ジグラ
じぐら
キャラクター
別称 | 深海怪獣 |
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身長 | 80m(全長は不明) |
重量 | 75t |
概要
銀色の甲殻的な体表で覆われたサメとクジラを足して割ったような姿の怪獣で、嘴型の口と頭部の間にある発光器官が特徴。
正確には105系宇宙の第4惑星ジグラ星から来た魚型の知的生命体であり、普段は自身と一体化したような宇宙船に乗っている。
普段は暗い深海にすんでいるため強い光が苦手で、潜水艇のライトに怒っていた。
武器は頭部の単眼から撃つ赤い(対生物特化型の)破壊熱線や物質を移動させる緑色の光線(転移四次元光線)、そして、細胞組織を停止させる「オレンヂ光線」(仮死光線)で、これによりガメラを戦闘不能に追い込んだ(その他、地震誘発光線も使用可)。
また、人間を洗脳して操る催眠術と洗脳術を有しており、これを使って月面基地から攫ってきた人間を自身の工作員に仕立て上げている。
この催眠術はイルカやクジラが障害物や獲物を捕らえる際に発する超音波に近いものらしく、催眠術にかかった対象もその性質を受け継いで壁にぶつかることなく移動できるようになる。
そのため、短波無線機等による別の音波による妨害で催眠術から解放される。
水中戦では自身の水中での高機動性と鋭利な背びれと頭の刃を利用してガメラを圧倒する。実際、水中戦が得意なガメラも水中ではその機動性の前に翻弄され、一方的に攻撃されるのみだった。
また、地上では尻びれや尾ひれで身体を支えて直立が可能だが、この形態では水中のような機敏な動きは出来ない。
資料によっては、体内にコンピュータやアンテナを持ち、口から分身ロケットと呼ばれる生体核弾頭を発射するとされる。
環境汚染が進んだジグラ星を捨て地球に移り住む事を目的に地球に接近、月面に建設された地球人の基地を壊滅させた後、密かに地球に進入した。
その後は世界各地に関東大震災以上の大型地震を引き起こして次々に壊滅に追い込み、その途中で人類に降伏を迫るための人質として近くにやってきた子供達を誘拐するなど、着々と地球侵略の準備を進めていたが、子供たちを助けに来たガメラによって宇宙船が破壊され、水圧の影響で怪獣のような巨大な姿に変貌した。
初戦ではガメラに有利だった水中戦から陸上戦に持ち込まれたものの、オレンヂ光線を浴びせてガメラを仮死状態にして勝利し、その後も諦めることなく地球侵略を強引に推し進めていた。
しかし、落雷を受けて復活したガメラとの再戦では空高く持ち上げられて圧力の急変のためか頭部の単眼を破損、しかも頭に岩を刺されて身動きが取れなくされたりと劣勢を強いられ、最後は背びれをあたかも楽器のように岩で叩かれてガメラマーチを演奏された挙句、火炎放射で灰になるまで焼かれて死亡した。
余談
モチーフはミツクリザメという深海棲のサメで、名前はクジラをもじったものである。
なお、ガメラの火炎噴射で倒された初めてかつ唯一の怪獣でもある。
ちなみに「宇宙怪獣ガメラ」に登場した際には超有名な某サメ映画よろしく、「海上にて背びれだけを水上に出しつつ高速移動」するシーンが新たに撮影・追加された。
公開当時に出た児童向け書籍などでは「陸上生物を食う」という特徴が記されていた。
実際、劇中でもジグラ自身が「地球では陸上の人間が(魚など)海洋生物を捕えて食するように、ジグラ星はあべこべで(海中のジグラ星人が)陸上生物を捕えて食べる」と述べており、そのため地球侵略の暁には”人間を含む地上の生物を自身の食料にする”ことを企んでいたものと思われる。
また、解剖図では、ジグラの胃は三つある事が記載。「第一ジグラ胃で、食べた人間をゆっくり消化」「猿やゴリラは上部にある第二ジグラ胃で、ゾウや牛は下部の第三ジグラ胃で、それぞれ消化する」と説明されていた。
レギオンのイメージにも、ギロンやギララと共にジグラのイメージが反映されている。
後年の漫画作品でギャオスの水中形態「シーギャオス」が登場したが、そのフォルムは実にジグラにそっくりだった。
また、平成シリーズにおける外伝漫画『大怪獣激闘 ガメラ対バルゴン』では古代文明の生物兵器として一コマだけ出演している。『小さき勇者たち~GAMERA~』の小説版ではギャオスの細胞を受け継いだ昭和敵怪獣連合の一員として、まだ子供のトトを集団で襲った(しかも初戦では各々がガメラを狙うだけの烏合の衆であり、戦況はカオスの一言であった)。