概要
1978年にフランス人ティエリー・サビーヌによって創始された、ラリーレイド(クロスカントリーラリー)競技大会の一種である。フランスはパリから出発し、セネガルにあるダカールまで、2週間に渡って最大8000キロもの距離を走るため、「世界一過酷なモータースポーツ競技」とも言われている。
現在はパリもダカールも関係ないが、『ダカールラリー』の名称で南米や中東など開催地を転々としながら続けられている。
もともとフランス人が始めた大会で、加えてアフリカの多くの地域がフランス語を公用語としているあるため、大会の公式語はフランス語である(英語も通じるし英語の資料も用意されるが、ルールの解釈で相違があった場合はフランス語版が優先される)。
砂漠の中を突っ切るため、しょっちゅう遭難・事故での死者が出る。加えて情勢不安な国も通過点となっていたため、車両の盗難やテロの標的になったり、地雷を踏んでしまったりして生命を落としてしまうケースもあった。
日本ではサファリラリーとともに冒険の代名詞で、一時期テレビ朝日が放映権を持っていたこともあって、"パリダカ"の名はF1の次に一般人もよく知られたモータースポーツである。年配の方であれば市販車改造クラスで完走した『なるほど・ザ・ワールド号』なども印象に残っているであろうし、篠塚建次郎や増岡浩を含め史上最多勝利を収めた三菱のパジェロやレーシングランサー、トラック部門を1-2-3位で完全制覇した日野自動車のレンジャーなども思い出深いだろう。
また日産自動車もワークス参戦していたことがある。
二輪部門でも早くから日本メーカーが参戦し、第一回大会ではヤマハ・XT500が優勝マシンとなっている他、ホンダとヤマハはそれぞれ4連覇の実績を持つ。
四輪はいわゆるラダーフレーム構造の本格派クロスカントリー系SUVよりも、モノコック構造の乗用車を魔改造するパターンが多く、そのため意外にもメルセデス、BMW、ポルシェといったドイツの高級車ブランドも活躍している。このうちメルセデスとポルシェは総合優勝の経験がある。
競技のランクとしては一般的なラリーとほぼ同じであり、市販車改造クラスであれば国際C級ライセンス以上の所持者から参加可能となる。
現在については親記事を参照のこと→ダカールラリー