概要
BT-2戦車の量産が軌道に乗ったころ、BT-2の主兵装37mm戦車砲に代わる搭載砲として新開発の45mm戦車砲の搭載計画が持ち上がる。早速試作されるが、砲塔が45mm戦車砲を搭載するには内部スペースが狭過ぎることが明らかになった。
BT-2の砲塔は1名用で、砲塔内に位置する車長が砲弾の装填と主砲の射撃を両方こなさなければならなかったが、運用側からは操砲作業の効率化のために2名が砲塔内に搭乗することが望ましいという声が寄せられていた。
このため快速戦車BTに45mm戦車砲20Kを搭載するにあたって、新規に大型化した2名用砲塔が製作されることとなった。第183ハリコフ機関車工場は同時期にT-26軽戦車にも45mm戦車砲20Kを搭載することが計画され、共通の砲塔を設計することとなる(この砲塔は当時開発が進んでいたT-35多砲塔重戦車にも搭載することが予定された)。この砲塔を搭載した快速戦車BTにBT-5の名称が与えられる。その後、この砲塔に不満を持っていたOKMOにより別の砲塔が設計され、1934年にBT-5の新型砲塔として採用される。(BA-3/BA-6も同一の砲塔を採用)
BT-5はBT-2より信頼性が向上しており、また指揮車には無線機が搭載されている。
生産は1933年から始まり翌年に生産が終了している。
BT-5はスペイン内戦やノモンハン事件、ポーランド侵攻、冬戦争で使用されることとなる。
登場作品
スピンオフ漫画「プラウダ戦記」でプラウダ高校が使用。
劇場版でルーシー連邦の戦車として登場。
初代PS「コンバットチョロQ」とGBA「コンバットチョロQ アドバンス大作戦」に登場。
「コンバットチョロQ」では「BT-5」名義。本作では戦間期の戦車は概ね訓練(チュートリアル)の標的としての登場であり、本車もそれに準じている。火力や耐久力はもちろんスピードさえも低く設定されている。
「コンバットチョロQ アドバンス大作戦」では「BT戦車」として登場。「45ミリカノン」と「高機動型タンク」で再現可能。
全てにおいて平均的な性能の45ミリカノンと、移動力が最高クラスですべての地形で行動可能な高機動型タンクを備える偵察タイプ。序盤の敵タンクとして多く登場するが、中盤にも登場し最後に登場するのもミッション21と後半戦に入ったあたり。
敵タンクとして登場する際には特にサブウェポン・オプションは装備していない。