目次
1 概要2 主な単語2.1 固有名詞2.2 数2.3 自然2.4 物品2.5 場所2.6 職業2.7 植物2.8 架空生物2.9 生き物2.10 その他3 関連タグアイルランド島を主な分布域とする言語。アイルランド語(Irish)は英語における名称であり、自身ではアイルランド語ではなくゲール語(Gaeilge ゲーリャ)と称する。
印欧語族のケルト語派に属し、中でもスコットランド・ゲール語やマン島語などとは特に近縁である。前者はもちろんのこと、マン島語も自身のことをゲール語(Gaelg ギルク)と称するため、これらすべては「ゲール語」という共通概念のもとにあることになる。
ほか、同じくブリテン諸島の言語であるウェールズ語とコーンウォール語、フランスのブルターニュ半島で話されるブルトン語などもケルト系であり、近い関係にある。
アイルランド語はアイルランド島を統治するアイルランド(主権国家)および英国領である北アイルランドの双方で公用語とされており、現代においてはケルト系言語のなかで唯一、主権国家レベルの公用語とされる言語である。アイルランドが所属する欧州連合(EU)の公用語でもある。
民族としてのアイルランド人が本来話す言語であり、公用語の地位を確保されてもいるが、アイルランド(旧英国植民地)・北アイルランド(現在も英国領)のいずれにおいても今となっては英語を母語とする人が多数派で、統計にもよるがアイルランド語話者は数万〜数十万人程度しかいないといわれている(アイルランド島の総人口は約700万人いる)。
ことにアイルランド側では国語として義務教育の必修科目であり、公務員試験にも必須とするなど保護政策に注力しているが、依然として英語優勢の社会となっている。なお同じ印欧語族ではあるがゲルマン語派に属す英語とは根本的に違う言語であり、意思の疎通は全くできない。
母語話者が完全にいなくなったわけではなく、島の西岸を中心にアイルランド語を母語・日常語とする村や集落は今も残っており、これらの地域は「ゲールタハト」と呼ばれる。ただそのほとんどは都市部から離れた僻地であり、過疎化が進んでいる。