概要
本来は中華思想の用語であり、「南に住む野蛮人」という意味を持つ蔑称である。
古代中国の南部(現広東、雲南、貴州省及び広西チワン族自治区など)からインドシナを含めた東南アジアの人々をさした。
日本においては船で来日する欧州系の人々(南方から来たから)をさし、そこから来た商人との貿易を南蛮貿易といった。この時期に日本に初めて入ってきたものも多く南蛮渡来の〇〇という言い回しが生まれた。
「蛇関係」であるというバイアスがついたのは一世紀ころから。で一応倭国は、「南蛮」だったらしいので、蛇さんチーム扱いとして金印に蛇型の摘みがつく。
また、大陸の南方にわんこトーテムの犬祖伝説民族がいたらしいので、『捜神記』などには、盤瓠(ばんこ 盤古とあっちの方の音も似る)という犬と王女が駆け落ちし、南方へ落ち着いて、犬尾人を成した伝承があるが、一応このようなものが日本になんとなく存在する。
西欧の「剣と魔法の世界」系ファンタジーで、「南方の蛮族」(大体堕落しているが昔は大文明を築いていた)は蛇を拝むという設定の物がおびただしくみられるが、多分偶然。
料理
蕎麦の南蛮とはネギの意であり南蛮人がネギを伝えたという記録がある。
また、一部地域に於いてはヨーロッパ経由で伝来した唐辛子を南蛮(なんばとも)と呼ぶことがあり、これらの材料などを酢に合わせ、揚げた魚を漬け込んだものを「南蛮漬け」と称する。
宮崎県の名物「チキン南蛮」も上記南蛮漬けの要領で調理した鶏肉料理である。
また、砂糖漬けの菓子を「南蛮漬物」といい、高級贈答品として大名に喜ばれた。
こうした南蛮から渡来した食材や調理法を取り入れた料理の総称として南蛮料理という呼称もある。しかしこれらの料理が日本に広く根付いたのもあってか今ではあまり使われていない。