演:高橋幸治
概要
DNA工学の世界的権威で、生命工学界で知らぬ者はいないほどの権威。1985年にサラジア共和国にて砂漠でも育つ花の研究をしていた。
しかしG細胞の争奪戦に巻き込まれ、研究所が爆破テロにあい娘の白神英理加を失い科学に失望。日本に帰国し、芦ノ湖湖畔の研究所に隠居し植物の研究をしていた。
だがそれは表向きの話であり、英理加の亡骸から遺伝子を抽出し薔薇に移植、疑似的クローンとして蘇生させようとしていた。更に三原山の噴火に伴う大規模な地震で、英理加の宿ったバラが損傷したことで「G細胞の強力な回復力をバラに宿させ、英理加を不死にする」という妄執に取りつかれ、自衛隊から抗核エネルギーバクテリア製造を依頼されたことを機にそれを実行する。しかし、薔薇はG細胞の影響で想定外の凶暴化を遂げ、バイオ怪獣ビオランテに成り果ててしまう。
この時期には様々な物事を他人事のように語るニヒリストめいた言動が目立ち、世捨て人のように暮らしていた。娘の死や、それを歪める己の業に疲れ果てたのかもしれない。
また、実は遺伝子実験には成功しており、英理加の意識はバラに宿っていた。しかし、彼女は「声を聞きたい」と願う父に対して沈黙で返し、親友の明日香に対しては「お願い、助けて」という悲鳴のような言葉を発していた。
一連の事件の中で改めて己の所業を反省したのか、抗核エネルギーバクテリアを量産するよう依頼された際には「ゴジラでもビオランテでもない。本当の怪獣は、それを作った人間です」と答えて拒絶している。しかし、彼の技術力を恐れるサラジア共和国は彼の暗殺を命令。最終的に若狭でサラジアのエージェント・SSS9に射殺された。