「ゴットリーブ(Gottlieb)」は、かつてアメリカ合衆国に存在したゲームメーカー。
主にピンボールメーカーとして有名で、ビデオゲームでは「Qバート」が有名。
歴史
1927年、デヴィット・ゴットリーブによりピンボールマシンの会社として創業。
1931年に世界で初めてコイン投入式のピンボールマシン『バッフルボール』を開発。5万台以上を売り上げ、ピンボールメーカーのパイオニアとなった。
1947年、ハリー・マブスがデザインし、業界で初めてフリッパーという打ち返し棒を導入した機械『ハンプティ・ダンプティ』が発売となる(ピンボールはこの頃まで、スマートボールのようにただボールを発射するだけしか出来なかった)。以降はこれがピンボールのスタンダードとなる。
1950年代にスコア表示をライトによる表示からリール式に変更。これを「ウェッジヘッド方式」と称するようになるが、1970年代に入ると回路基板やデジタルディスプレイを用いた商品に転換し、ウェッジヘッド方式は1980年の製品を最後に製造中止となる。
1980年よりビデオゲームの開発に着手し、1982年に『Qバート』を発売。アメリカ国内で大ヒットとなる。
1983年、コロンビア映画がコカ・コーラ社に買収されると、ゲーム開発部門であるゴットリーブは「ミルスター・エレクトロニクス」に改称されるが、ミルスターは翌1984年に閉鎖される。
ミルスターは同年、ギルバート・ポロックら投資家に買収され、新会社「プレミアテクノロジー」として再建される。だが、ビデオゲーム開発はヒット作に恵まれず、1989年を最後に開発を中止する。
以降はピンボール開発のみに特化されたが、そのピンボールも需要が低迷しており、結局1996年に倒産した。
版権はゴットリーブ社をかつて買収していたコロンビア映画に移管されたが、現在はコロンビア映画を買収したソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントが所持している。