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久世しずかの編集履歴

2022-03-29 00:49:26 バージョン

久世しずか

くぜしずか

「タコピーの原罪」に登場するヒロイン。

CV:上田麗奈(公式PV)

概要

ハッピー星人「タコピー」が地球で初めて出会った女の子。2016年時点で小学4年生。


外見

。

黒髪セミロングでくたびれた服を着た女の子。顔や体には痣があり、ランドセルなどもボロボロ。

クラスメイトの東くん曰く「描いたみたいに幅のきれいな二重」で、彼の母親と重ねて見られている様子。タコピーと出会った時には瞬き一つでドキドキさせるなど、宇宙人にも通用する魅力を持つ美少女なのかもしれない。


性格

「笑わない女の子」とされるように無表情でいることが多い。

幼少期に両親が離婚しないよう祈ったが、その願いが叶わなかったことをきっかけに、魔法もないし神様もいないのだと悟る。


さらに学校ではいじめられ、家では母親にネグレクトを受けている境遇から「空なんて飛べたってどうせ何も変わらないし」「行けないよ どこにも」と言い切る無気力で冷めた性格になってしまった。


無題

そんな彼女も飼い犬のチャッピーといる時だけは年相応の可愛らしい笑顔を見せる。

「チャッピーがいれば私は大丈夫 他には何もいらないんだ」

「何があったって平気なの どんな痛いことやつらいことだってー…」

こう語るように、しずかちゃんにとってチャッピーは数少ない味方であり心の拠り所である。


しかし、ある日チャッピーがいなくなったことで限界を迎えてしまい…。













「しずかちゃん? 何やってるんだっピ?」

「そのリボンは 柱に結びつけてもしょうがないっピよ?」


タコピーから借りた仲直りリボンを使って首吊り自殺をしてしまった。


様子を見に来たタコピーは動揺しながらも一つの考えに辿り着く。

それは、しずかちゃんのことを知り、彼女が死ななくて済む未来にするためにハッピーカメラ(注1)を使って全てをやり直すこと。

何度も失敗しながら、タコピーはしずかちゃんが幸せになる道を探していく。


※注1…ハッピー道具の一つ。人間のカメラとほとんど変わらない見た目と機能だが、保存した一枚を撮った瞬間に戻ることができるタイムカメラ機能付き。

関連人物

謎の宇宙人。給食のパンをあげたことで懐かれるが、タコピーのハッピー道具には興味なし。珍しく反応したのは丈夫でどこまでも伸びる仲直りリボンだったが、その用途は…。


  • チャッピー

飼い犬であり心の支え。今はいない父親が置いていったようだが、一緒に寝たり抱き締めたりと愛情を注ぐ。


  • ママ

しずかちゃんの母親で本名は不明。夜の仕事をしており、同伴などの関係で家を空けることが多い。

まりなちゃんによれば学校の給食費は未納、娘のランドセルがボロボロでも気にしないなど、しずかちゃんに対する関心はほとんど見られない。東京にいる夫とは離婚済み。


しずかちゃんのクラスメイトでいじめの主犯格。持ち物の破損や落書きにはじまり、暴力も振るってくる女の子。会う度に「寄生虫」「アバズレの娘」といった暴言を吐かれている。しずかちゃんの母親とまりなちゃんの父親が仲良くなってからいじめが加速したらしい。


しずかちゃんのクラスメイトで優等生。いじめられっ子の彼女に手を差し伸べてくるが、「どうせ変わらない」と跳ね除ける。


関連イラスト

センシティブな作品タコピーの原罪5話ッピ


関連タグ

タコピーの原罪

タコピー 雲母坂まりな 東直樹


野比のび太:本作は「ドラえもん」へのオマージュが見られる上、二人には不思議な道具で助けてもらえるという共通点がある。ただ、あちらと違って悪い方向にしか活用できていない。

源静香:名前繋がりのヒロイン。のび太に手を差し伸べてくる点はしずかちゃんを気にかける東くんと共通する。






























以下、第10話までのネタバレあり









心の支えであったチャッピーが保健所に連れていかれ、生きる意味を無くしかけていたしずかちゃん。そんな彼女の前にまりなちゃんが現れ、話があると言って人目のつかない森に連れて行く。

タコピーは仲直りのチャンスだと喜ぶが、しずかちゃんの表情は暗いまま。


そこでまりなちゃんが伝えたのは、チャッピーはもう死んだこと、自分の父親がしずかちゃんの母親に貢いだことで家族が滅茶苦茶になったという八つ当たりにも近い恨み節だった。

「お前さえいなければ!!」「パパはママにまた指輪を買ってあげるはずなのに」

そしていつも以上に苛烈な態度と暴行でしずかちゃんを傷つけていく。


この光景を気づかれないように見ていたタコピーは最初は怖くて動けなかったが、動かなければ何も変わらないと決心しハッピーカメラを片手にまりなちゃんの前に飛び出す。

『今度こそぼくが助けるっピーー!!』


次の瞬間、タコピーの目に映ったのは頭から血を出して動かなくなったまりなちゃんだった。不味いことをしてしまったと感じたタコピーは今までのようにハッピーカメラを使い、時間を巻き戻そうとする。しかし、血に塗れたハッピーカメラは壊れて時間を巻き戻せなくなっていた。


「ありがとうタコピー 殺してくれて」

タコピー

しずかちゃん本人はタコピーを咎めず、タコピーが見たかった笑顔で感謝する。「学校が嫌になった原因のまりなちゃんがいなくなってほしい」という願いが叶ったからである。撲殺死体の横でタコピーを褒めちぎり、「まるで魔法みたい」と大喜びするしずかちゃんの描写に背筋が凍った読者も多いはず。


そして、魔法があるからチャッピーも生きているはずだ、父親のところに行けば会えるはずだと立ち直るのだった。


タコピーの贖罪

共犯タコピーらくがき

その後はクラスメイトの東くんに助けを求めて死体遺棄をさせ、(彼女にとっては)平穏な学校生活を取り戻したしずかちゃん。ハッピー道具「へんしんパレット」(注2)を使ってタコピーがまりなちゃんとして生活し、東くんとは秘密を共有してチャッピーに会う計画を立てる日々。


だが、タコピーはまりなちゃんとして暮らす中で雲母坂家の険悪さ(両親の夫婦喧嘩、怪しげな趣味を持つ母親からの暴力など)を知ってしまう。まりなちゃんの母親から「まりなを返してください」(注3)と言われ、自分が犯した罪を自覚し目を背けたままではいけないと思い直す。


※注2…ハッピー道具の一つ。体の一部を取り込んでスイッチを押すとその人の姿に変身できる。


※注3…一見すると本当の娘ではないと気付く親子愛を感じる発言。しかし、前のシーンでは父親の「パパのところに来るか?」(=チャッピーがいる東京に行く)という提案にタコピーが賛同しており、自分の思い通りにならないから我が子ではないという風にも受け取れる。


東くんの冤罪

殺害現場に居合わせたことで死体遺棄をすることになった東くん。彼は遊んでいても優秀な兄・潤也に劣等感を持ち、テストの点数がいつも100点に届かない自分を「まじめでバカ」と評していた。

母親からのご褒美であるパンケーキも食べることができず、ずっと誰かに必要とされたいと思っていたため、しずかちゃんからの「東くんしかいないの」という言葉で共犯者となる。

しずかちゃんと東くん🥞

やっと頼ってくれた彼女のために計画を練る東くんだったが、後からまりなちゃんの遺体が発見され警察沙汰に。罪を償いたいタコピーや動揺を隠せない彼にお構い無しで、東京に行く作戦会議を進めるしずかちゃん。

東くんが全部解決してくれると言ってくれたため、自分が東京でチャッピーを探す代わりに自首もお願いする始末だった。


「東くんはもう助けてくれないんだね…」


自首して少年院に行ってしまった東くんはもう助けてくれない。


そう口にするしずかちゃんに本当のことを話そうと持ちかけるタコピー。それに対して、しずかちゃんは夏休みに入るからとフル装備で東京に行く気満々なのだった。

楽しい夏休み!


余談

しずかちゃんについて

ッピ「東くんしかいないの」

物語序盤では被害者でしかなかった彼女だが、回を重ねるごとにタコピーや東くんなどを思い通りに動かすような言動が増えていく。

タコピーの場合はしずかちゃんの笑顔、東くんの場合は自分の母親によく似たしずかちゃんから頼られることが動機となっている。

さらに、恐らく無自覚だが自分の笑顔や言葉を効果的に使っていく強かな一面も判明。


このため、ネット上では「魔性の女」やら(同級生の父親に貢がせている母親そっくりという点で)「母親の血」「○売の娘やら言われてしまっている。


もちろん、正しい人間関係や倫理観などが学べなかった家庭環境も背景にあるので、しずかちゃんの言動が生来のものか環境によるものかは読者の判断に委ねられる。

しずかちゃんをはじめ、本作に登場するのは親の悪いところが反映されてしまった児童が多く、彼女もまた被害者ということを忘れないでいただきたい。

「母親の血」「男に貢がせている」等の発言は、下記に記すように自分の両親のやり取りを見て母親の言葉を借りたまりなちゃんの言葉でもある。

ただ、しずかちゃんの母親はあくまで「仕事」であるため、その「職業」を非難されるような謂れはないことに注意。


  • まりなちゃん(身体的虐待)

无题

しずかちゃん視点では加害者だが、彼女も母親からは自分の味方であることを強要され、それにそぐわない行動をすると暴力を振るわれている。また、両親の夫婦喧嘩から罵倒の言葉を覚え、それをそのまましずかちゃんにぶつけている悪循環にいた。


  • 東くん(心理的虐待)

キミ

何をしても優秀な兄と比較され、母親には名前ではなく「キミ」と呼ばれ、やがて期待されなくなるなど精神的に追い込まれる家庭環境で育つ。だが、タコピーなどには(自分がされているように)高圧的な言動が見られる。

ちなみに服は兄のお下がりで、唯一彼だけに与えられたのも度が合わない眼鏡である(「お兄ちゃんは使わなかったからなぁ」というセリフ付き)。

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