縦ロールのいじめっ子
「キャンディ・キャンディ」のヒール。アードレー一族のラガン家の長女。ニール・ラガンの妹。髪の毛の色は、アニメ版では、ピンクに近い薄い茶色。原作では、茶色系。映画版では、赤毛。
縦ロールの美人なお嬢様である。然し、アニメ版では、主人公のキャンディを、最後まで手を変え品を変えいじめ抜き、ありとあらゆる汚い手口で陥れ続けたヒールである。
作中最も温厚な人物であるステアに「すさまじい子」と言わしめるほどの超攻撃的な性格で、嫉妬深くとにかく意地が悪いが原作版よりアニメ版の方が非常に性格が悪く、目つきが悪い。そもそも超がつくお嬢様の性格がなぜこんなにも歪んでいるのかが謎なのだが、周囲の男どもがみんな自分を嫌っているとか、惚れた男がキャンディに夢中になるとか男関係で不満がいろいろある様子である。残念な美人である。
1970年代以降の日本の漫画・アニメ界隈にも多大な影響をおよぼしたヒールで、作中で一切改心しなかったことからも、かつては「いじめっ子」の代名詞的存在であったが、上流家庭の人や同性と上手く馴染んだり、間抜けな一面や変顔も多いなど人間味がある。原作版では、下流家庭の人に対して、見下していたがキャンディ以外の下流家庭出身者をあまり苛めなかった。
彼女をモデルとしたいじめっ子キャラも多数生み出されるほどの知名度を誇ったが、大人の事情で「キャンディ・キャンディ」が絶版になってしまった以降は、知る人ぞ知るヒールになってしまった。かなりもったいない話である。
作品発表当時において、これまでの少女漫画に登場した悪役キャラの集大成的存在であり所謂悪役令嬢のステレオタイプと言えなくもない。