ニコル・アスカルト
にこるあすかると
概要
カタリナ・クラエスの前世であった女子高校生(通称・野猿)の世界で発売されている乙女ゲーム『FORTUNE・LOVER』シリーズにゲーム主人公の攻略対象の1人として登場する男性キャラクター。
若くしてソルシエ王国の宰相を務めるダン・アスカルト伯爵(声:矢野正明)とラディア(声:沙倉のり子)の息子。アスカルト伯爵家の長男で、ソフィア・アスカルトの兄に当たる。
父の立場もあって王族の人間とも親交があり、第三王子のジオルド・第四王子のアランとは友人同士である。カタリナをはじめとする他の主要登場人物より1歳年上で、カタリナが魔法学園に入学した当時は生徒会の副会長を務め、生徒会長のシリウス・ディークを支えている。
人物像
黒髪に黒い瞳をもつ口数の少ない鉄面皮の持ち主で、人形のような整った容姿の美少年。
美形の両親から受け継いだ溢れ出す魔性のオーラで人々を魅了する。
コミカライズ版やアニメ版では、父のダンに似た容姿として描かれている。
妹のソフィアをとても大切に思っており、彼女を好いてくれるカタリナ・クラエスに感謝を覚えると同時に、「奇異な姿をした妹」にまつわる謂れのない同情や憐憫とは無縁の彼女が隣に居る時間に安らぎを覚え、好意を抱くようになる。
カタリナの婚約者であるジオルドとの友情や宰相家の立場の手前、カタリナへの気持ちには蓋をしており、いつかは諦めなければならないと思いながらも、割り切れずにいる。
そんな中で諦めをつけようと数人の女性とお見合いに臨む中、自分の気持ちがそこにないことを、自分と入れ替わりに生徒会に入った後輩の女性に見抜かれる。その彼女自身も実は結婚する気がなく、最初から断るつもりで来ていた。彼女の目的は結婚を前提とした交際ではなく、カタリナを思う自分の気持ちに素直になることをニコルに気づかせるためであった。このことに加えて妹の助言もあり、以降はお見合いを中止している。なお、アニメ版ではこの女性がフレイ・ランドールであることが明かされた。
そのフレイには過去にある会合で助言を受けた恩があるらしく、原作で彼女がランドール侯爵の屋敷に幽閉されたときは恩を返すためにカタリナたちによるフレイ奪還作戦に協力している。この恩のことはカタリナたちには詳細が分からないように話しているが、おそらくその会合こそがニコルの最後のお見合いのことであると思われる。
普段無口でいる分、情愛の滲んだ囁きは男性陣の中でもかなりの確率で有効打を放っており、魔性のオーラの威力も相まって、耐性があると自負するカタリナでさえ時に記憶をなくすほど。
アニメ版で声を担当する松岡禎丞とM・A・Oはニコルの人物像について、「僕的に、客観的に見ると、もんの凄く何考えてるかわかんない人間。他の人との掛け合いでも、黙ってニコニコしてる感じが多いんですけど、ちゃんと自分なりの正義や考えがあって行動している、やっていることにちゃんと芯が見える人間」(松岡)、「心優しく妹想い。周りの環境も相まって心を閉ざし、どこか冷めているといった第一印象。カタリナさんと出会う事によって本来の魅力が見えてくる」(M・A・O)と表現している(リンク先)。
『FORTUNE・LOVER』における人物像
『Ⅰ』の攻略対象として登場。基本的な設定は本編と変わらない。ただし、野猿は彼のルートはプレイしていないため、本編との間でカタリナ関連を除きどのような差異が生じているのかは、他のメンバーに比べると不明な点が多い。
なお、野猿自身は死亡前に親友の佐々木敦子からルートの概略を聞かされており、その時はネタバレを嫌がっていたが、カタリナに生まれ変わってからは、その知識が役に立ったため敦子に心から感謝することになる。
敦子によると、彼のルートを攻略するにはライバルキャラクターとして登場するソフィアが鍵になっているという。
続編の『Ⅱ ~魔法省の恋~』でも攻略対象として続投するが、こちらもルートの詳細は不明。