解説
普段は(男性より)弱く見える女性でも、母親になると子供を守るために強さを発揮できるようになるものだ、ということ。
「女は弱し、されど…」と対にされることも多い。
子供を守るために母親が強くなるのは心理的な要因によるものだけでなく、ホルモン「オキシトシン」の作用も多分に関わっているとされる。
オキシトシンは「大切な存在を愛して尽くす」絆と愛情のホルモンであると同時に、「大切な存在を傷つけそうなものに容赦なく攻撃する」嫉妬や憎悪の引き金となるホルモンであるため、子供への愛情と同時に他者への攻撃性も喚起するからである。
そして、このホルモンはヒト以外でも分泌されるので、母が強いのはヒト以外にも当てはまる。
例えば、「母グマが襲ってくるから、子グマを見かけたら近寄らないでその場を離れろ」という注意はその例だろう。
ちなみに、子供を守る方法は東洋では「庇う」、西洋では「立ち向かう」と対極的である。(どちらが優れているとは一概に言えない。)