概要
白亜紀後期序盤の中国Ulansuhai層に生息していた獣脚類。
分類は主にネオヴェナトル科とされるが、2018年には基盤的コエルロサウルス類である可能性が指摘されており意見が分かれている。メガラプトラをネオヴェナトル科に含める場合でもキランタイサウルスはメガラプトラには含まれない。
しかし、2022年のエオティラヌスの骨学的研究の論文のクラドグラムにおいては、ティラノサウルス上科内にフクイラプトルより基盤的なメガラプトラとして配置されている。このように未だにその系統位置が揺れ続けている恐竜である。よく似た境遇の恐竜として時代も近いシアッツがいる。
キランタイサウルスの生きていた白亜紀後期序盤からの化石は世界的にみても良好なものがあまり多くない一種の「空白域」な上（それ自体は他の時代の地層でもあることで珍しい事ではないが）、キランタイサウルス自身の発見部位は1体分の上腕、爪、骨盤、後肢など限定的なものしかなく、本種の系統位置が明瞭ではない原因の一つである。
全長は推定で10m以上にもなるとされており、獣脚類としては大型の部類。
1988年の推定では体重4t、2010年の大腿骨などに基づいた推定では体重6tとされている。どちらの数値をとるにしても、ジュラ紀後期の代表的な大型獣脚類アロサウルスの推測される平均体重を上回るものであり、キランタイサウルスの大きさが窺い知れる。
それほど知名度が高い恐竜ではないが、絵本・おまえうまそうだなにも登場しており、アニメ版にも登場している。
