概要
この名称はドイツ人のカール・フェルディナンド・ブラウン(C.F.Braun)氏が発明したことに由来。
当初は冷陰極管で、クルックス管、陰極線に蛍光面を付けた物、後に普及した物は電子銃から電子ビームが発せられ、偏向コイル、収束コイル、陽極端子を介してシャドーマスクを通り、色蛍光体へ至る。
所謂「テレビ」の代名詞としても使われるようになった。
英語ではカソードレイ チューブ(Cathode_ray tube)と呼ばれ、YouTubeの語源ともなった。
ノスタルジックなデザインで人気があるためか、ブラウン管に似せた液晶テレビも発売されている。
なお、よくある誤解であるがブラウン管テレビ=アナログテレビではない。偶然世代交代の時期が重複しているが、ブラウン管はあくまでモニターの方式であり、放送規格とは無関係である。過渡期ではあるがブラウン管テレビのデジタルハイビジョンテレビも発売されていた事がある。
ブラウン管と磁気
ブラウン管は磁力に干渉されやすく、磁石を画面に近づけたりするとうまく表示されなかったり色がおかしくなる。(シャドーマスクやアパーチャグリルが磁化され電子軌道に影響を与える)その為、テレビのスピーカーには防磁対策がされていた。主電源をOFFにして10分後に再度ONにすることを繰り返すとテレビ内部の消磁回路により消磁が行われる。(テレビの向きを変えると地磁気の影響を受けていて色むらになりますが同様なことを何回か繰り返すと直ります)
また、ブラウン管は内部にあたる箇所は絶対に素人が扱ってはいけない部分でもあるなぜなら、高圧電気が帯電して危険なものだったからである。ブラウン管のアノード(高圧部)は約2万Vかかります。ピカチュウの10万Vより低いと侮ってはなりません。修理中なら指先にそれが集中して当たりますので指先の感覚はなくなり、やけど状態になります。持っているものを落とし2次被害も起きます。
また、ブラウン管は破裂ではなく爆発する危険性もあった。なお日本製の1960年代以降の白黒テレビ、1970年以降のカラーテレビブラウン管は爆縮を採用しているのでネックが折れても爆発しません。(ただし爆縮でも危険なことは変わりませんので使用後リサイクル料の節約のため破砕廃棄などと考えずに正しく処理しましょう。)
さらに、ブラウン管の周辺や内部には電子ビームがシャドーマスクやアパーチャグリルに衝突した際に発生するX線を透過させない様に鉛ガラスが使用されており、再資源化時に分別する必要がある。
焼き付き
一般の放送を受像するブラウン管は全体的な輝度低下を起こすことはあっても、部分的な焼き付きはないが、ゲーム専用のブラウン管(アーケード機)はGAME OVERの文字が焼き付いてゲーム実施に支障を起こすことがあった。 スクリーンに投影する高輝度CRTも焼き付きが起こりやすい。
プラズマ方式のモニタでもこの問題が起きている。