概要
『メガトン級ムサシ』に登場するエイリアンもとい異星人。階級が存在し、下民と貴族階級からなる。
西暦2118年、突如外宇宙から飛来し人類の99.9%を虐殺。地球を自分たちに住みよい環境にするべくテラフォーミングを開始。地球の中心に穴をあけて新たなコアを設置し、地球をドーナッツ地球と呼ばれる惑星へと変えた。同時に「進化の秘宝」なるものの存在を探し求めている。
母星は地球から17万光年先にあるらしいが、すでに滅びており故郷の星を宇宙船で脱出し数多くの死者を出しつつも環境の整った地球を発見し攻撃に至った。
地球をしのぐ圧倒的な科学力と物量で攻めてくる上にスパイや地球人の懐柔、地球人への憑依などの手段で地球の情報を集めている。
普段は地球人と変わらない容姿をしているが、「牙の姿」と呼ばれる半獣半人の姿が本来の姿。地球人の事は『テラーシュ』(terra(地球)に住む人類種でテラーシュだと思われる)と呼んでいる。また地球人の事は下等生物として見下している者が多いが、内面は非常に人間臭い種族である。
現在の地球の環境で暮らすには適応薬という薬が必要であり、これを摂取する事で地球の食物も問題なく食べられるようになる。
血の色は赤だが、本来の色は青色である。
武器は銃のような飛び道具の他にも、刀剣やビームナイフのような近接武器が発達している。
地球に潜伏していたドラクター人の遺体を解析した結果、地球人と比べると血液成分や遺伝子配列が1.4%の相違点がありながら、骨格をはじめ、人間に著しく近い体構造を持っている。サイモン博士は地球人とドラクター人はルーツが同じであり、地球人もまた宇宙からの来訪者ではないかと仮説を立てた。
ドラクターとは地球側が付けた名前で、彼らは『シドル』、『シドルの民』と自称している。
地球人との間に子孫を儲ける事も出来るようである。
シドルを根絶やしにしようとするアダム(CV:子安武人)とイブ(CV:悠木碧)という謎の存在に追われて母なる地球に流れ着いたようで、彼らからは「派生種」とも呼ばれている。
ドラクターの登場人物
本作のヒロインでありドラクターの王女。初めは一大寺大和を暗殺しようと地球にやって来たもののことごとく失敗してなんやかんやで好意を抱くようになってしまったポンコツ王女。後半は王女として母の女王と決別する。詳細は個別項目で。
サーザント・エボル(声:小西克幸)
ガタイの良いアーシェムの付き人。王女としてまだまだ未熟な彼女を必死に支える。平時はなんとメイド喫茶に入り浸っているらしい。第10話ではプリンに「ぷぴぷぴぷぴ」と魔法をかけている姿をグリファースにドン引きされていた。
物語の後半にてグリファースに刺されて帰らぬ人となるが、アーシェムからはあれほど心強いナイトはいないと評されるほど今でも尊敬されている。
グリファース・クレド(声:櫻井孝宏)
ドラクター最高司令官。以前はサーザントと共にアーシェムに仕えていた騎士で彼女を異性として見ていた。
アーシェムへの抹殺命令を出す女王に対して何とか彼女の命を助けようと単騎で進攻、しかし彼女が知らぬ間に地球人の大和と仲良くなって居たのを見て暴走、彼女をめくって大和と激しい戦いを繰り広げる。
ドラクターの本拠に戻った後は拘束されて女王から処刑命令が下るが部下の手引きで脱獄、その後は女王に対してクーデターを起こし最高指導者の地位を手に入れ皇帝となった。
クィーン/クロウゼード・ライア(声:沢城みゆき)
ドラクターを率いる最高指導者の女王。冷徹な性格で娘の事も駒としか思っていないが、現在の強硬路線も種族を存続させるための止むを得ない判断である。
女王というだけあって、腕を剣に変形させたり、サイコキネシスや治癒能力をはじめとする強力な超能力を有する。
娘が中々任務を達成しないのを見て抹殺命令を出すが、物語の後半にてグリファースにクーデターを起こされて幽閉される。
シーズン2ではデミルの助けもあって脱出し、切り落とされた両腕も再生している。
やがてソロンに流れ着くが、そこでアーシェムと再会し、王としての資質を見出す。
更にヴィクトら地球人の生きたいという意志にかつての自身の面影を感じたのか、重傷を負った彼を治療し、アーシェムと共に彼らに同行する事となった。
デミル・ガウラ(声:チョー)
女王の忠実な家臣の老人、失脚して幽閉されていた女王を隙を見て助け出した。
現在はクィーンと共にソロンに流れ着いた後にヴィクトらに同行している。
狡猾そうな顔つきに反し、苦労人気質であり、酔っ払った竹熊町長に「デミちゃん」と呼ばれて困惑していた。
ユグラ・デファングル(声:鈴村健一)
ドラクターの上級兵士で緑色のワイバーンのパイロット。
理知的かつ冷静な性格だが、好戦的で頭が登りやすい所がある。
グリファースを盲信していてアーシェムを捜索しており、その度にイクシア側と激突しては大和達の奇策に翻弄される。
ソロンでアーシェムを発見するが、シドルに戻る事を拒否されてヴィクトと対決。生身で互角の戦いを演じるが、追い詰められて牙の姿を解放し、トドメを刺そうとするも女王のサイコキネシスで住居の外壁に叩きつけられた。
その後、大和とアーシェムが口付けを交わす様を見て困惑の感情を覚える。
その後、何かを感じたのか、アーシェムらの追跡を後回しにイクシアに地球人「ユウ」を装って潜入。
大和らを尾行していたが、成り行きからソロンから移住し、本当の親子のように暮らしているリウ・タネン少年(声:日向未南)とアナ(声:本間沙智子)宅に居候することになる。
そこで肉じゃがの味に感銘を受けたり、履物を脱ぐ文化に戸惑うなどのカルチャーショックを受ける。
アナのお使いで病院へ赴いた際に病に侵されて明日を諦めてしまっている少女マーヤ(CV:日野まり)に出会い、彼女が火災で取り残された際にはナイトとしての誇りから救助し、残された時間を大切に生きろと諭した。
ミーシス・ナタール(声:白石晴香)
ドラクターの上級兵士で紫色のワイバーンのパイロット。
貴族に取り立ててくれたグリファースに恩を報いるべく、相方のユグラと共にアーシェムを探している。
高い実力を持っていることには違いないが、大和の奇策や初心者でありながらムサシオーを乗りこなすアーシェムに翻弄されるなど苦戦する事もしばしば。
ユグラと共にイクシアに潜入、地球人名「ミサ」としてアナ宅で居候することになるが、大和を尾行中に成り行きからデパートで試着を経験し、衝撃を受ける(装備変更の類だと認識しているらしい)。
ベローア・ギデス(声:林勇)
ドラクターのエースパイロット、新型ローグのバルログを操る。
アーシェムを最後まで守れなかったサーザントを無責任でナイト失格と断ずる冷淡な雰囲気の男。
シノアグに命じられてアーシェムを捜索しており、墜落村でアーシェムを発見し、以後は監視を続けている。
シノアグ・ヴァレス(声:諏訪部順一)
新たに参謀となった男でグリファースの元上官。かつて母性を捨てる決心をした女王に反旗を翻し永久牢獄に閉じ込められていたがグリファースによって新たに参謀に取り立てられるが、アーシェムを捜索している一方で、新生シドルの糧にならぬようであれば殺すようベローアに命じるなど独自の思惑があるかのような言動を見せる。
イブリム(声:寺島拓篤)
大和を暗殺するべくイクシアに潜入していた下民兵の刺客。
大和に関する情報を吐かせるべく、零士及び彼と仲良くなった猫を拷問しようとする残虐な性質。
星刻学園の美術部顧問である袴田宗次(CVは同じ)に憑依していたが、神崎明日菜に憑依したアーシェムに妨害されて彼女が姫とは知らずに殺害しようとしたところをサーザントに捕縛され、アーシェムの温情で死罪を免れる。
しかし、貴族階級にこき使われて来た鬱憤からアーシェムの殺害を試みるが、憑依状態のままに牙の姿を覚醒させたアーシェムによって討伐された。
墜落村の人々
バルト(声:蒼谷和樹)
西の平原に墜落した母船の生き残りが作った集落の住人のリーダー格。
戦いしか教わってこなかった彼らにとって戦いこそが癒しであり、残された戦闘メカを用いて闘技に明け暮れているが、村の人々に上下関係はなく、助け合って暮らしている。
当然ながら、貴族階級に位置するアーシェムらに対しても対等な口を効く。
地球人
竹熊繁弘(声:高橋英則)
大和達の住む赤城町の町長で、一見すると温厚そうな外見をしているが、その実態は内通者。
純粋な地球人でありながら、延命薬欲しさにドラクター側に寝返っており、レーザー防護膜で守られているために銃弾の類は通用しない。
イクシア陣営を脅迫する際に抵抗した南司令を殺害するが、康太に取り押さえられて投獄された。
その後、体調不良を装ってイクシア外に逃亡。ソロンにてクィーン一行に遭遇し、自らを売り込む。
その凄まじいまでの生への執着心に興味を持ったクィーンに同行を許される。やがてその一行にヴィクトやアーシェムも加わるという奇妙な共同生活を送る事に…。
イクシア陣営を全て殺害しろと命じられながらも、イクシアの浮上を辞めれば、命までは取らないと申し出る良心を見せたり(実際、南司令を撃ってしまった事には動揺していた辺り、人殺しに対する覚悟がまるでない)、酒に酔っ払ってデミルに馴れ馴れしい口を効くなどどこまでも人間臭い人間。
「生きるためだ、何が悪い」というセリフが本作のシビアな世界観及び、彼の人間性を端的に物語っているといえよう。
関連項目
バッフ・クラン…おそらく元ネタ
マゾーン…元ネタであろう勢力その2。こちらも母星が滅んでしまっており、大船団を率いて地球への侵攻を行っている。