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デビット・サマリンの編集履歴

2024-07-03 10:51:04 バージョン

デビット・サマリン

でびっどさまりん

デビッド・サマリンとはTVアニメ『太陽の牙ダグラム』に登場する重要人物。

「私は個人を信じる。組織だとか社会を後ろ盾にする人間は軽蔑する。個人があってこそ社会が成り立っているのだよ」

「まやかしの民主主義など欲しくはない!我々にとって必要なのは平等への真の解放です!」

CV:宮内幸平

概要

デビッド・サマリンとは惑星デロイアの独立運動を指揮している中心人物。クリン・カシムを地球連邦の人間である事を知りながら自陣営に誘い、ダグラムを与えた本作のキーパーソンである。

劇中ではサマリン博士と呼ばれている。このことでよく誤解されるのだが、サマリン博士は科学者ではなく歴史学者であり、彼がダグラムを作ったわけではない。ダグラム開発の音頭を取ったのがサマリン博士というわけである。

昔は農民の出身で、若い頃は苦労して大学に行っていたらしい(漫画作品『Gettruth太陽の牙ダグラム』では奨学金でメドール大学に通っており、また炭鉱夫だった両親が崩落事故で亡くなっている)。地球の圧政からデロイアを解放するために独立派ゲリラを組織し、デロイア各地を転戦しながら抵抗運動を続けていた気骨の士である。体制側である地球連邦にしてみれば紛う事なきテロリストの親玉だが、その優れたカリスマ性と深い見識から一目置かれており、クリンの父親であり連邦議長であるドナン・カシムからも敬意を払われている。ドナンとは直接対談を持ちかけられたこともあるが、互いの立場と思想が根本的に違ったこともあり、平行線に終わっている。


情熱を胸に秘めた理想主義者であり、個人の幸せを守れる世界を作り出そうと戦い続ける志の人である。一方で、理想を叶えるためにはしっかりと現実に向き合わねばならないことも理解しているリアリストであり、地球側の企業と連携を取ったり漁夫の利を狙う資本家を引き込むことにも躊躇わない泥臭い一面もあった。

デロイア独立運動についても「仮に独立しデロイア政府ができたとしても全てのデロイア人が幸福になるわけではなく、そこには新たな問題が生まれるだろう。」と語るなど現実的な視点からの未来像も見据えている。犠牲者が出る軍事行動よりも対話での交渉を重視する一方で、軍事行動の必要性も認めており、積極的な攻撃作戦を支持する一面も持っている。後にこの一面が自身と独立運動の運命を大きく変えることになるが、物語中では一貫して「地球とデロイアが対等な形で交流する」ことを望んでおり、決して武断路線のタカ派というわけではない。政治スタンスとしてはむしろハト派である。

ドナンの政策に対しても一定の理解を示しており、「多数のための少数の犠牲はやむなし」という父の言葉に苦悩するクリンに対しても「私が君の父親の立場でも同じ事を言っただろう」と諭している。

ある意味、革命というものが綺麗事では無いことを分かりやすく視聴者に説明しているキャラクターである。


ワインを愛飲しており、クリンへ様々な事を説く際に物の例えとしてワインを使うことが時々ある。


ドナンとは様々な面で対照的な点がいくつもあり、クリンにとってはドナンと並ぶ第二の父親のように大きな存在。分かりやすい例としては上記の政治に対する考え方の対比。

  • ドナンは「政治とは多数の人間が生き残るための方法」としつつ、「多数を幸福にするためにはどうしても少数の犠牲が必要になる場合がある」という思想。
  • サマリンは「政治とはどちらがたらふく食えるかという事に尽きる」としながらも「多数の意見の中に少数の意見を十分に取り込むことができる社会を作れば少数の犠牲を必要としなくて済む」という思想。

これは勿論どちらが正しい・誤っている、という事は無い。ドナンの思想は人間社会の維持に必要な労働力や資源の分配を意味し、サマリンの思想は人間社会の形成に重要な個人・集団の意識や心理を意味している。


北極ポートでの戦いで穏健派であった同志カルメルの裏切りで拘束され、軟禁された。その後、カルメルの主導のもとで地球連邦政府との和平とデロイア独立が進められたことで、不本意ながら自身の役目が終わったことを自覚し、そのまま歴史の表舞台から消えることを受け入れた。だが、この顛末に納得がいかなかった太陽の牙に救出されるも流れ弾を受けて重傷を負い、クリン達を叱咤激励しながら息を引き取った。


Gettruth版では

太田垣氏による漫画版では、タカ派の革命指導者として描かれており、アニメ版とは異なるキャラクターとなっている。

若かりし頃から地球連邦政府による弾圧に苦しめられてきたことから、デロイア独立を切に願っており、その為なら戦いも辞さない主戦論者である。柔和で人間的であったアニメ版サマリン博士に比べ、無表情で人間性に乏しい硬骨漢といった風貌になっており、よりリアルな人物造形が成されている。

一方で、優れた見識と卓越した戦略性はアニメ版と同様であり、安易なテロリズムに走らず堂々と歴史を切り開かんとする誇り高い指導者である。

だが、その強行な革命指導は穏健派の同志から危険視されており…


関連タグ

太陽の牙ダグラム

ドナン・カシム

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