ロシア連邦大統領専用機(ロシアれんぽうだいとうりょうせんようき、ロシア語:Самолёт президента России、英語:Russian presidential aircraft)は、ロシア連邦大統領が使用する専用の航空機。現在は2012年5月より在任中のプーチン大統領が利用している。
概要
ロシア連邦はその国土が1712万5191平方キロメートル(クリミア半島と北方領土を含んだ場合)と広大である為、大統領は外国への訪問・国内の移動に際しても航空機を利用しなければならない事が多い。その為専用機には相当な長さの航続距離が求められる。
1996年10月にエリツィン大統領がイリューシンIl-96型機を専用機として利用し、それ以来歴代の大統領がこの機体を利用している。Il-96型機は1933年1月に創立されたS・V・イリューシン記念航空複合体が1988年9月に製造した。2003年2月に新たな航空機が製造され、2010年3月にメドヴェージェフ大統領は、ヴォロネジ航空工場で製造された同モデルをさらに2機注文した。
現在利用されている専用機は「RA-96021」の型式番号が付与されており、2014年2月に納入された。2015年9月にロシアの航空機製造会社である統一航空機製造会社は、ロシア政府より新たに大統領専用機を注文した。
特徴
- ペルミ・エンジン製の4発ターボファンエンジンを搭載し、9500キロメートルの航続距離を持つ。また無給油で1万4000キロメートルを連続飛行出来る性能を持つ。
- 「IL96-300PU」という型式番号が振られており、「PU」とは「司令所」という意味のロシア語である。そのスペックから「空飛ぶクレムリン」という異名を持つ。