概要
ラリーカーとはラリーのため使用される車両の事である。
ルールの似たラリーレイド(ダカールラリーなど)で用いられる車両は、厳密には「クロスカントリーカー」だが、一般には「ラリーカー」とも呼ばれることが多い。
通常イメージされるレーシングカーとの違いは
- 公道を用いるラリーという競技の性質上、仕様が公道規則に合致している必要がある。どうしても合致させることが難しい場合は、国土交通省や地方自治体、警察に期間・走行区域を限定した仮ナンバーを発行してもらう場合もあるが、これについては批判が起きることもしばしばある。
- ドライバー以外にもナビゲーター(道筋を読み上げる係)が搭乗するため、助手席を取り外すことができない。WRCレベルになると、ナビゲーターの席を前が見えないほど沈めて重心を低くすることが当然のように行われる(ナビゲーターはGのかかり方で道の状況を把握するので問題なく走れる)。
- 何か起きてもピットにすぐには帰れないため、スペアタイヤ、工具、消火器なども装備する必要がある。またラリーの道程によっては有料道路も走るため、その国の貨幣を十分に持っている必要がある。
ダート、舗装路、雨などあらゆる路面変化に対応する必要があるため、セッティングの幅は格段に広い。
未舗装路も走るため総合優勝を争うマシンは4WDが基本となるが、アマチュアや若手育成向けのクラスでは2WD車も多い。またコースの環境や規則のバランス次第では2WDが有利な場合もある。
ラリーカーの種類
↑一般的なラリーカー。小型の市販乗用車やスポーツクーペがベース。
以下はラリーレイド用で、厳密には「クロスカントリーカー」に分類されるもの。
↑バギーカータイプ。市販の四輪乗用車やSxS(サイド・バイ・サイド・ビークル)を改造した結果こういう形になったものと、最初から競技専用として設計されたプロトタイプ車両の2種類がある。
↑ラダーフレームを用いたSUVタイプ。市販車無改造クラスに多い。
↑トラックタイプ。同じトラックでも、商用トラック(左)はトラック部門、ピックアップトラック(右)は四輪車部門となる。
↑バイク(左)とクアッド(右)。オートバイだが、便宜上掲載。