概要
家庭において妻が絶対的な権限を持っており、夫や子供がそれに従っているような家庭を指す。
同義語に「尻に敷かれる」がある。対義語は「亭主関白」。
女性は結婚するとメンタルが安定し強気になりやすい傾向にあり、こうなるのもむべなるかな。
なお、亭主関白にも言える事だが、夫婦の間柄で上下関係があるのは決して悪い事ではなく、むしろ上下関係があった方が互いの役割分担がはっきりするため長続きしやすいという意見もある。もっともこれは、互いに信頼関係をしっかり築けている事が前提なのは言うまでもない。
創作のかかあ天下
フィクションでは『ドラゴンボール』における孫悟空とチチ、『クレヨンしんちゃん』の野原みさえと野原ひろし、『ドラえもん』の野比玉子と野比のび助夫婦(藤子・F・不二雄作品は『ドラえもん』に限らず、かかあ天下であることが多い)などが有名であろうか。
古い例としては古事記には大国主命とスセリヒメ、ギリシャ神話のゼウスとヘラが著名。前者はそもそも女尊男卑になりがちな我が国の物語なのでインパクトは小さいが、後者に至っては男尊女卑で尚武の気風があった古代ギリシャの神様と言う皮肉な逸話でもある。
現実のかかあ天下
晋の始祖となった司馬懿、東ローマ帝国のベリサリウス、鎌倉幕府初代将軍源頼朝、明朝の弘治帝、戦国大名の福島正則、江戸幕府の2代将軍徳川秀忠が有名である。
また、かかあ天下を戦後ないしは昭和になって始まったかのように取り沙汰する声が保守層を中心に根強いが、そうした男尊女卑はごく一部の上流階級のみであり、庶民や下級の武士は妻に家政と実権を与える傾向にあったため、むしろ伝統と言う説も存在する。
地域性
- 群馬県は戦前から養蚕や製糸業が盛んであった土地柄から、女性が一家の大黒柱となるケースが多く、特に既婚女性の家庭内での発言権が強い。これを「上州のかかあ天下」と呼ぶ。
- 商人文化が盛んな近畿地方では、歴史的に女性の地位が高い。現在でもその名残は色濃く残っており、大阪のおばちゃんのバイタリティの高さは特に有名である。
- 近年までおっとい嫁じょと呼ばれる略奪婚の風習があったことなど、女性の地位が低い傾向にあることで知られる九州においても、肥前・天草地方は例外的にそうではなかったとされる。これは南蛮貿易によるキリスト教文化の影響と言われるが、現在でも長崎県は全国平均的にみてとりわけ女性の地位が高いというわけではないものの、九州の他の地域に比べると優位に高いために、相対的にかかあ天下という印象を持たれることが多い。
- 母親を敬うことを信仰の基本とみなす回教文化圏においては、未婚女性の立場は家父長制文化の影響で相当に低い傾向にある地域も多々見られるものの、既婚女性の家庭内における立場は「母親」という立場を振りかざすことで、往々にして主人のそれを上回る現象が見られる(例えば、父親と母親の両方が命の危険に晒されており、どちらか片方しか助けることができない場合は母親を助けることが戒律により命じられている)。特に戒律の厳しい地域になるほど、公の場での徹底した男女別を強いる傾向にあるため、逆に医者や教師などで一定数の女性労働者数を確保せざるを得ず、宗教警察による産業への監視・取り締まりから男性失業率が増大する傾向があるため、男性と女性の間ではなく、未婚女性と既婚女性の間のジェンダーギャップが著しく増大しがちである。
関連タグ
夫婦 夫 妻
女王 肝っ玉母さん 女子力(物理) 女尊男卑 恐妻家
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