曖昧さ回避
- ウォッチドッグスのキャラクター、トビアス・フルーワー
- ハリー・ポッターシリーズのキャラクター、トビアス・スネイプ
- ドラゴンクエストⅩのキャラクター。
本項では3.について記す。
概要
CV:笠間淳(ドラゴンクエストライバルズエース)
トビアスは「ドラゴンクエストⅩ」の登場人物。バージョン3.1「聖炎の解放者」から登場する。
人物
ナドラガンドの炎の領界で活動している、ナドラガ教団の神官を務める竜族の青年。
エステラは同僚でありライバル。
孤児となった自分を救ってくれた教団および総主教オルストフへの忠誠心は一際高い。
実直で真面目な青年で、竜族のために力を尽くす熱血漢。
しかし直情径行な面があり、行動が感情に左右されやすいのが難点。
特に敬愛するオルストフを愚弄する相手には容赦がない。
↓以下、物語のネタバレを含みます
作中での活躍
聖炎の解放者(Ver3.1)
聖都エジャルナにある、ナドラガ教団大神殿における集会の際に初登場。
エステラに連れられて集会に参加した主人公を「どこのトカゲの骨とも知れぬ者」と露骨に警戒していたが、エステラから主人公がアペカの村を救い、闇に侵された聖鳥を元の姿に戻すことに貢献したという話を聞き、その場は引き下がる。
業炎の聖塔では第一の試練をクリアして塔の入り口を開く活躍をしていたが、第二の試練が解けずに足止めを喰らっていた。エステラにより第二の試練が解かれると、どちらが解放者となるか勝負と言い放つ。(エステラは功を競っている場合ではないと苦言を漏らしていた)
最後の試練となる炎魔アグニースとの戦いでは主人公に先んじて単身挑む。
「領界をつなぐという オルストフさまの夢は
オレの夢でもあり 竜族全体の希望なんだ……。
「この剣 オルストフさまのために!
オルストフへの忠義を叫びながらそれなりに善戦するも、敗れてしまう。危機に割って入った主人公によりアグニースが倒されると、自分の目が曇っていたようだと主人公の力を認めた。
そして主人公により氷の領界への道が開かれ、エステラが主人公こそ解放者であると述べると、主人公に跪いて無礼を謝罪し、部下を率いて氷の領界への露払いを買って出るのであった。
…と、ここまでは主人公に及ばないまでもなかなか優秀な青年という扱いであったのだが…
・氷の領界(Ver3.2)…調査中に魔物の襲撃から部下をかばって重傷を負い、教団本部に
搬送されて治療中のため出番なし。
・闇の領界(Ver3.3)…神官長ナダイアがカーラモーラ村を訪れた際に顔見せ程度に登場。
その後は闇の領界の毒に対する解毒剤の作成に腐心していたが、
結局解毒剤は教団の薬師が作ったため無駄骨。研究が役に立った
可能性はあるが…
というように、話が進むにつれてどんどん扱いが悪くなっていってしまう。
真実は蒼き水の深淵に(Ver3.4)
「だまっていろ エステラ!
領界をつなぐことが 竜族の救われる道なんだ!
久しぶりにメインシナリオに登場する。
水の領界の調査が全く進まず焦っていたところ、初っ端から自分達が解けなかった水の領界の仕掛けを主人公が解くのを目の当たりにさせられてしまう。
さらに海底都市を治める巫女フィナと青の教団がナドラガ教団とオルストフを侮辱したことに激怒し、力ずくで要求を通そうとする(ヒューザに阻止されて事無きは得たが)など、どんどん余裕がなくなっていく。
そしてフィナが衰弱して天水の聖塔を守る結界が緩んだのを見ると、主人公やエステラにも無断で強行突入。
エステラの静止にも耳を貸さず、試練の番人である水魔ヴァーテルに爆炎を纏って特攻する。
「オレは オルストフさまを おとしめた
この領界のヤツらさえも 救って……
しかし力及ばず、打ち破られてしまう。
「オルストフさまの正しさを 証明して…や……
主人公がヴァーテルと戦っている間にエステラの治療を受け、とりあえずは動けるまでには回復。
しかし主人公とエステラが解放を阻む神獣カシャルと戦っている間に解錠の円盤を拾い上げ、強引に嵐の領界への道を開いてしまうのだった。
その後は、神獣カシャルが真の姿だった巫女フィナから竜族と竜神ナドラガの真実を聞かされるが、それがナドラガや教団を貶めるものであるとして激昂する。
そこに神官長ナダイアが登場。ナダイアの恫喝を撥ね退けた主人公に対してナダイアが「主人公は解放者ではない」と断じると、もはや主人公への敵意を隠すこともなくなり、呆然とへたり込むエステラの腕を掴み、強引に引き立てて連れて行くのだった。
嵐穿つ断罪の虚空(Ver3.5前期)
主人公より一足先に翠嵐の聖塔に突入。
部下と共に番人である嵐魔ウェンリルに挑んでいたが劣勢に追い込まれ、切り札としてナダイアから預かっていた呪符を使用。召喚された黒蛇鬼アクラガレナによりウェンリルは撃破される。
それを自分たちの力で倒したなどと勘違いしてぬか喜びしていたが、アクラガレナはトビアスたちにまで襲い掛かり、部下共々負傷してしまう。
そこにエステラが駆け付ける。エステラは竜化して戦おうとするが、直前の主人公たちとの戦いで負っていた傷が祟り竜化に失敗。続いて到着した主人公の助力も拒もうとするが、そこに神聖な試練に魔物を用いた事は許されぬと嵐魔ウェンリルまで復活し、もはやトビアスたちでは収拾が付けられない状況に陥る。
事ここに至り、エステラを死なせることだけはできないとして、トビアスはプライドを捨てて主人公へ助力を懇願する。主人公が承諾すると、感謝を述べて安心したように意識を失った。
ナドラガンドの決戦(Ver3.5後期)
「エステラ……!
「よく おめおめと顔が出せたものだな……!
ナドラガ教団大神殿に赴いたエステラと主人公の前に負傷した体で現れ、エステラを裏切り者と呼び拘束すると告げる。
…が、既に真意では教団や神官長ナダイアが過っている事には気づいており、エステラに過ちを認めて変わる勇気を持たなければならないと諭され、泣き崩れる。
「オレたちは いつから 間違っていた……!?」
そして集会場にあった、大神殿の地下に通じる隠し階段の場所を教えて、地下へ向かう主人公とエステラを見送るのだった。
「解放者…か。
「オレも あんたみたいに なりたかったよ。
彼なりの竜族の解放にかける想い、それそのものは本物だった。
しかしその根底にあったのはオルストフや教団への忠義であり、それが妄信へと繋がってしまっていた。
水の領界でのセリフに、彼の考えが現れていると言えるだろう。
だがそれ故に、竜族でもナドラガ教団の者でもない主人公が解放者として、次々に領界を繋げて竜族を解放していく様に焦りを募らせ、劣等感に苛まれ迷走してしまうこととなった。
また、後述のことからエステラに対してもコンプレックスを抱いていた可能性がある。
なお、件の大神殿の地下は牢獄や独房などがあり、教団にとって不利益な者をここに閉じ込めて拷問や殺害を行っていたという凄惨な場所となっているが、その中にはトビアスの父の手記も遺されていた。
すなわち、トビアスが孤児になったのは教団のせいだったのである。慕っていたオルストフや神官長ナダイアも当然関わっていたはずであり、彼がそれを知ることがないよう祈るばかりである。
全てが解決した後は、アストルティアに見聞を広めに行くエステラに代わり、「ナドラガンド協団」と名を変えて竜族全体が助け合えるように助力していく教団を率いる事になった。
もっとも、トビアスとしてはあくまでエステラが戻るまでの代理というつもりのようだ。
吼えろ トビアス!
「アストルティアキャラクターズファイル」の第2回で、彼を主役としたクエスト「吼えろ トビアス!」が配信された。
全ての領界が繋げられたナドラガンドにおいて、竜族の協調を高めるために各領界の代表者を集めた五領界会談を開くことを決めたトビアス。
その出席を取り付けるために訪れた水の領界において、邪悪なる意志が目撃されたとの話を聞いたトビアスは、その現場に向かって飛び出してしまう。
ナドラガ神の復活のために暗躍していた邪悪なる意志の正体は、トビアスの師でもある神官長ナダイアであった。しかしナダイアは主人公に倒されたはず。それがなぜ…?
その話を聞いて目撃現場であるガイオス古海に向かった主人公が見たのは、凶暴化した魔物と気絶した少女、そして魔物から少女をかばうトビアスだった。トビアスは魔物の攻撃を受けて負傷してしまい、魔物は主人公により討伐される。
気を失った少女を海底都市ルシュカまで運んだ主人公とトビアス。邪悪なる意志の目撃情報や異常に凶暴化した魔物など不安が募る中ではあるが、水の領界の代表者に会談への出席を取り付けることができた。
とりあえず一件落着したところに、意識を取り戻した少女が現れる。混乱しているのか何も話さない少女を青の騎士団に任せ、炎の領界へ帰ろうとするトビアスだが、その時少女がトビアスを見て…
「父ちゃん……!」
「と……?
「と………。
「父ちゃああぁぁんッッッ……!?」
なんと、その少女はトビアスと父と呼んだ。
全く身に覚えのないトビアスは必死に否定するが、なぜか少女はトビアスに懐いてしまう。
記憶のない少女の要望もあり、仕方なく少女はトビアスが預かることになった。
自分の名前も覚えていない少女のため、とりあえず瞳の色からルビーと名付けたトビアス。
五領界会談は(ルビーが一騒動起こしたとはいえ)つつがなく終了したものの、その頃からナドラガンドの各地で異常に凶暴化した魔物----暴魔が目撃されるようになる。
主人公と共に各地に現れる暴魔を討伐していくトビアス。しかし自分の力では暴魔には太刀打ちできず、また暴魔だけでなく魔瘴を喰らう謎の白い魔物まで現れるのを見て力不足を痛感。
自分が習得できなかった竜化の術を改めて習得することを目指す。
かつてトビアスはエステラと共に神官長ナダイアから竜化の術を教わっていたが、見事習得したエステラに対し、トビアスはついに習得できなかった。
今一度鍛錬に励むトビアスだが、その修行は困難を極めた。
疲労困憊になっているトビアスを心配したルビーに教えられ、修行の場を訪れた主人公。主人公の目の前でトビアスはついに竜の姿になるものの、竜の本能に呑まれ錯乱の竜となって主人公に襲い掛かってしまう。
主人公によって鎮められ、元の姿になったトビアス。かつて神官長ナダイアから竜化の術を制御するには揺るがぬ信念が必要だと言われたことを思い出し、自らの信念の弱さを涙を流して嘆く。
無力感に打ちのめされているところに、部下から炎樹の丘に暴魔が現れたとの知らせが届く。さらに、ここのところ体調不良だったルビーが姿を消してしまったという。
苦悩の末、トビアスは暴魔を主人公に任せ、自分はルビーを探しに行くと決断する。協団長としてはあるまじき選択かもしれない、それでもルビーを守ってやれるのは自分だけなのだと。
そのトビアスの決断に、主人公は笑って頷くのだった。
炎樹の丘に着いた主人公が見たのは、暴魔と先日現れた魔瘴を喰らう白い魔物が戦っている光景だった。
白い魔物は暴魔を倒し、残された魔瘴を取り込んでいく。そこに、炎樹の丘付近でルビーを見かけたという情報を得たトビアスが現れる。
魔瘴を取り込み、飛び去ろうとする白い魔物。その姿を見て…
「………ルビー?
トビアスはその白い魔物を、ルビーと呼んだ。その言葉に、白い魔物は動きを止め…
「どうして……。
光に包まれた中から現れたのは、トビアスの言う通りルビーであった。
ふらつきながらも、ルビーは語り出す。ルビーの真の姿は、邪神に堕ちる前のナドラガ神によって生み出された眷属、神獣プリフィーだった。
与えられた使命は、「ナドラガ亡き後、ナドラガの体から溢れ出てナドラガンドを汚染するであろう魔瘴を取り込み、浄化すること」。ナドラガが健在であれば永遠に目覚めることのないはずの存在であったが、ナドラガが倒されたことにより眠りから覚めたのである。
しかし長い眠りのため、目覚めた当初は自分の存在と使命を思い出せずにいた。そんな時、かつてのナドラガのようにナドラガンドを想うトビアスを見て、その心を父であるナドラガと重ね合わせたことでトビアスを父と呼んでいたのだった。
隠し事をしていたことを謝るルビーを、トビアスは笑って許す。しかし、ナドラガンド全土から魔瘴が集まりつつあるのを見たルビーは再びプリフィーとなり、飛び去って行った。
魔瘴が集まっていたのは神墟ナドラグラムの竜神の柩。たどり着いたプリフィーは魔瘴を取り込もうとするが、そこに現れた邪悪なる意志に攻撃を受ける。
再び現れた邪悪なる意志の正体は、ナドラガより溢れた魔瘴自体が意志を持ったものだった。かつてのナドラガ神に似た姿を形作る魔瘴の塊は魔瘴魂ナドラグルと名乗り、ナドラガンドだけでなく創世のチカラにより作られた世界そのものを破壊することが目的であると言い放つ。
それを阻もうとするプリフィーを殺そうとするが、そこにトビアスが割って入り…
「ルビー……お前が私を 心配してくれるように
私もお前を 心配していることを 忘れるな。
ルビーを守るという強い信念のもと、ついにトビアスは竜化の術の制御に成功。主人公と共闘し、ナドラグルを滅する。
ナドラグルはただの魔瘴の塊に戻り、その魔瘴もルビーが取り込んだことで全てが一件落着したかと思われた。
しかし、ルビーは竜神の柩に残ると言う。体内に取り込んだ魔瘴を、何十年何百年かかるかわからない眠りについて浄化しなければならないのだと。
強がりを言いながら去ろうとするルビー。それに対してトビアスは、お前を神獣だと思ったことは一度もないと言う。
「お前は 私の……
「大切な娘だ!!
トビアスの言葉にルビーは足を止め、肩を震わせ…涙を流しながら、トビアスに抱き着いた。
父ちゃんと離れたくない、ひとりぼっちはイヤだと泣くルビー。トビアスはルビーを抱きしめながら、お前が犠牲にならずとも自分が何とかすると宥める。
しかし、ルビーはトビアスの手を離す。自分がこの世界を守ってみせると、今度は笑顔で。
ルビーの意志を受け止めたトビアスは、ずっと待っているから、目覚めたら好きなところへ行こうと約束をする。
「おやすみなさい。
「おやすみ ルビー……。
大神殿に戻ったトビアスは、主人公にこれまでの礼を述べる。
自分は自分以外の何者にもなれず、自分の手の届くところにあるものを守っていくことがナドラガンドを守っていくことに繋がると悟ったトビアス。
いつかルビーが目覚めた時のため、平和なナドラガンドにしていけるよう尽力することを誓うのであった。