苦闘しながらも、ミュウミュウの力で新体操の技を磨く(ちなみに、カフェミュウミュウのバイトも掛け持ちしているので、バイトが終わると疲れて相当バテてしまっていたが) 。
その後、部員達みんなでキャプテンが目標にしていた5月12日日曜日の「区立中学校新体操競技大会」に出場。いちごは個人演技が始まる直前に緊張で固まってしまうが、青山が間一髪駆けつけ、一気に元気を取り戻し華麗な演技を披露する。
だがそこへキッシュが妨害をしかけ、会場を停電させる。白金が発煙筒で火事に見せかけて騒ぎを作り出し、大会は一時中止となる。団体演技の最中だったいちごは停電を利用して上手く抜け出し、観戦を見に来ていたみんと、れたすと合流。無事アシカ型キメラアニマを浄化した。
大会の最終結果は、優勝は本郷中学、惜しくも代官中学はいちごのミスが響いて準優勝だった。表彰式終了後、いちごは部員達に謝罪するが、キャプテンは一切責めたりはせず「あなたのお陰でみんな思いっきり出来たわ。本当に楽しかった」と感謝を述べ、部員達も「救世主よ!」と絶賛。いちごは嬉しそうに照れるのであった。色々あった代官中学新体操部にとって初の大会は準優勝だったものの、皆とても満足した気持ちで終わったのだった(アニメでは時間の都合上描かれなかった様だが、キメラアニマとの戦闘前に一瞬映っていた団体演技の事を指していると思われる。キメラアニマとの戦闘後、代官中学の団体演技は無事再開された模様)
レオタードについて
代官中学新体操部のレオタード
アニメ放送当時は2002年は、まだ新体操はハイレグレオタードの時代で、今のレオタードの様にスカートやスパンコールは付けられなかった。ルールが改定されたのは2004年のアテネオリンピックの頃からで、2000年のシドニーオリンピックまでは認められなかったからである。ちょうど中間地点なので、致し方ない。
いちごが着用していたレオタード
この回では主に部活時に着用していた白をベースに黄色のハート模様が入った「練習用レオタード」と、
後半の大会出場時に着用していた白をベースにマゼンタ色の波型模様が入り、首まで一体型かつ胸元にダイヤ型にカットされた「試合用レオタード」(もしくは「大会用」)の2種類の新体操レオタード姿を披露した。なお、いちごの練習用レオタードについては、前もって用意された物なのか、急遽調達した物なのかは不明。また、大会用レオタードについてもまだ新体操部自体が設立して間もなく、学校からの部費も少ないはずなのにも関わらず、初の大会出場と言う事でいちごや部員達が頑張れる様に、キャプテンが思い切って大会用のレオタードを発注したのだろう。
大会用レオタード
他校のレオタード
本編もラスト近く、キメラアニマとの戦闘が終わった後は大会の表彰式のシーンとなり、まず体育館の天井から下へスクロールすると、画面の中央部に今回の大会で一位になった本郷中学の選手達が表彰台の上に並び、思い思いのポーズと嬉しそうな明るい笑顔で優勝した喜びを表現していた。なお、画面右端には学校名は触れられてはいなかったが、三位入賞としたと思われる学校の選手が一人ポツンと映っていた。その後、横向きに視点が変わり、中央の表彰台に並んだ本郷中学の選手達から左へスクロールすると、今回準優勝したいちご達代官中学の選手達が整列しているのであった。
つまり、真ん中の表彰台に優勝した本郷中学の選手達が、向かって左側に準優勝の代官中学の選手達が、右側に三位の中学の選手達がそれぞれいるという訳である。
ちなみに
表彰式の時、本郷中学の選手達の中でさりげなく一番目立っていたのがこの少女(演技シーンは無し)。
5人並んだ中で一番左端に居た彼女は、他の部員達がショートヘアとやや地味な髪型だったのに対し、唯一黒髪セミロング+大きなリボンを付けていて、モブキャラの中で存在感を漂わせていた(もっとも、「髪を纏めずに新体操の演技が出来るのか?」という意見があるが、ツインテールの髪型のいちごが演技出来たのだから、髪を束ねずともそのままの髪型で演技出来たのだろう)。
代官中学新体操部について
5話のみのゲストキャラクター
全員名前や学年は未公開。
↑のイラストでいうと、真ん中のいちごを基準に一番右端のメガネを掛けたのがキャプテンであり新体操部部長。いちごとキャプテンの真ん中後ろのショートマッシュの部員、一番左端のサイド側の髪を短くゴムで結わえた部員、その右後ろのショートヘアの部員、計5名である。確かにいちごが居なかったら大会出場はおろか、部の存続は難しかっただろう。
恐らくキャプテンは2年生か3年生だと思われる。部員の失言にフォローを入れたり、騒じょうの中いちごの身を案じたりとキャプテンとしてしっかりした姿を見せていた。
声優は、キャプテン(cv.本田貴子)、部員役(cv.小林沙苗と浅井清己)の他、後に黄歩鈴役で登場する望月久代が一足早く登場していた。(なお、望月氏の担当は本編を見る限り、恐らくショートマッシュの髪型の部員だと思われる。)
で、気になるのは第5話の後、新体操部を辞めたのかそのまま所属し続けたのか?に関してだが、残念ながら辞めたようだ…。と、言うのも講談社から発行された東京ミュウミュウ公式ファンBOOK(実はこの本の制作時は全52話のうちのまだ37話までしてやってなかったらしく、ストーリーの解説は第27話までとなっていた。で、残念ながら残り後半の分は未だに出していないのだが、アニメ版の資料本はこれだけらしいという貴重な一冊である。)によると、アニメ第5話のページにあったミニコーナー「いちごのちょっとひとこといいたいにゃん♡」の「新体操部のみんな」でこう触れていたのである。「短い間しかつきあえなくてゴメンね。練習はきびしかったけど、みんなと過ごした時間はいい思い出になったよ。これからもがんばってね。」本編ではみんなに辞める事を伝えるシーンは無かったのだが、キャプテンを始め部員達とも仲良くやってはいた。ただ、流石に時間的にも体力的にもバイトと新体操部の掛け持ちは難しいので、今後の事を考えた結果、いちごは辞めざるを得なかったと思われる。恐らく大会終了後にみんなに辞める事を伝えたのだろう。残念ながら本編ではそれ以降、新体操部のシーンは無く、いちごは従来通り放課後はカフェミュウミュウでのバイトと、ミュウイチゴの使命に専念する事になる。
ただ、その後アニメ第22話『夏よさらば、いちごの一番長い日』にて、夏休みの宿題に追われるいちごの所へ部員のメンバー(声から推測すると恐らくキャプテンか?)が携帯で電話してきて、「ああっ、いちご。これからさぁ、クラブのみんなとプールへ行くんだけど、ぜひ付き合わない?」と誘われたものの、いちごが「ごめ~ん、行けなぁ~い(謝る)」と断ったシーンがあったので、それなりに関係は保っていると思われる。(あくまでも推測ではある)