データ
白亜紀後期序盤にあたるアメリカ・シーダーマウンテン層から化石が発見された、当地に生息していた獣脚類。
記載時には尾側神経弓の深い下垂体下窩に囲まれた顕著な中心下垂体葉状層の存在に基づきキランタイサウルスとの関連性が指摘され、基盤的メガラプトラとして記載されたが、背椎、腸骨、腓骨はメガラプトラのものと大きく異なり、メガラプトラ外のネオヴェナトル科に配置された。2016年には基盤的コエルロサウルス類であるとする論文も出ており、オルニトミモサウルス類との関連性も指摘されている。
また、2022年のエオティラヌスの研究においてはティラノサウルス上科内に配置されたメガラプトラの最基盤に配置されている。化石が部分的で生息していた時代も近く、系統位置が揺れ動く大型獣脚類という点で上述のキランタイサウルスと境遇が近い。
属名は発見されたユタ州の先住民ユト族の伝承に登場する人食いの怪物「シアッツ」に、種小名は発見に貢献したミーカー家に由来する。
標本はホロタイプFMNHPR2716のみ知られている。
発見された個体は1mの腸骨などから全長9mと推測されるが、この個体はまだ亜成体で近縁種のプロポーションを当てはめると、未成熟個体ですら全長12m弱・体重4tと推定されており、既にサウロファガナクスやアクロカントサウルスなどに匹敵するレベルである。
食性は肉食として描かれることが多いが頭部の標本が得られていないため不明。
デルタドロメウスのような大型雑食者であった可能性もある。