「あなたの評判は聞いています。ロジャー・ザ・ネゴシエイター」
「エンジェル、そう呼んで」
CV:篠原恵美
概要
ロジャー・スミスの前に幾度も現れ、彼を利用しつつ暗躍する正体不明の美女。
「ケイシー・ジェンキンズ」「パトリシア・ラブジョイ」など、いくつものの偽名を持つが、本人は「天使(エンジェル)」と自称しており、ロジャーにもそう呼ぶよう要求している。 一方、いつも体よく利用されたり、面倒ごとを押し付けられるロジャーは彼女を「堕天使」と評して鬱陶しがっていた。実際、彼女の背中には一対の傷痕が残っており、その様は翼をもがれた堕天使のようにも見える。
当初はパラダイム社のエージェントとして過去のメモリーに纏わる遺産を収集しており、1stシーズン終盤ではアレックス・ローズウォーターの秘書にまで上り詰めていた。しかし、2ndシーズンにおいてパラダイムシティを支配しようと企む異国の同盟集団「ユニオン」の潜入工作員だったことが発覚し、パラダイム社から解雇されてしまう。この頃からロジャーと共闘することが増えていき、時にはユニオンの命に反した行動を取る事もあった。
作品終盤にて彼女の正体はメモリーそのものであり、彼女のメモリーを基にパラダイムシティが構築されたことが明かされる。ゴードンは「彼女こそがパラダイムシティという名の舞台を演出する存在」と語っており、シティが巨大な演劇の舞台、いわば虚構であるならば、エンジェルの正体は「現実」にもっとも近い存在、あるいは「現実」から舞台を操る脚本家である可能性が高い。
最終的にビッグヴィヌスと一体化したエンジェルは、ビッグファウを消滅させつつシティ全体をリセットしようと試みたが、ロジャーの交渉に応じてリセットを中断、ビッグオーと融合して世界を再構築した。
再構築によって生み出された新たな世界においては、ネゴシエイターとして活躍するロジャーの姿をR・ドロシー・ウェインライトと共に見守っていた。
漫画版
本作の終盤ではザ・ビッグ入手のためにパラダイム社へ潜入した異国のスパイだったことが発覚する。更にビッグフォウ起動のためにドロシーからメモリー回路を奪ったことでロジャーと敵対、彼が操るビッグオーと壮絶な水中戦を繰り広げた。
激闘の末にビッグオーを海底へ沈め、シティ外への脱出を試みるが、突然コックピット内に死んだはずのジェイソン・ベックが出現。自らを「同類」と評するベックに迫られるが、背中の翼を広げて彼を拒絶した。
これ以降、彼女の消息は描写されておらず、破壊されたビッグフォウのコックピット内も無人だったため、本作の彼女が何者だったのか、そしてどこへ姿を消したかは謎のままである。