【機密事項】
⚠以下、漫画『アンデッドアンラック』の重大なネタバレを含みます⚠
⚠これから作品を楽しみにしている人達は閲覧注意⚠
神の手によって、破壊と再生を繰り返している
何度も、何度もな
世界の真実
ビリーの反乱後、ユニオンの否定者たちはジュイスの口から衝撃の事実を知らされる。
それは事実とは、この地球は遥か昔から破壊と再構築を繰り返しているということ。
彼女の言によれば、神の手により地球と生命体は物理的に破壊され、その後新しい地球が作られる。(なお風子が不運で呼び寄せていた隕石は、かつて破壊された地球の欠片である。)
この事実を知るのは、古代遺物・アークを使い次の地球へ移動することのできるジュイスと、不死の能力によって地球が再構築されるまで生き延びることのできるヴィクトルのみである。
この残酷な理(ルール)から逃れる方法は二つ。自分が死ぬか、神を殺すか。
ジュイスはユニオンの仲間たちに真実を伝え、再び命をかけて共に歩んでくれることを願うのだった。
ループの記憶
過去のループの記憶は古代遺物を通して垣間見ることができる。
どのループでも同じ人間が生まれ、たどる運命も似通っているが、ループを乗り越えたジュイスやヴィクトルの介入、またアポカリプスの提示する課題(クエスト)の内容によって運命が変わることもある。
地球の破壊は、101回目の「罰(ペナルティ)・RAGNARØK(ラグナロク」により引き起こされるが、それは神・サンによる地球と全生命体の徹底的な蹂躙である。
ジュイスとヴィクトルは現在までに99回ループを行っており、そのたびにラグナロクによる地球の破壊、そして仲間達の死を目の当たりにしている。
100回目のループ
季節を司るUMAを三体倒したことによって世界改変が起き、太陽に向かって進んでいく地球。
もはや太陽に潜む神との最終決戦・ラグナロクは避けることが不可能となってしまう。
アンディ含むユニオンのメンバーは現在のループでの勝利を諦め、次のループに全てを賭けることとなる。
神による地球の破壊と再生。
この呪われた運命をどうすれば否定できるのか。
ループを行うことのできる古代遺物・アークの力は既に限界を迎えており、残り一回しかループができない。
ジュイスが最後に地球の命運を託したのは、不運の能力を持つ少女・出雲風子だった。
ルインによる妨害などを経て、風子はついにアークへとたどり着く。
アークを使ってループをすることが出来るのは、一回のループにつき一人きり。
ジュイスはアークの起動に必要なポイントを全て風子に移行し、ユニオンのボスの座を託す。
ラグナロクが開始され、否定者たちはアーク起動までの11分間、死に物狂いで時間を稼ぐことになる。風子は、アンディ、ヴィクトルを始め、ユニオンやUNDERのメンバーたちが、神との戦いで傷つき、命を散らしていく様を、最後まで目を逸らさず心に焼き付ける。
アークが起動し、月の神・ルナと共に転移された月の上で、先ほどまでいた地球が仲間達と共に粉々に破壊される様を目の当たりにして泣き叫ぶ風子。
そして再びルナの方へ振り返った彼女は、これまでに見たことのない、覚悟のこもった目をしていた。
「ここから 反撃開始です」
「最期(つぎ)のループで私たちは」
「神(おまえたち)を絶対に否定する」
仲間達、そして今も宇宙空間で孤独と苦痛に耐え忍んでいる相棒の想いを胸に、風子は最後のループに旅立つのだった。
備考
UNDEAD-不死-の否定者【命はある者が死に絶えた世界】へ孤独に取り残される。
この体験者曰く、人類が生かされる状態の地球が出来るまで、旧世界の地球だった欠片に混じって宇宙空間を彷徨い続ける。この間は意識はないらしい。だが、もし意識を残したままならば、何時終わるかも分からない真空の苦しみや、他の温もりはない凍える世界で、強制的に思考は停止してもおかしくない不遇な状態にいるだろう。そしてついに創造主-神-が地球-生命が生かされる星-を再構築し、天体の引力が作用するような物理的な力でUNDEAD-不死-の否定者は新世界へ強制召喚される。
新世界の地球へ始めて立つ者-それまで意識不明状態で宇宙を漂っていたUNDEAD-不死-の否定者-が先ず体感するのは、灼熱の世界だったという。不死でなければ死滅する過酷な自然環境。だが地球のでき方を骨身で体感する唯一の経験者にもなるのだった。
即ち本作において世界移行(ループ)を担う者は、物理的に世界の巡回(ループ)を『外れる≒否定する』だけでなく、数多の出会いと別れを繰り返す宿命も担うのだった。
関連項目
【課題(クエスト)】
【アーク】 【ループ】