「G13 レイヴン! 確実な遂行を期待する!」
概要
cv. 岡井カツノリ
ゲーム『アーマード・コアVI』に登場するACパイロットの一人。
ベイラム・インダストリーの専属AC部隊「レッドガン」の隊員であり、独立傭兵相手の渉外担当も務めている。
エンブレムはレッドガン共通の意匠に、砲身が突き出たヘルメットを被ったヤドカリを描いたもの。
人物像
性格は実直で真面目な軍人そのもの。
G1ミシガンの影響かやや古風な軍人口調でしゃべる。言葉だけ聞いていると年寄り臭い印象を受けるが、実際はG5イグアスを「先輩」と呼ぶレッドガン最年少。
少年時代に報道映像で目にしたミシガンの活躍に衝撃を受けてレッドガン入隊を志し、貧しい兄妹を養いながらの血のにじむような訓練を重ねた苦労人。入隊試験では直立不動の挨拶ひとつで当日合格したという逸話を持つ。
敵対勢力からヘッドハンティングされたり、犯罪や暴力沙汰を引き起こした結果連れてこられたりした荒くれ者ばかりのレッドガンの中で唯一の志願兵である。
ストーリーでの活躍
渉外担当を務めることもあり、初登場はチャプター1-2「移設型砲台破壊」のブリーフィングとかなり早い。
チャプター1-4「輸送ヘリ破壊」では、初めて独立傭兵レイヴン宛の名指しの依頼を持ってきてくれる。この時点ではまだ名前を明かしていないが、チャプター1-9「戦闘ログ回収」のミッション完了後に自己紹介をしてくれる。
これと同時にアリーナが開放され、彼がACパイロットでもあることも明らかになる。
これ以降も、ベイラムからの依頼は基本的にレッドが窓口になるため、彼の声を聴く機会は多い。
- 「坑道破壊工作」
チャプター3-4。このミッションで初めてミッション内に登場する。
とはいっても、惑星封鎖機構に対する陽動作戦に赴く621に封鎖機構本隊の動向を通信で教えてくれるだけで、レッドのACは登場しない。
ミッション完了後には、ミシガンからの伝言を通信で伝えてくれる。
チャプター4-1「地中探査-深度1」のブリーフィング映像で、ミシガン・イグアスと共にウォッチポイント・アルファに突入したことがさりげなく明かされている。
しかしこれ以降はアーキバスの依頼という形でウォッチポイント・アルファを調査するので、必然的にベイラムからの依頼は途絶える事になる。
後のミシガンやイグアスが登場するミッションでもただ一人登場しないため、レッドの出番はなくなってしまった……
乗機「ハーミット」
彼の専用機は、中量二脚機体「ハーミット」(HERMIT)。
ランクはFランク-27。アリーナが開放された時点で最初に戦える相手のひとりであり、企業所属のパイロットとしてはランク最下位となっている。
他のFランク帯パイロットのACが機体構成そのものに大きな問題を抱えているなか、実弾武器を中心に手堅くまとめられた構成が光る一機。Fランクとはいってもレッドガン所属は伊達ではない。
惜しむらくは両肩にミサイルを搭載しながらFSCの性能が致命的に嚙み合ってない点だが、2種のミサイルで牽制しつつ、クロスレンジでハンドガンでスタッガーを取り、隙を晒した瞬間にバズーカを叩き込む戦術は無難ながらも忠実なレッドらしさが光る。
アセンブル
頭 | HD-011 MELANDER | ベイラム製中量頭。APが高めの耐久よりの性能。 |
---|---|---|
コア | BD-011 MELANDER | ベイラム製中量コア。シンプルで手堅い性能にまとまっている。 |
腕 | AR-011 MELANDER | ベイラム製中量腕。安価でありながらEN防御以外は目立った欠点の無い優秀な腕。高い反動制御が売り。 |
脚 | LG-011 MELANDER | ベイラム製中量二脚。シンプルで量産に向く手堅い性能。 |
ブースター | BST-G2/P04 | ファーロン・ダイナミクス製。ÀB噴射時間の長さが特に優秀欠点も少ないブースター。 |
FCS | FC-006 ABBOT | ベイラム製FCS。ミサイル関連の性能を捨て、近距離戦闘に特化している。 |
ジェネレータ | DF-GN-02 LING-TAI | 大豊製。軽量でEN補充性能が非常に高いが、EN容量は非常に少ないピーキーなジェネレータ。 |
コア拡張 | なし | 新兵ゆえに機体強化ができていないのだろうか。 |
右腕武器 | HG-003 COQUILLETT | ベイラム製のハンドガン。低負荷ながら衝撃力が高くスタッガーを狙いやすい。 |
---|---|---|
左腕武器 | DF-BA-06 XUAN-GE | 大豊製のバズーカ。装弾数とリロード時間に優れており、気軽に撃っていける。 |
右肩武器 | BML-G2/P03MLT-16 | ファーロン・ダイナミクス製の6連装ミサイル。素直な弾道で飛ぶ標準的なミサイル。 |
左肩武器 | BML-G2/P16SPL-08 | ファーロン・ダイナミクス製の8分裂ミサイル。着弾手前で分裂し 対象を包囲するように追尾する。 |
余談
- コールサインの由来は北米大陸を流れるレッド川。アメリカ合衆国ノースダコタ州とミネソタ州の境を流れカナダのウィニペグ湖へ流れ込むネルソン川水系のものと、アメリカ合衆国テキサス州とオクラホマ州の境を流れるミシシッピ川水系のものの2つの同名の川が存在しており、区別するためにそれぞれ「北のレッド川」「南のレッド川」と呼ばれることがある。
関連タグ
【警告】これより先、この男の未来が記載されているため閲覧に注意されたし
プレイヤーの前に一番最初に現れるACパイロットのひとりであり、アリーナで一番最初に戦えるFランク帯のひとりでもあるレッドだが、彼がACに乗ってミッションに初登場するのは、なんと3週目以降限定ルート「賽は投げられた」のチャプター5-1。
本作に登場するACパイロットの中では最も遅い登場となる。
「待て! ベイラムの残党を確認した!」
「クソッ! アーキバスめ…!」
- 「失踪」
チャプター5-1(3週目以降限定)。
以前のミッション「深度1」でベイラム所属のMTが4機配置されていたエリアに入ると……
「!? 貴様は…G13か!?」
「G13 レイヴン! ちょうどいいところに来た 貴様も手を貸せ…!」
そこには火の手が上がる部屋の中で、ハーミット単機でアーキバスのMTとLC合計4機に立ち向かうレッドの姿が。
レッドガンが壊滅し、ベイラムがウォッチポイント・アルファから撤退した後も、レッドはただひとり地底に取り残されていた。
オールマインドが差し向けた無人防衛兵器とアーキバス部隊が乱戦を繰り広げる中、アーキバスに見つかって窮地に陥ってしまったレッドは、偶然通りかかった621に助けを求めてくる。
ここで手を貸さないと、レッドはそのままアーキバス部隊に撃破されてしまう。
「G13…! なぜ…助けない…」
レッドと共闘してアーキバス部隊を撃破すると、彼から通信が入る。
「片付いたか…G13」
「貴様には我が方の依頼も…幾度となく遂行してもらったな…」
621は救出したレッドと共に、ウォッチポイント・アルファからの脱出を目指すことになる――
「…だが」
かと、思いきや…
「G13 レイヴン…貴様は信用できない…!」
レッドは突然、621を攻撃しはじめる。
「ミシガン総長も…先輩たちも死んでしまった…」
「G13! 俺にはお前が死神に思えてならんのだ…!」
「こいつが…レッドガンに来てからだ…!」
「死神がいる限り…俺たちの悪夢は終わらないんだ!」
「イグアス先輩…まさかあんたもこの死神に…!?」
「クソッ…! 畜生…!」
本社からの無謀な突入命令によって多くの仲間を喪い、憧れていた総長が戦死してレッドガンはバラバラになり、ただ一人地底奥深くに取り残され、競合相手も混乱に陥るような地獄絵図の中、孤独に戦い続けた彼は、正常な精神を保てなくなってしまった。
その口調は幾度とブリーフィングで聴いたような暑苦しい軍人でもなく、621を気遣う好青年でもなく、目の前に現れた死神に恐怖と憎悪を隠し切れないほど弱々しい物であった。
もはや話し合いは通用しない状況。621はやむなくレッドを手に掛けることとなる。
アーキバス部隊との戦闘ですべて使い切ってしまったのか、リペアキットは使ってこない。パーツも武器も限られる1週目のチャプター1時点でも倒せる相手に、周回を重ねパーツや武器を豊富に蓄えプレイスキルも高めたプレイヤーが苦戦することはまずないだろう。
「G13…」
「レッドガンの…悪夢…」
撃破されたレッドは妄執に囚われたまま命を落とす。
ゲーム開始直後からお世話になり続け、実直で真面目な苦労人のあまりに報われない悲劇的な最期に、精神がスタッガー状態になったプレイヤーは多いことだろう……
こちらが撃破されると「G13…コールサインを復唱しろ…!」「貴様も…レッドガン隊員だ…」と語り掛けてくる。
前後不覚に攻撃を仕掛け「死神」「悪夢」と罵るほどに精神を蝕まれていながらも、レッドガンとしての仲間意識は完全に消えてはいなかったことがうかがえ、これまたプレイヤーの精神にルビコン神拳を食らわせてくる展開である。
余談
最初に述べた通り、レッドと戦闘するイベントはミッション途中で寄り道をしないと発生しない。
そのため、このイベントを素通りしてしまい、レッドと一度も戦闘することがないまま全ルートをクリアしてしまったプレイヤーも少なからずいる模様。