概要
『名探偵コナン』で起こった事件。
コミックス第102巻収録。アニメでは第1123・1124話の前後編として2024年5月11日・18日に放送された。
タイトル通り、群馬県と長野県の県境の上で遺体が発見され、管轄で揉めることになった群馬県警の山村ミサオと長野県警の3人が合同捜査をするという展開となる。
序盤で少しだけ15年前の劇場版の話題があり(山村曰く「ぼんやりと思い出した」)、アニメ版では一部のシーンをリメイクして回想シーンとして登場している。また、諸伏高明の弟「諸伏景光」が山村との昔の友人という意外な関係が明らかになる。
あらすじ
群馬で家出息子捜索の依頼を終えたコナン達3人。東京に戻る前に美味しいものを食べようと良い店について訊くため小五郎が山村に電話をかけたところ、「県境のホテルの駐車所で殺人事件が起きて、隣の県の刑事達とどっちの事件なのか揉めているから助けてほしい」と頼まれてしまう。小五郎の仲裁や妥協した諸伏の提案で両県警の合同捜査が決まるが、山村はどうやら諸伏の顔に見覚えがあるようで...。
ゲストキャラ
時代に合わせてか、全員の職業が「動画配信者」で、「県境で信州蕎麦と上州蕎麦を食べたらどっちがおいしいか?」と言う企画動画を撮りに来ていたらしい。
- 月島一貴(つきしまかずき)
今回の被害者。犯行時刻に誰かと待ち合わせをしていたが、その人物が来るなり、ブラックジャックハンマーで何度も殴打され殺害された(中身の重りは犯人が持ち去っていた)。その寸前に殴られながら何度も県境のラインを確認し、更に時間も確認しているという奇妙な事をしていた。発見された死体は、口を大きく開けガニ股でネクタイとベルトを緩めて(山村曰く)満腹で苦しいって感じのポーズをしていた。靴は黒いブーツのようである。
- 中田由水(なかたゆみ)
犯行時刻に部屋の外の駐車場(現場)で変な音とうめき声が聞こえてカーテンを開けて覗くと、駐車場で誰かが倒れてフードをかぶった誰かが逃げていくのを目撃していた。それを見て群馬県警に通報した。その時に倒れていたのが月島だと分からなかったようで、イタズラで寝そべっているだけかもしれないと救急車は呼んではいなかった。防犯カメラには部屋のカーテンを開けて駐車場を覗いている彼女のシルエットが映っていた。
- 星川鏡子(ほしかわきょうこ)
由水同様に窓の外を見たら月島が倒れているのが見えて、慌てて長野県警と救急車を呼んだ。暗い中で倒れてるのが月島だと認識ができたのは、夕食後の動画配信の時にその時に着替えていた服と同じだったから。防犯カメラでは彼女の部屋が暗かったのだが、他の動画配信者とチャット飲み会をしていたらしく、暗くしていたのはリングライトを使用していたから。リングライトは他の2名も持っているらしい。
- 花山泉太(はなやませんた)
犯行時刻に部屋でヘッドホンでスケベな番組を観ていて、事件を知ったのは女性陣2人が部屋に慌ててきた時で、スマホの音にも気づかなかったらしい。ルームサービスで犯行時刻にカレーを持ってきた従業員にドア越しで話していた。丁度その時には(小五郎曰く)丁度いいシーン♡があったかららしい(何故か蘭と由衣はノーリアクション)。スマホは2台持ちで他の2名も2台持っているらしい。
- 弓場千津(ゆうばちづ)
5年前に母親の運転ミスで崖から落ちそうな所で偶然通りかかった月島達4人に助けられた少女。救出直後に車が落ちてしまい母親が亡くなってしまった。その時の「奇跡の救出劇」が当時ネットで話題になり、長野県警も記憶に残っている。それ以来4人とは仲良くなっていたのだが、今回の事件の1週間前の千津の誕生会を開く予定だったが、買い出しに戻ってきたら、月島の部屋にいるハズの彼女が階段の踊り場で倒れていた。現在は意識不明で入院中らしい(そんな事があったのに蕎麦の食べ比べに行くこの4人の神経は一体…)。その後に月島が妙にキョドっとしていたらしいが…?
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2024/05/19 14:35 版
編集者: ヨッシー
メイン画像 2024/05/25 09:29 版
編集者: watson
要点のみに絞り事件の真相はカット、収録巻と放送日追加など
概要 概要
『名探偵コナン』のエピソードの一つ。
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漫画・アニメ『名探偵コナン』のエピソードの一つ。
記事本文 記事本文
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あらすじ
群馬で人探しの依頼を終えたコナン達3人。東京に帰る前においしいものを食べようと、群馬県警の山村におすすめの店を聞こうとした所、山村曰く「県境のホテルの駐車所で殺人が起きて、隣の県の刑事達とどっちの事件なのか揉めている」らしい。小五郎は先に現着(警察用語で「現場に到着」)したなら自分の事件だってごり押しを勧めたが、曰くその刑事達が「色黒で図体がでっかい刑事は乱暴な口調で恫喝する」・「おでこが広くて賢そうな口ヒゲの刑事は屁理屈をこねくり返してマインドコントロールしてくる」・「髪をお団子にした女刑事は美人だが譲ってもいいかなーってうっかり妥協したくなっちゃう」らしく、自分だけでは惜しませそうなので加勢に来てほしいと頼んできた。仕方なくそのホテルに行ってみると揉めていた刑事達とは、過去の事件で何度も会っていたあの長野県警の3人だった。
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名探偵コナンで起こった事件。
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『名探偵コナン』で起こった事件。
コミックス第102巻収録。アニメでは第1123・1124話の前後編として2024年5月11日・18日に放送された。
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今回は県境による殺人が起こり、群馬県警の山村と長野県警の3人が登場する。序盤で少しだけ15年前の劇場版の話題があり(山村曰く「ぼんやりと思い出した」)、アニメ版では一部のシーンをリメイクして回想シーンとして登場している。また、高明の弟「諸伏景光」が山村との昔の友人という関係が明らかになり、ファンからは驚いた声がある。
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タイトル通り、群馬県と長野県の県境の上で遺体が発見され、管轄で揉めることになった群馬県警の山村ミサオと長野県警の3人が合同捜査をするという展開となる。
序盤で少しだけ15年前の劇場版の話題があり(山村曰く「ぼんやりと思い出した」)、アニメ版では一部のシーンをリメイクして回想シーンとして登場している。また、諸伏高明の弟「諸伏景光」が山村との昔の友人という意外な関係が明らかになる。
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山村の言った通り、被害者は何故か県境のラインの上で倒れており、山村曰く景光と共に作った県境の秘密基地で、景光が「ミッちゃんのお家」「県境を頭に入れてみて!」と言ってたらしく、それと今回の事件に何らかの共通点があるらしいが…?
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あらすじ
群馬で家出息子捜索の依頼を終えたコナン達3人。東京に戻る前に美味しいものを食べようと良い店について訊くため小五郎が山村に電話をかけたところ、「県境のホテルの駐車所で殺人事件が起きて、隣の県の刑事達とどっちの事件なのか揉めているから助けてほしい」と頼まれてしまう。小五郎の仲裁や妥協した諸伏の提案で両県警の合同捜査が決まるが、山村はどうやら諸伏の顔に見覚えがあるようで...。
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事件の真相(ネタバレ注意)
事件のトリックが判明し、容疑者3人を現場に呼んだコナン達。
鏡子と花山のアリバイの裏が取れたが、由水のアリバイを確認の際に大和はスマホを操作し、彼女の部屋のカーテンを開けてシルエットを出現させた。
普通なら部屋にいる誰かに電話してカーテンを開けさせたと思うのだが、何故か彼女は反論しない。
なぜなら、彼女が月島を殺した犯人で、カーテンが開くトリックに心当たりがあったからなのであった。
トリックは次の通りだった。
1.リングライトにバスタオルを被せ糸で縛り、人の上半身にして、窓のそばの机の上に置いたキャリーケースの上に載せる。彼女の場合バスタオルのてっぺんをつまんで団子を作ってた。
2.窓の真ん中辺りのカーテンの付け根に糸を付け、その糸をカーテンレールの端に引っ掛けながら垂らし、糸の先に1つ目のスマホに結び付ける。
3.そのスマホを棚に落ちそうな一に置く。カーテンを閉めて糸をピンと張らせるのとスマホをバイブ設定を忘れずに。
4.犯行後2つ目のスマホで1つ目のスマホに電話すれば、バイブで棚から落ちたスマホにカーテンが引っ張られ、人型のバスタオルが現れて、誰かが覗いてるように見える。
トリックの説明後に、由水は「重りの凶器はどこに行ったのか⁉」と反論するが、実はその重りはまだ彼女は持っていた。
彼女は団子頭をしているが、それを作るのに想像以上に髪の長さが必要なのである。
その違和感に気付いたのは、先月の温泉の写真に写っていた由水の髪は肩ぐらいの長さしかなかったから、でかい団子が作れるほどの髪の長さが足りない。更に、部屋で写真を拾う時に、写真の真上まで行き垂直に腰を下ろしていた(普通なら落ちている物より少し離れてしゃがみ身を乗り出して取った方が取りやすい)。
その2つの理由で、髪の団子の中には重たい何かが隠していると見破っていた。
髪を解くと、リストウエイトが落ちてきた。手に入れようと思えば簡単に手に入る物を何故捨てなかったのかは、千津がくれた物と由水は自供し、彼女は5年前の救出劇の恐ろしい真相を語りだした。
5年前、助け出した千津を由水達の車に乗せて泣きじゃくる彼女をしばらく落ち着かせた後に車が転落したハズなのに、公開された動画では何故かあっという間に車が落ちていった。
その時の動画は消去されていたが、公開されていない別角度の動画があって、それを誕生会をやるはずだった日に、月島の部屋で待っていた千津が、彼のPCから見つけてしまい、それを由水に送ってきたのだった。
動画の内容は、千津の母親を助け出そうとした時に、車が今にも落ちそうなのに救急隊が到着したと同時に助けた方がバズると言う提案を鏡子と花山に持ち掛けていた。もたもたしている内に車が落ちてしまいそして…。
千津がこの動画にはメッセージが添えてあった。「この動画をネットに流してやる!アンタ達、人間じゃない‼」っと…(この内容から、由水はこの事を知りつつもずっと黙っていたと思い込んでいたようである)。
千津が入院後、この動画とメッセージを月島に送って問い詰めたら白状した。あの日に先に戻ってきた月島が、血相を変えて部屋から飛び出してきた千津と鉢合わせをし、彼女ともみ合いになり、足を滑らせた千津が、階段から転落してしまった(その後の月島の態度は、この事があったから)。
由水は、月島を強請るとの口実で駐車所に呼び出し、ボコボコに殴り殺したのである。千津のリストウエイトを使い、彼女の想いも込めて…。
ちなみに、後の2人を動画の企画と称してホテルに呼び出したのは、月島の戯言に一瞬耳を貸した同罪である2人に罪を擦り付ける為であった。
ちなみに、月島が県境の線を背にし、口を大きく開け、腕時計を回してわざとベルトの金具を見せ、ズボンの金具を掴み、ガニ股で黒いブーツを×印のよな形にしたのは…。
口が「口」、金具が「日」、ブーツが「×」…。それを縦に並べて真ん中を県境の線で貫くと…。
「中田由水」
つまり、死の間際に月島が自分の死体を使ったダイイングメッセージだったのである。
由水はそれを知った後に、大和はこう言った。
「完全犯罪は掴めそうで掴めねぇ…ただの幻に過ぎねぇんだからな…」
由水の連行後、山村は県境の秘密基地を「ミッちゃんのお家」と言われたことと、今回のダイイングメッセージが何で繋がっているのか不思議がっていた。
実は、その秘密基地の看板に、入り口の看板が垂れ下がり、「入り口」の「口」が掠れて「ニ」になってたから、今回のダイイングメッセージと同じ要領で解読すると、「ミサオ」になる。それで山村の家と言っていた意味である。
その直後、山村が数年前に「君の家に行く」と書かれた差出人の名前が無いハガキが届いてたと言う。
その後、その秘密基地に行き、諸伏に言われて入り口の看板を外すと、そこがあった所にこう刻まれていた。
「ボクもケイサツカンになったよ!ミッちゃん ヒロミツ」
山村は、涙ながらに景光が何故警察官を辞めたのかと呟くが、諸伏がこう囁いていた。
「弟は交番勤務後に警視庁の公安に配属され、その身分を隠す為に身内も含めて表向きは警察官を辞めた」と。
「じゃあヒロちゃんも今もどこかで、正義の味方をやってくれちゃってるんですね‼」
「ええ!やってくれちゃってると思います!」
余談
月島のとった行動は、「人命救助より動画の再生数を稼ぐのを優先する」という非道の行為が発覚した事で、(リアルの)多くの読者と視聴者からは批判されていた。
この事が公になり、彼らのチャンネル登録者が激減とチャンネル閉鎖、(特に月島)地位が地に落ち、(他に家族がいるかは不明だが)遺族である千津に月島の保険金が含まれた慰謝料が支払われると思われる。最後まで千津の安否が不明だが、回復し由水と和解すると願うばかりである。
鏡子と花山も、2度と動画配信者として活動できなくなり、一生周りから「助け出した女の子の母親を見殺しにした動画配信者の共犯者」として後ろ指が刺されまると思われる。