カラオケ行こ!
からおけいこ
概要
和山やまによる漫画作品。男子中学生とヤクザ、住む世界が違う二人の奇妙な友情を描いた極道カラオケコメディ。元々は同人誌として発行されたが、コミックス刊行にあたり描き下ろしエピソードが追加される形に。
「マンガ大賞2021」第3位に選ばれ、大きな注目を集めた。
現在は「カラオケ行こ!」の続編「ファミレス行こ。」が月刊コミックビームで不定期連載中。
2024年1月に実写映画化。脚本はドラマ『アンナチュラル』、『MIU404』など数々の人気作品を生み出したヒットメーカー・野木亜紀子が担当。主演は綾野剛。乃木と綾野のタッグは『MIU404』以来4年ぶりとなる。また、岡聡実役については2022年にオーディションが開催され、新人俳優である齋藤潤に決定した
あらすじ
合唱部部長の聡実はヤクザの狂児にからまれて歌のレッスンを頼まれる。彼は、絶対に歌がうまくなりたい狂児に毎週拉致されて嫌々ながら歌唱指導を行うが、やがてふたりの間には奇妙な友情が芽生えてきて……?
登場人物(ネタバレ注意)
コミックスでは主人公二人の情報が懐かしのプロフ帳に掲載されている。
- 岡聡実(おか さとみ)〈14〉
演:齋藤潤
森丘中学校3年生。合唱部の部長を務めており、狂児や合唱部の顧問が認める歌唱力を持つ。真面目で大人しそうに見えるが、狂児に容赦ないツッコミを入れる毒舌な一面も。思春期になったことで、ある悩みを抱えるようになる。
得意な歌は「教えません」とのこと。
- 成田狂児(なりたきょうじ)〈39〉
演:綾野剛
四代目祭林組若頭補佐。組長が主催するカラオケ大会の罰ゲーム(後述)を回避するため、聡実に歌が上手くなるコツを教わろうと近付いた。
強面寄りの美形で、若い頃はヒモ生活を送っていたこともある。ヤクザらしい非情さと面倒見の良さを持った人物。
「狂児」は渡世名ではなく本名。コミックスの描き下ろしでその由来が明らかになる。
得意な歌はXJAPANの紅だが、聡実には「終始裏声が気持ち悪い」と酷評されてしまった。
祭林(さいりん)組
- 四代目祭林組組長
演:北村一輝
狂児の組の組長。年4回大会を開催するほどのカラオケ好き。だが、大会では持ち前の絶対音感で組員を審査し、一番下手だった歌ヘタ王に刺青を彫るという罰ゲームを行っている。
プロではなくド素人の組長が彫るため、もはや拷問に近い苦痛を味わうことになる。それを回避するため、組員たちは必死で歌の練習に励むことに。
得意な歌はクレイジーケンバンドのタイガー&ドラゴン。
- キティちゃん恐怖症(本名不明)
顎髭を蓄えた大柄な男。物語では前前前回の歌ヘタ王に輝き、手の甲に苦手なキティちゃんの刺青を彫られる。しかし、実際には組長の絵心のなさから化け猫が出来上がった。
- 元塾講師(本名不明)
パンチパーマで眼鏡をかけた男。狂児には「中学生相手に塾で講師をしていた」と紹介されるが、聡実は恐怖のあまり「呪具で絞死」と受け取ってしまう。
- 宇宙人(本名不明)
元組員。見るからに危ない雰囲気を漂わせたチンピラ。狂児を「キョンキョン」と呼んでいる。街中でぶつかった聡実に絡んでくるが…。
その他
- 和田(わだ)
聡実の後輩で合唱部。彼に万が一があった時のための代役を任される。
- 岡 正実(おか まさみ)〈20〉
聡実の兄。夏休みに帰省していることから、おそらく大学生。高校受験を控える聡実に学業成就のお守りを渡した。ちなみに父の名前は「晴実(はるみ)」。
描き下ろし
本編は聡実視点だったが、描き下ろしでは狂児(当時20歳)の視点で進んでいく。狂児の過去や、後に彼を苦しめる恐怖のカラオケ大会の誕生秘話が明らかに。