概要
エミリア編の最終ボス。
エミリアにとって、自身の人生を狂わせた宿敵・ジョーカーを捕らえるため、ジョーカーが狙っている「キューブ」のありかとされるリージョン「ヨークランド」の忘られし聖堂の情報が手に入ったのは悲願であった。
そして、ジョーカーに奪われた恋人レンと挙げられなかった結婚式を、いつも持ち歩いているウェディングドレスをこの聖堂で着ることで、踏ん切りをつけることにしたのだった。
アニー・ライザの両名に「ここで式を挙げて、もうレンのことは忘れようよ」という提案をされる。たしかに失ったものは戻らないかもしれない——そう思ったエミリアは、ドレスに着替えて式の準備をする。
しかし一行がここに来た目的は、ジョーカーを迎え撃つため。緊張の糸が切れている今、襲われてはまずいと懸念するルーファス。だが、修羅場を一番くぐってきたエミリア本人が実は最も油断していなかった。メンバーに戦闘準備をさせ、ドレスのまま戦いに挑む。この時ジョーカーの代わりにと現れたのが、ディーヴァである。
戦闘能力
大型の得物を下ろす魔法攻撃形態「ゼロ」と、得物を振り上げる物理攻撃形態「ワン」を使い分けてくるため、両方の対策が必要になる。凝視などの状態異常対策を怠るとエライ目にあうので、メカを用意できない以上は細心の注意が必要だろう。
裏技的な攻略法もあり、この仏像は下級妖魔にこっそりと分類されている。そのため、上級妖魔を連れてくれば彼らは受けるダメージを¼にまで抑え込める。そしてエミリア編に上級妖魔はこれでもかと加わるので…もはや後は言うまでもない。
ただし、リマスター版のヒューズ編では担当している事件のラスボスを強化することも可能で、エミリアの事件を追っている場合は当然強化対象がディーヴァになる。
強化版は下級妖魔に分類されなくなったので上級妖魔のアドバンテージが通じなくなったほか、
ゼロ形態では凝視を使用しなくなった代わりに雷属性攻撃の威力と行動回数が格段に熾烈になっている。
ワン形態では妖魔であるにも拘らず心術の資質が無ければ修得出来ない筈の覚醒を使用し、
グリフィススクラッチやタイガーランページ等を惜しげもなく扱い、猛ラッシュを仕掛けてくる。
おまけに元々強力なグランドヒット・魔神三段・烈風撃は据え置きという徹底ぶり。
ぶちかましだけは他と比べれば比較的有情な行動だが、
防具は勿論のこと補助もしっかり固めないと簡単に死体が量産される強敵へと変貌を遂げている。
正体?
ゲーム内ではジョーカーとの対決に臨んだエミリア達の前に突如上から現れて戦闘になり、作中での本人のセリフは一切なく、倒した後も説明無しでそのままジョーカーとの対決イベントに進んでしまうため、プレイヤー視点で見ると「脈絡もなく何かよく分からない仏像が降ってきた」としか言えない存在となっていた。
上で記した「下級妖魔」という特徴も単にバトルシステム上で見た話であり、倒されるとまるで石像のように崩れてしまうため、本当に妖魔なのかすらよく分からない。
攻略本『裏解体真書』ではQ&Aにて「ジョーカーの手下」ということだけは明らかにされたものの、それ以上の情報は一切無し。
一応、同書に収録のヒューズを主人公にした書き下ろし小説『ヒューズのクレイジー捜査日誌』では、「ジョーカーの正体である人物が古代遺跡巡りをしていた際、遺跡で偶然出会って友人になった」と語られていたものの、全体的にギャグ要素の強い作品であった上、ゲーム内ではジョーカーの正体が分岐するため、この設定をそのままゲーム本編にも適用していいものかは不明である。
リマスター版のヒューズ編のシナリオは上記の小説を執筆したベニー松山氏が協力しているため、今回はディーヴァについてきちんと掘り下げられるのでは……?と期待の声もあったが、ヒューズがジョーカーを追い詰めた場面でやっぱり脈絡なく上から降って来る。そして倒した後もそのままジョーカーと対峙することになるため、残念ながらディーヴァ本人については一切明かされることはなかった……。
余談
ちなみに脈絡無く登場したラスボスではあるが、これは人間大サイズのジョーカーがそのまま現れたのではラスボスとして小さすぎてかっこよくないから(アセルス編のラスボスは…とか言ってはいけない)、だけどいきなり巨大化させるのもちょっと……という理由らしい。
続編で人間大の小さなラスボスを作ったり、ボス戦でいきなり人間が巨大化するゲームが出ることになるとは当時の開発陣もさすがに思わなかっただろうけど…。