概要
画像を含む生成AIに反対する思想運動。AIおよび機械学習では大量のデータを分析し、そこからわかる傾向を処理し新たなコンテンツを生成したり分析したりする。この大量のデータについて所有者の許可なく収集されるケースが度々あるため、反AIではこれについて「著作者が本来持つべき権利を履行すべきだ」と主張している。
発生経緯
画像そのもののケース
単純には粗製乱造された画像の多さにある。
いわゆる『画像投稿サイト』の場合、ユーザーによる自作イラストを探したい閲覧者にとっては、粗製乱造された画像は検索妨害に等しく、検索効率を著しく下げてしまう。
また、版権キャラクターを用いた二次創作イラストの場合、AIの学習不足から良くても似て非なるキャラクターが、悪いと構成要素だけが合致した別人が生成されるケースもあり、上記の検索妨害に拍車を掛けてしまう。
一卵性双生児などの極似した外見のキャラクターが複数人いる場合、該当キャラ達の特徴を折衷した別人が生成されるケースも……。
更に上記の問題を改善させるため、原作イラストを取り込ませた場合は上記の通り、著作権の侵害に該当するなど法的な問題を抱えている。
更に、上記の著作権の問題と一部重複するが、全く面識のない人物のイラストを(許可を取らず)AIに学習させた上、(同じく許可を取らず)学習させたイラストをAIに生成させる=事実上のモチーフの無断盗用が起こっている。
未だにAIの学習が不足し、人体の構造や動作の無理解が残る現状から、生成されたイラスト群の中には有り得ないシチュエーションや奇形を生み出す事例も……(詳細はこちら)。
より酷いケースだと、同人ゴロによる悪用の末にコンテンツ崩壊もあり得るだろうか。
一方で、人力イラストへの冤罪も懸念されている。
副次ケース
アメリカの一部映画制作グループの中には、大御所・エキストラを問わず実在の俳優をAI生成物に置き換える動きが起こり初めている。
より酷いと実在の俳優の外見データを取って、それを流用したAI生成物だけで映画を作ろうとするグループもいる。
もちろんだが、これらの動きは全ての俳優が反対しており、全米各所で抗議活動が起きている(日本では『ミッション・インポッシブル』シリーズの最新作放映に合わせ、告知活動で来日予定だったトム・クルーズ氏のボイコットが記憶に新しいだろう)。
特に後者の場合、事実上『外見データの売買』であり、起用時に得られる出演料に加え、出演後に発生するDVD・Blu-rayによる副次収入まで失ってしまうため、文字通りの死活問題になっており、俳優達は是が非でも反対している。
文章生成の分野ではAI脚本への抗議も存在し、こちらもイラストと同様に著作権の侵害が孕んでいる。