煉獄ルールで、煉獄闘士が負けるないネ
プロフィール
概要
ケンガンオメガの登場人物で、日本最大規模の裏格闘技団体「煉獄」のA級闘士。煉獄に所属する中国拳法使いの頂点である三名、「三鬼拳」の一人。異名は「大蛇」。三鬼拳では一番の古株であり、煉獄にも裏格闘技団体として設立されて間もない頃から豊田の元に自ら入りたいと言い闘士として所属していた模様。煉獄でのデビュー戦では豊田に一番強い闘士を要望しており、ロロンを相手に完敗している。
台湾出身であり、日本語が多少苦手なのか(本人も自覚有り)、語尾に「~ネ」や「~ヨ」を付ける如何にもな中華キャラ。(モノローグでは普通だがラフな口調になる。)
性格は直情的で友情に厚いが、一方で楽できる時は隠さず楽したいと言う態度を隠さず、裏表が少ない。そのため、駆け引きは苦手で読み合いや押し引きの要素が強いゲームに弱く、煉獄の試合でも頭に血が上って場外負け等に陥る事も少なくない。
父親は台湾武術界の大物、母方の親戚は中国武術界の大物ばかりと良家の生まれだが、父親以上に武術の才能があったことが災いし、劉を巡った双方の武術会による政争の道具にされたことに嫌気が差し、自身の腕一つで上り詰めることのできる裏格闘技界に身を投じたという経緯がある。
また良家の生まれではあるが、金銭感覚は普通。自宅にしてもただ帰って寝る場所程度の認識しかしておらず、家賃の安いアパートに住んでいて偶然にも金田も同じアパートに住んでいて隣人でもある。
交友関係は良好であり、同じくA級闘士であるナイダン、飛、ニコラとは自宅で麻雀や食事をする仲。特にナイダンとは一年程度の付き合いでしかないにもかかわらず、互いに親友として絆は強い。
実力
流派は「陽氏鋼拳」「洪家八卦掌」の他3つで、計5つの流派を体得した台湾武術界の天才拳士とされる。
その才能もあってか父親には幼少期から厳しく鍛えられており、8つの武術を掛け持ちし、そのうち5つは奥義まで到達している。同郷で同じく天才拳士と呼ばれていた二階堂とは拳法のそもそもの成り立ちや流儀や流派の違いはあるけれど、個人の戦闘では劉のほうが分があるとのことで、山下からも煉獄チームの中でも特に警戒すべき一人として認識されるなど相当の実力者。
才覚に関しては煉獄最強の闘士であるロロン・ドネアと渡り合えるとロロン自身が断言する程だが、劉と戦ったナイダン曰く劉は複雑な機構を持っており、歯車が噛み合った状態であれば爆発的な実力を発揮し彼にも勝利したこともあり、はまった時の劉は手に負えないと言われるが、ロロンからは精神の起伏が激しいことが最大の弱点だと言われており、三鬼拳同士の対決では飛とは1勝1敗なのに対し、呂天との試合では劉が熱くなりすぎた結果自爆して場外反則負けとなるなど、コンディションによって実力が大きく変動する模様。
また、彼のプロフィールを見ればわかるが、体躯に関しては決して恵まれている方ではないため、タフネスに関しては下記の化勁でダメージを減退させなければ泥臭い消耗戦に陥ると不利に陥りやすい。
- 震脚
中国拳法諸派に伝わる地面を踏みつける動作。
達人の域に達しており、その威力は大気を振動させ踏みつけた箇所を陥没させるどころか、加減してても巨大なプールの水を振動で二つに割る程。
- 発勁
中国拳法特有の力の発し方。その技量は極めて高く、煉獄最強の実力者であるロロンが認め、彼が自身の知る拳法家の中でも随一と称するレベルに到達している。拳だけでなく肘でも繰り出すことが出来、闘士としては体躯に恵まれていないにもかかわらず一撃で巨牛を昏倒させたるほどの出力をもたらす。欠点としては不足している腕力を補う為か発勁を多用することが多い為、試合が長引くほど対応されやすくなることが挙げられる。
- 化勁
中国武術において相手の攻撃力を吸化、あるいは方向性をコントロールする身法。攻撃の軌道を変化させてやることで敵の技を無効にし反撃に繋げるテクニック全般を指す。
- 馬歩
中国武術において下半身を鍛える鍛錬法とされる「站椿」の一種。劉は組技に長け、自分よりも体躯とパワーに恵まれた相手の体当たりでも容易に崩せないほどの安定感を誇る。
- 貼山靠
体当たりの一種。
以下、ケンガンオメガ最新話までのネタバレが含まれます!特に6巻以降が未読の方は要注意!
活躍
初登場は6巻。豊田出光の招集を受けた他の闘士と共に登場。対抗戦では基本的に後に回って勝ち越して戦わない事か、スペシャルマッチで拳願会側では小柄な三朝戦に立候補するも、現滅堂の牙と知るや対戦を拒否するなど、とにかく自身は楽をしたいと言う意思を隠さず、ナイダンから呆れ交じりにツッコミを入れられている。
序盤は解説役、リアクション要員、煉獄と他裏格闘技団体との差異を新人あるアランに対し語るなど、賑やかしとしての出番が多かったが、第五仕合にて友であるナイダンの試合で殺し合いに発展した試合を棄権しろと忠告、残りのメンバーで勝つと今まで横着しようとしていた態度を一転させるが、彼が死亡して決着したことにより豹変。直接の死亡の原因となった龍鬼に対し襲い掛かる。
強襲自体は拳願会側の乱入により止められたものの、怒りが掻き消えることはなく、対抗戦そのものが無くなりかねない事態に発展しかけるが、ロロンの静止により、対抗戦の存続を決意。その後は冷静さを取り戻す為に控え室から離れていたが、後に復帰。リザーバーと交代することをロロンに勧められるが、A級成り立てには荷が重い(と言うより仇討ちのための方便)として対抗戦への参加を決意する。
その後、第十仕合にて遂に出場。二徳と対戦する。二徳のタックルに対し、発勁を打ち込むなど打撃戦では有利に立つが、二徳の強靭な耐久力と急所をずらして受ける技術を前に苦戦。心が折れかけるも、ナイダンの死を無駄にはしまいと奮起。打撃戦を繰り広げ、再び有利に立つが、発勁を多用し続けたことで使い所を読まれ、投げ技を受け一時意識が混濁する程の負傷を受ける。
意識を取り戻した後は仕合を続行。化勁で防御するのが遅れる程に攻撃に全振りして、なりふり構わずギアを全開にして戦い、怒涛の打撃で二徳を追い込むが、地面に投げつけられ腕ひしぎを極められるが、二徳側も序盤から何度も発勁を始めとした強力な打撃を受け続けたことで、ダメージで意識が混濁していて無意識に技を繰り出したと見るや、そこに付け入り、勝てれば無問題と選手生命を失っても構わない覚悟で自ら敢えて腕を折ることで自由を取り戻し、二徳の腹部に発勁を打ち込む。
腕ひしぎから逃れた後、二徳の打撃を顔面に受けるが、これを化勁で流し、蹴りを食らわせることで彼を場外へ押し出すことに成功し、勝利を収めると、場外へと落ちた二徳の元へ歩み寄り、再戦を願う二徳に対し「さよならだけが人生だ」と返し、握手を交わした。
仕合後、二徳を控室まで送り届けると、ガオランよりナイダンの死がただのリング禍ではないことを示唆されるが、その点については最初から気が付いており、冷静さを取り戻したことで割り切れないとしつつも龍鬼への復讐を取り止め、手当の為に救護室へ向かった。
しかしその後、親しかったもう一人の友の末路を見たことによって闘技者を辞めるほどに心が折れかけるが徳尾と他の煉獄の仲間から励まされ、どうにか煉獄に踏みとどまる。
対抗戦後は煉獄に在籍しており、後に光我の回想にて彼の知る最上級の中国拳法家として登場している。一時期煉獄で活動していた光我に「自身は寝技はしないけれど、寝技を掛けられる専門だから対処法や逃げ方も知っている」と光我に対して寝技やチョークスリーパーにに対する対処法を伝授していたが、その内容は主に噛みつきや指を折るであり、完全に決まったスリーパーからは逃げる方法が無いから諦めろと言う。光我に「そもそもスリーパーホールドはシンプルで単純な技だけど、一度決められると外すのがとても難しいから、完全に決められるのを絶対に防ぐのが最良な対処方法」と説明している。