概要
『終末のワルキューレ』における悪魔・ベルゼブブ。本作では神々の一人として登場していることから、大元である豊穣神バアル・ゼブルとしての側面もあると思われる。
神VS人類最終闘争(ラグナロク)における神側の闘士として選ばれ、第八回戦にてニコラ・テスラと激突することになる。
人物
外見は一見すると修道士とも科学者とも取れる、黒ずくめの服装をした青年。
人物像は典型的な倫理観の破綻したマッドサイエンティストそのもので、天界の研究室には自身が生み出した怪物やそれらに関する研究資料が多数あり、時には同胞である他の神ですら平然と実験台にしてしまうほど。劇中でのハデスやヘルメス、オーディンの様子から分かる通り、その歪んだ探求心は他の神々にも知れ渡っている。
この探求心の根底には「自分を殺してくれる者を探す」という破滅願望があり、これまでの研究もその可能性がある者を見つけるためであったらしい。ラグナロクに参戦したのも、もしかしたら人類側に自分を殺せる者がいるかもしれないという期待からである可能性が示唆されている。とはいえ「人類の生殺与奪の権利は神が握っている」とブリュンヒルデに釘を刺すなど、あまり期待はしていない模様。
主な研究
かつて冥界(ヘルヘイム)を半壊させた伝説の狂戦士。強大なパワーに肉体が耐え切れずに自壊して消滅したが、密かに冥界に残っていた残穢をベルゼブブが回収・培養して種を作り出し、福の神である零福へ密かに植え付けていた。ラグナロク第6回戦にて闘士として零福が出場した際に遂に覚醒し、彼を吸収して復活を果たした。
なお波旬の依り代は「誰でも良かった」らしく、零福を選んだ理由は「たまたまお誂え向きなのが目の前にあったから」と極めて猟奇的なもの。零福が完全に吸収されてしまった光景を見ながらも「土が良いとこうなるのか」と呟く始末で、実験台にしたことへの罪悪感など一切感じていなかった。
第6回戦終結後は、波旬に関する研究資料を焼却処分していたが、犯人だと見抜いて釘を刺しに来たオーディンに誤魔化すような態度を見せなかったことから、証拠隠滅というより「結局自分を殺せる存在ではなかった」と失望したからだと思われる。
かつて実弟であるポセイドンに粛清された筈の征服神・アダマスが、ベルゼブブの手術によりサイボーグ化した姿。
アダマスの実兄であるハデスが、弟を助けるために依頼してきたので、己の研究対象として行ったわけではない。
ベルゼブブ自身も、同じ冥界の神であるハデスには深い信頼を寄せていたらしく、彼の死後は人類に対して静かに怒りを露わにしており、第八回戦への出場を決意した。
関連タグ
カイドウ(ONEPIECE)…「強大な力を持ち、自分を倒してくれる者を求めるという破滅願望の持ち主」という共通点がある。