概要
第一次世界大戦が終結する直前に、帝政ロシアがロシア革命により倒されソビエト連邦が誕生した。
その影響によりソ連では他の国に比べて戦車の開発が遅れてしまっていた。そこでソ連政府は、世界各国から戦車を試験的に購入して研究を進めることにした。その中の一つで、アメリカのJ.W.クリスティーによって設計・開発されたクリスティーM1928に大変興味を示した。
「BTシリーズ」はこのクリスティーをベースに発展した戦車である。
ちなみに、アメリカではクリスティーによって設計・開発された戦車は全く採用されなかった。
本車はBT-5の装甲とエンジンを強化、若干大型化したものである。主砲は45mm M1934。
初期型となるBT-7 1935年型では車体こそ新型になったものの、砲塔はBT-5同じものを使用していた。
後期型の1937年型では砲塔が傾斜装甲を採り入れたものになり防御力が若干向上した。
発展型に、エンジンをディーゼルエンジンに換装したBT-7Mが存在する。
機動力と火力は十分強力だったが、装甲の薄さが問題だったことから、BT-7Mの後は傾斜装甲を採り入れて防御力を強化した発展型の開発が焦点となり、
BT-SV, BT-SV-2, A-20 (BT-20)などの装甲強化型の試作車がいくつか製造された。このうちA-20は主砲や装甲のさらなる強化を経てT-34シリーズに発展していくことになる。
BTシリーズの開発と量産はウクライナのハリコフ機関車工場で行われた。