KEL(OMORI)
ける
"OH, YEAH!! FRESH AIR AT LAST!!"
(ひゃっほう!!ようやく外に出れたぜ!!)
"Gotta love that nature. Well, let's go!"
(やっぱ自然ってサイコーだな。そんじゃ、いこーぜー!)
容姿
パステル調に描かれており、カラフルな四角柄のシャツに紫のショーツを着ている。髪は首下にかかる程度まで伸びたミドルヘアー。
仲間の中で一番背が小さく、このことは気にしているらしい。
人物像
一人称は「オレ」。主人公の精神世界ホワイトスペースにあるドアの向こうにつながる「NEIBOR'S ROOM(オトナリルーム)」にて、オモリが遊びに来るのを待つ元気な男の子。ヒロの実弟でもある。
性格はとにかくやんちゃでお調子者で、その有り余る活発さで周囲を振り回すトラブルメーカーであり、落ち着きがなく、とてもやかましい。
しょっちゅうにオーブリーとは良きケンカ仲間で、よくちょっかいをかけてケンカしているが、不思議なところで意見が合うことも多く、なんやかんやでいいコンビである。
イメージフラワーは彼の不敵さと雑なところに由来しており、「サボテンの世話ならケルにでもできる」とめずらしくバジルに毒を吐かれてしまっている。
尊敬する兄のヒロより背が高くなることが夢。
初期ではヘクトールというペットロック(石)を飼っている。
能力
武器はボール類で、通常攻撃では敵に投げつける。夢の世界だからなくなる心配はない。
とにかく運動神経がずば抜けて高く、素早さは4人の中では最速を誇り、MPも非常に高いため、大体の戦闘で敵の先手を打つことができる。
ボールのバウンドを利用した全体攻撃ワザを得意としており、ヒロと兄弟特有の息の合った連携ワザで敵全体にダメージを与え、素早く殲滅する。
ただし、本編でもモヤシと揶揄されるほど体格が細いためか、HPや防御の低さも相まって非常に脆く、持ち前のスピードで先制しているうちは良いもののちょっとでもペースを乱されて攻撃を食らえばあっさりと事故死ならぬ事故トーストになってしまう。そのためヒロやオモリの攻撃ダウンスキルでのサポートは欠かせない。
HP増強イベントは存在するが、割と後半になるため中盤まではなおさらのことである。
フィールドでは、得意のボール投げで遠くの仕掛けやスイッチを作動させることが出来る。さらに場所によっては、投げる角度をつけることで正面以外にも投げることが出来るようになる。
主なスキル
- イラつかせる 消費ジュース(MP):5
敵味方一人に嫌がらせをしてイライラ状態にし、攻撃を上昇させる代わりに防御力をダウンさせる。自分自身も対象になるため、自分を挑発して自分で怒るというよくわからないことも起こりうる。
- ラン&ガン 消費ジュース:15
語源はバスケットボールの速攻プレイスタイル。
持ち前の俊足で文字通り息もつかせぬ速攻を仕掛け、素早さに依存するダメージを与える。
防御に弱いケルの生命線である素早さを上げる装備やアイテムを使用することで、とんでもない威力を叩き出すことも。
- 筋肉自慢 消費ジュース:15
腕に力を入れてやる気を引き出し、次の攻撃の威力と命中率をアップさせる。
前述のラン&ガンにこれを組み合わせることで凄まじい猛攻を繰り出し、敵を完封する。
- 変化球 消費ジュース:20
変則的なボールをぶつけ、ランダムに感情を変化させるギャンブル性の高いスキル。
- 跳弾 消費ジュース:30
画面中を跳ねまわるボールで敵単体に3回連続でダメージを与える。
- メガホン 消費ジュース:45
やかましい騒音で味方全体を「いらいら」状態にする。
主にしょんぼり状態の敵を殲滅する際に使用する。
見ようによっては非常に近所迷惑な技である。
- 捕まるもんか! 消費ジュース:50
味方を庇うために1ターンの間、敵全体の命中率を下げ、攻撃をケルに集中させる非常に男気のある技。
- 元気づける 消費ジュース:50
持ち前のポジティブハートで、ケルが「にこにこ」状態になり、味方の「やる気」4回復「ジュース」が三割を回復する前向き思考な彼らしいスキルである。
- 立ち直る 消費ジュース:25
ケルがその強い心で悲しみを乗り越え「にこにこ」状態になる。「しょんぼり」状態を上書きした場合、「筋肉自慢」の効果を得るこちらも明るくひたむきな彼にふさわしいスキルである。
- こちょこちょ 消費ジュース:30
急所をくすぐり、1ターンの間、敵への攻撃が必ずクリティカルになる。
ボス戦などで一気に攻勢をかけたい時に使用する。
現実世界では(ネタバレ注意)
#注意
以下、一部のネタバレを含んでおります。閲覧は自己責任でお願いします。
"Okay, I'm going to be honest with you, SUNNY."
(あー、正直言ってだな、サニー。)
"I didn't expect you to come out today, so I don't really have a game plan here."
(今日ホントにオマエが出てくるなんて思ってなかったから、何して遊ぶか全然考えてなかったや。)
プロフィール
年齢 | 16歳 |
---|---|
生年月日 | 11月11日(さそり座) |
武器 | バスケットボール |
好きな物 | スポーツ全般、"オレンジジョー"(という名のカフェインマシマシジュース) |
苦手な物 | 牛乳 |
容姿
茶髪で日焼けしたような褐色肌、ヘアスタイルは精神世界の姿と同じくミドルヘアー。
4年前と打って変わって背はぐんと伸び、サニーやオーブリーよりも一回りほどの身長にまで成長したものの、いまだ兄の背中は高い様子。
オレンジ色のバスケのユニフォームに似た服装をしており、シャツには狐か猫のようなマスコットが描かれている。どうやらこれは製作者のOMOCAT氏のアイコン…ではなくOMODOGなんだそう。
人物像
一人称は「オレ」。落ち着きのないヤンチャ坊主だった昔と比べてずいぶん大人しくなっており、人懐っこく温厚な性格になっているが、後先考えず先走ってしまいやすく、無鉄砲なのは相変わらず。
現在は兄が大学で家から離れているため、父・母と新たに生まれた妹のサリーの4人暮らし。ついでにヘクトールという犬を飼っている。
まだまだ育ちざかりなのか異様に食い意地が張っており、食べ物が出れば我先にと両手を使ってせわしなく食べ始め、人様の家であろうが全く自重しないほどの食いしん坊である。基本的に(牛乳以外は)何でも好き嫌いなく食べるが、特にヒロの作ってくれたベーコンが大好物。
長らくひきこもりだったサニーを励ましたり、近所の子供に誰でもフレンドリーに接するなど顔が広く社交的な少年…しかしサニーがバイトを引き受けると平然顔で遊びに行ったり母に頼まれたおつかいがそっち退けで怒られたりすることが多いので、まだまだ未熟で子供な一面があるようだ。(とはいえ行動中にアルバイトを始めるサニーもサニーだが。またそっち退けだった理由はサニーが出てくるまで家の前で待機していたからである。)
そんな彼も夢と現実の境が曖昧になってナイフを持ったまま出歩いてしまったサニーからナイフを取り上げたり、歩道から車線にはみ出ることを注意する程度の常識は身に着いているようで、4年にもおよぶひきこもり生活で変化した外の世界にまだ慣れていないサニー(とプレイヤー)を導くことになる。
バジルのことはいまだに大切な友達の一人として見ている一方、とある事件から彼をいじめるようになってしまったオーブリーとその不良グループとは公園で対立している。
「トラウマからの再生」を一つのテーマに掲げている本作のおいてトップクラスに強い鋼メンタルの持ち主でもあり、4年前に起こったマリの死で多くの人物が大なり小なり心に深い影を落とす中で、誰よりも早く立ち直り、新しいスポーツ仲間を見つけて遊ぶようにはなった今でも、マリのことをいささかも忘れることはなく、彼女の死に深く傷つきひきこもるようになった兄のヒロを励まして復帰させ、同じく姉の死で心を壊してひきこもり生活を送り、外界から心を閉ざして夢に逃避するようになったサニーの下を訪れ、彼がもう一度周りに心を開くきっかけを作った、ある意味で本編最大の功労者である。
とはいえ…
マリが亡くなったのはアルバムに記録された最後の日付である9月22日以降10月以内であり、ケルの誕生日は上記の通り11月11日と割とすぐである。マリの死、友人グループの崩壊、兄が引きこもる中で迎えた誕生日は察するに余りあるものである。4年後の自分自身に口角を持ち上げてもらわなかったらどうなっていた事やら(ケルの誕生日を祝う公式画像)。
やんちゃ坊主の成長
困った忘れん坊
いついかなる時も笑顔を絶やさず、運動が得意で、誰に対しても気軽に接するいわゆる“陽キャ”であり、暗くなりがちなストーリーの清涼剤として周囲の友達を励まし続けるケルにも欠点はある。
それは、「都合の悪いことをすぐ忘れる癖」である。
小さい頃からオーブリーにちょっかいをかけ、彼女のお気に入りである「ビスナさん」を隠したことを問い詰められても「そんなことは覚えてない」と臆面もなく主張したのをはじめ、大学帰りのヒロに送るプレゼントを買うためにサニーから20ドル借りたことをすっかり忘れ、最後まで返さなかったように精神的に大きく成長した今でも“忘れ癖”はなかなか改善していない。
決して彼は悪意があって忘れているわけではないのだろうが、誉められたものではない。
ケルがいつも陽気なのは、難しいことや辛いことをできるだけ考えず、すぐに忘れ、前向き(悪く言えば都合の良いこと)なことしか考えないようにしているからなのかもしれない。
こういった特徴は彼の長所でもあるのだが、その姿勢ゆえに目の前の問題からから逃げずに真正面から向き合い、自分なりの折り合いをつけたオーブリーの心理が全く理解できず、不良になった彼女に対して
「オマエみたいになるなら単純なままでいたほうがいい」
と、言い放ち、対立を深めてしまった。
しかし、全くの無責任というわけでもなく、マリの死で大きなトラウマを負ったバジルやオーブリーと距離を置きつつも、マリの墓もには定期的に行っている。
そして、マリの死でバラバラになった友達がいつか昔のような関係に戻れることを人一倍強く願っており、サニーが引っ越すと知った時は誰よりも早く彼の家に駆けつけ、「本当に外に出てくると思っていなかった」にも関わらずもう一度会えることを信じて玄関のドアを叩き続けた。
変化
今でこそ社交的で人付き合いの良い彼だが、昔はそうでもなかったことがサニー(オモリ)の精神世界を通じて描かれており、よく観察すると
- その場に適した世間話ができない。
- 他人への気配りができない。
- 人の名前をなかなか憶えられない。
などの特徴があり、必ずしも他人に好かれる性格ではなかったのだが、それが今や
- サニーのために今の町の様子を丁寧に説明する。
- 相手の気持ちを汲み取りつつ、間違っていることは厳しく指摘し、自分の責任からも逃げない。
- 人の名前をちゃんと憶え、仲が悪いオーブリーの不良仲間達の名前も全員間違いなく言える。仮に忘れかけても頑張って思いだそうとする。
と、ケル本人は自覚していないが、四年前の彼では考えられないほどの性格の変化が見られる。
その変化を見たヒロも「お前、ほんとうに大人になったぁ」と弟の成長を喜んでいる。(それに対しケルは「子供の方が楽しいじゃん」と、少しズレた返答をしているが)
ゲーム中の活躍
サニー一家が都会に引っ越ししてしまうと聞いて、彼の家が売りに出されてから数か月間、毎週連絡を取ろうとしていた。そして、引っ越しまであと3日となった朝に彼の家を訪ねたところから、現実世界の物語が本格的に幕を開ける。
オーブリーが友達であったはずのバジルをグループぐるみでいじめているのは見るに耐えられず、初日は奪われた(とケルは思っていた)バジルのアルバムを取り戻すため、2日目は公園奥で不良共に絡まれたバジルを助けるため、彼女と衝突することになる。
しかし最後の日、大学から帰ってきた兄のとりなしでオーブリーと仲直りした後はサニーを含めた4人で遊んで回った際、彼女の今まで押し殺してきた心境を聞き、あれほどバジルのことで突っかかっておきながら、実際は何が起きているのか理解しようとせず、自分の独断で事態を悪化させることを恐れてなるべく関わらないようにしていたことを告白し謝罪、ようやく彼女と和解することが出来た。
和解した後も、相変わらずオーブリーとはささいなことでケンカしているようだが、そんな二人の他愛もない会話に以前ほどの険悪さはなく、昔のような『ケンカするほど仲が良い友達』に戻れたようである。
対人関係
ヒロ
最高の兄。
兄のことを誰よりも尊敬しているからこそ、その才能に少し嫉妬を抱いており、ありとあらゆる面で「勝ちたい」と願っていた。
しかし、マリの死で心の折れた兄が閉じこもった時はそんな競争心も鳴りを潜め、弟として兄を説得するために長い大喧嘩の末にその傷ついた心を癒し、もう一度社会復帰させるのに貢献した。
しかし、完全に立ち直ったように見えても未だにヒロがマリのことで強い罪悪感に苦しめられていることに薄々気づいてもいる。
サニー
親友の一人。
性格も趣味も全く正反対だが、家がすぐ近くにある隣人で、姉と兄に愛される「弟」同士、なおかつ物心ついた頃から一緒に遊んでいた幼馴染みということもあってか、非常に仲が良く、4年間ぶりに彼の自宅を訪れ、彼がもう一度周囲に心を開くきっかけを作った。
余談
サボテンについて
ケルのイメージフラワーである『サボテン』の花言葉は『枯れない愛』、『あたたかい心』、『燃える心』と、過酷な砂漠で鮮やかな花を咲かせるサボテンのようにどんな苦難の中にあっても力強く前を向き、周囲を元気づける彼らしい言葉である。
オレンジジョー
現実世界でのよく飲んでいる好物の「オレンジジョー」というジュースだが、なんとオレンジジュースとコーヒーを混ぜ合わせた代物だそうで、本人は「カフェイン150mg入りの大人の飲み物」と評しているが、オーブリーからすればカフェインの混じった気持ち悪くなるほど甘いゲテモノでしか思えないらしく、そんな飲み物を好んで飲むケルの行動に対して露骨にドン引きしており(※)、ヒロからも「いつもオレンジジョーなんて飲んでいるからでは?カフェインを取りすぎると身長が伸びなくなるんだよ!(公式訳)」と苦言を呈している。
※しかも飲んでいたのは5年前から自動販売機に取り残された賞味期限切れの代物。
- ついでに缶に書かれているキャラも精神世界に登場する。しかも兄弟で。
- これに関しては制作側からも「Only KEL will drink this.(これを飲むのはケルだけ。)」「If it tastes bad, that's normal.(もし不味くてもそれが普通さ。)」と評価は低い。
- ただし、その作りやすさからファン自ら作られることもあるのだが評価は「(思ってたよりは)おいしい」「普通にまずい」と二分されている。
- また公式イベントで配られたこともある。ラテ味はおいしかったそう。
- なおカフェイン150mgは日本で売られているモンスターエナジー355ml缶(142mg)と比較すると少し多い程度。ヒロに苦言を呈されるのも当たり前か。
- これを子供のころから愛飲してよく4年の間に仲間内でも背の低い状況から、ヒロとほぼ同程度の身長へ健康的に成長できたものである。
その他
- 当初は本名のKELSEY(ケルシー)で呼ばれる予定だったが、制作の途中から愛称のケルに変更された。
- その中性的な外見から日本語版が発売されるまで彼のことを女の子と勘違いしていた日本人ファンも多かったが、正式にOMORIが日本で発売されるようになってからはその誤解も解けつつある。
- なお、大学から久しぶりに帰ってくるヒロへのプレゼントをサニーと共に行った際、値段が20ドルと聞いた後「財布を忘れた」と言ってサニーからお金を借りている。その後、お菓子の万引きを企むキムとヴァンスの不良兄弟からオーブリーの居場所を聞き出すべく、交渉材料としてケルがキャラメル入りのキャンディの袋を買い、それで二人を賠償しようとしているが……「財布無いんじゃなかったのか?」と一部のプレイヤーからツッコまれている。
- この真相は特にストーリーの本筋とは関係することなく、クリアした後も決して明かされることのない永遠の謎になってしまっている。まぁ、彼の性格上“単に忘れた”と考えるのが妥当であろう。
- 海外ではクソコラ動画や画像が作られそれがmemeとなっていくのだが、ケルのその破天荒っぷりからなのか「every kel meme is canon(すべてのケルミームは正史である)」というジョークが誕生している。
- なおシリアスな状況下でもケルが居れば発動してしまうため「呪い」と言われることも。
関連タグ
OMORI(キャラクター)/SUNNY(OMORI) AUBREY(OMORI) HERO(OMORI) MARI(OMORI) BASIL(OMORI)
ケルサニ:ケルとサニーのカップリング名(タグ)。
パピルス(Undertale):明るく陽気で社交的な性格で、兄に愛される「弟」キャラ繋がり。こちらも主人公に対して多大な影響を与えている。