解説
2006年に命名されたカルカロドントサウルス科の大型獣脚類。学名はマプサウルス・ロゼアエで、属名は発掘地の先住民マプチェの言葉で「大地」を意味し、種小名は地層が薔薇のような色だったことに由来する。
全長は13メートルに達したが、近縁種のカルカロドントサウルスやギガノトサウルスと比べると比較的軽快な体型をしていた。
この恐竜の驚くべき点は、6メートルの亜成体から13メートルの成体まで少なくとも7体分の化石がまとまって見つかったことだ。他の恐竜の化石が発掘されていないことから、これが1つの群れであった可能性が高い。
化石の見つかったフィンクル部層では、史上最大の竜脚類の一つアルゼンチノサウルスが発見されていることから、マプサウルスはこれらの大型恐竜を捕食するために群れを作っていたと考えられている。とはいっても一気に殺すのではなく、ダルマザメのように必要な分だけの肉を食い千切ったり、徐々に疲弊させて衰弱死してから捕食していたと思われる。