概要
HK416の7.62mmモデル。
HK416をそのまま大口径にしたものなので外見はほとんど変わらないが、HK416がスチールマガジンなのに対してこちらは半透明のプラスチックマガジンとなっており、マガジン内部の弾丸が見えるようになっている。
ガスブロックにはガスレギュレータが備えられ、サウンドサプレッサーの使用に対応している。
初期のプロトタイプではG3の鉄製マガジンを使用することも出来たが、量産型では樹脂製のマガジンのみが使用可能で、社外ロアフレームに変更することでSR-25互換のマガジンが使用できるようになる(余談ながら、AR-10を元にした他社製品ではG3のマガジンが使えるものも存在している)。
銃身長は12、16、20インチが用意されている。
他の多くのAR-10クローンと異なり、レシーバーエクステンション(バッファーチューブ)の径が異なるなど独自の仕様となっているのでグリップ等の一部パーツを除きAR-15のパーツを流用することは難しくなっている。
民間型はヨーロッパではMR308、アメリカではMR762という名称になっており、基本的には同じものではあるがそれぞれの弾薬規格や法規制に合わせた仕様となっている。
ドイツ軍では精度がG3に劣るとしてHK417の採用はされなかったが、民間型のMR762A1は命中精度に優れていた事からDMRとしてMR762A1を元にしたG28E2が採用されており、競技用の16.5インチマッチバレルに変更、スチール製アッパーフレームなどを採用するなどの改良により精度がさらに向上している。
また、パトロール向けの軽量なアッパーユニットも用意されており、必要に応じて交換する事が出来る。(パトロール向けはG28E3となる)
しかし原型であるHK417との互換性は7割程度となっており、民間型がベースの為にフルオート機能は省かれており、更にHK417にG28のアッパーを搭載することが出来なくなっている。
命中精度低下の問題から使用禁止が続くG36の代替としてG27Pとして少数採用、海外派遣部隊へと配備されている。
アメリカ陸軍のCSASS(Compact Semi-Automatic Sniper System)トライアル(スポッター向けの速射、機動性重視のコンパクト狙撃銃)で銃身のライフリングピッチを変更、Geissele社製M-LOKハンドガードに変更してOSS社製SRM6サウンドサプレッサーを搭載したG28EがM110A1の名で採用された。M14EBRの代替となる。
KeyModを採用した新型レールシステムとサウンドサプレッサーを採用したMR762A1-SDが新たにバリエーションに加えられた。
八角形断面のレールシステムは上面のみにレールが備えられており、残る7面にはKeyModを用いて自由にレールやライトなどのアクセサリーの装着が可能。
専用のサウンドサプレッサーはレールシステムに合わせた八角形断面となっており、サウンドサプレッサーの一部を包むようにレールシステム内に収まる。
アメリカのOperators Suppressor Systemsの協力を受けて開発されている。
G28での改良点が導入されたA2モデルが登場。
ガスレギュレータが工具を必要としないものに変更され、誤操作防止リブの追加、どちら側からでも操作可能なよう各ボタンのアンビ化、電池等を入れるストレージ区画を除去したスリムラインストックへの変更、トリガーガードを湾曲したものへと変更等がされている。
初期にH&Kがマークスマンライフル的な宣伝を行った事もあり、メディアでは7.62mmという口径故か狙撃銃として扱われることが多い。
データ
モデル:20インチモデル
全長 | 1,005mm/1,085mm |
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銃身長 | 508mm(20インチ) |
重量 | 4,230g |
口径 | 7.62mmNATO弾 |
装弾数 | 10/20発 |
エアソフトガン
東京マルイをはじめとして各社からエアソフトガン化されているが、殆どが初期の量産品がモデルとなっており、G28はVFC、A2はKSC/KWAのみとなっている。