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守護神(Dチル)の編集履歴

2024-08-21 00:25:36 バージョン

守護神(Dチル)

でびるちるどれんのしゅごしん

ここでは、『真・女神転生デビルチルドレン 炎の書・氷の書』に登場するキャラクターについて解説する。

概要

かつて「ムスペルヘイム」と「ニフルヘイム」の二つの世界を創り出したとされる神。

「守護神」の名前の由来は、この二つの世界の戦いを見守りながら育てていくことこそが自分の役目と考えていることから来ている。

しかしこの二つの世界の創造にも疑問が残る。


なぜ二つの世界は戦い続けるのか?

なぜ他の世界も戦いに巻き込むのか?

氷の使徒がレナを、炎の使徒がアミを攫った目的とは?

戦いを通じてこの真実が明かされていく……







以下は『炎の書・氷の書』のネタバレ注意!!








守護神の居る世界の概要

守護神が作中で居る国を「ギンヌンガガップ」と呼ぶ。

ギンヌンガガップには「アウドムラの町」一つしかないものの、町の中心から入れる「守護神の洞窟」に守護神が居る上、守護神の洞窟の奥にも通路があるが、アウドムラの町に着いた時点では奥には守護神に阻まれ行くことはできない。


アウドムラの町は東西に延びる「巨大な橋」(ゲーム上の表記も同様)があり、橋の西側に氷の世界「ニフルヘイム」(厳密に言えば氷の使徒の城下町)、橋の東側に炎の世界「ムスペルヘイム」(厳密に言えば炎の使徒の城下町)がある。

逆に言えばギンヌンガガップは、ニフルヘイムとムスペルヘイムの間にある国である。


普段はアウドムラの町の東西にある大きな橋は封鎖されておらず、人やデビルの移動も行える。

ただしデビルチルドレンが双方の世界に入ってきたため(メタ的な表現をすればゲームの容量やマップの関係上)、橋の往来が厳しくなり、『炎の書』ではムスペルヘイム側、『氷の書』ではニフルヘイム側に行くことはできない。


ムスペルヘイムとニフルヘイムは世界の創造以降はお互いに憎みあっている上、ムスペルヘイムの熱気とニフルヘイムの冷気は、他の世界にも影響を与え戦いを誘発するとされるが、アウドムラの町の人々は双方の国を敵視することはない上、双方の世界に見られる「暑い」または「寒い」と言及するNPCも見当たらない(ただし暑いと寒いの中間に位置するから平温なのではと推測するNPCは居る)。

守護神が影響が及ばないように何らかの手を施しているのかは不明だが、戦渦に巻き込まれることもないらしい。


ムスペルヘイム・アウドムラの町・ニフルヘイムは巨大な橋で繋がっているだけのはずだが、トラポートやテンシのつばさでアウドムラの町からムスペルヘイムまたはニフルヘイムの各場所に飛ぶことはできず、逆にムスペルヘイムとニフルヘイムからアウドムラの町に行くためには必ず城下町を経由しなければならない仕様となっている。

具体的には、炎の使徒の城下町または氷の使徒の城下町から大きな橋に移動した後でトラポートを使おうとしても、行先はアウドムラの町のみ。

逆にアウドムラの町からムスペルヘイムやニフルヘイムに移動する場合も行先はアウドムラの町に固定されているため、特にアウドムラの町から城下町、または城下町以外に行く場合も、必ず徒歩またはランドorゲイルに乗って一度城下町に行かなければならない。


『氷の書』限定で、巨大な橋の途中には「橋の洞窟」があり、炎の使徒を倒した後で開放され、最後のお宝を入手できる。

また、『氷の書』では色違いのデュナミスが巨大な橋のある区画の特定のマスで、クーフーリンは橋の洞窟の特定のマスで出現する。

クーフーリンが出現するマスは『炎の書』の守護神の洞窟よりは見つけやすいかも知れないが、出現率は当然のように低いため覚悟して探してほしい。


顛末

ジンアキラが暮らす地上(人間界)で突如としてデビルと天使が現れ、どちらかが滅びるまで戦い続ける最終戦争「ハルマゲドン」が勃発した。

デビルと天使は争いを始め、戦禍がヴァルハラを包み、ヴァルハラが滅んだ

インプのハーミルとアミはヴァルハラが滅んだことで「時の間(ときのま)」から原宿にやって来て、アキラに上記の話を伝えた。

ジンは天使に、アキラはデビルに襲われるも、再び現れたランドとゲイルによって一蹴。

原宿には魔界と天界に繋がる時のゲートが現れ、ヴァルハラを救うため、地上の平和を取り戻すため、ジンとアキラの冒険が再び始まる。


ジンとレナは、天使が徴兵として利用されようとしている原宿の子どもを攫うのを阻止しようとするも、レナも天使に攫われたため、レナを取り戻すため天界へ向かう。

アキラはヴァルハラを救う手掛かりを探すアミを追いかけ、魔界へ向かう。


ジンとアキラは真相を知る過程で、ジンは天使に扮したデビル、アキラはゲイルが魔界で見たことがないと言う異形のデビルと戦うことになる。

ジンは魔界ではルシファー、アキラは天界でミカエルに会い話を聞くも、どちらもハルマゲドンとは考えておらず、魔界ではディープホールの大魔王ゼブル、天界ではミカエルの部下である大天使エノクの号令により戦いが始まったことを知る。

ジンは天界のエノク、アキラは魔界のゼブルと会い、レナとアミの行方と戦う理由を尋ねようとするも、やはり彼らは偽者で、真相を知りたければ氷の異世界「ニフルヘイム」・炎の異世界「ムスペルヘイム」に来るように挑発を受ける。

この間、レナは天使に攫われたあと天使の力を与えられ「エンゼルチルドレン」として天使と同行するようになり、アミはデビルにさらわれていた。

レナとエノクの会話を聞いたジンはニフルヘイムへ行くため、アキラは(どうやって行けるかわからないが)ムスペルヘイムへ行くため、原宿へ戻ることになった。

しかし彼らが見たのは瓦礫と焼き跡に覆われ、日常が崩壊した原宿だった。

原宿に現れたデビルは、元々ニフルヘイムとムスペルヘイムからやって来て、ジンとアキラが旅立った後に魔界のデビルと天界の天使を扇動して戦わせ、原宿を滅ぼしたのだった。

崩壊した原宿も戻すため、ジンはニフルヘイムへ、アキラはムスペルヘイムへ向かった。



『氷の書』では、ムスペルヘイムに着いてすぐの山小屋で、ムスペルヘイムとニフルヘイムの歴史を聞くことができる。

元々ムスペルヘイムとニフルヘイムは「守護神」が創った。

そして「守護神」は、炎の力を持った「炎の使徒」に対してムスペルヘイムを、氷の力を持った「氷の使徒」に対してニフルヘイムを、それぞれ治めるように言った。

ところが、ムスペルヘイムとニフルヘイムは何故かずっとお互いを憎みあって争っている。

「守護神」は現在、ムスペルヘイムとニフルヘイムの間にある国「ギンヌンガガップ」で、この現状に心を痛めているという。


『炎の書』でニフルヘイムに着いてから戦う「しょくりゅう」は、ジンとの戦いの後、「我々(この世界のデビル)には炎と氷の戦いを続けていくしか生きる道はない」と語る。

また、『氷の書』の流浪の民の村の村人によれば、ムスペルヘイムとニフルヘイムから溢れる炎の力と氷の力は、全ての異世界に影響し戦いを求めるようになるという。

両作品の城下町では、アウドムラの町にはムスペルヘイムとニフルヘイムの始まりの秘密が秘められた「守護神の洞窟」という場所があると聞ける。


守護神の洞窟でジンが最初に守護神と会った時、天使の力を持つエンゼルチルドレンであるレナは、デビルの力を持つデビルチルドレンであるジンと相反する上、実際に攻撃されたのだから助ける必要はないとジンの行動を否定的に指摘した。

しかしジンは、襲われたとしてもレナは自分にとっての友達であり、本心からジンを倒そうとしているわけでもないはずで、自分に与えられた天使の力に操られているだけと反論した。

そんなジンに対し、「この世界は戦いに満ちている。相反する力がぶつかり合い、自分を守るために相手を押し潰そうとして、終わりのない戦いを続けているのだ。それがこの世界の姿なのだ。レナがお前を倒そうとしたのも、その戦いの姿なのだ」と否定。

「自分の信じる道を進め。そうすれば全てが明らかになる。しかしその結果がどうであろうと自分自身で受け止めるしかないのだ」と突き放した。


また、守護神の洞窟でアキラが最初に守護神と会った時、なぜムスペルヘイムとニフルヘイムは戦いに満ち溢れているのかを尋ねると、「光と闇は世界の始まる前から戦い続けている。その戦いこそが世界を作り出した力なのだ。そして光と闇はこの世界で炎と氷に形を変えて戦いを続けているのだ」と語る。

戦いによって生まれた世界こそがムスペルヘイムとニフルヘイムとアキラは疑問を投げかける。

「ワシはここでその戦いを見守り、そうすることでこの世界を守っているのだ」

戦いによって滅びる世界やこれから滅びようとする世界があることを指摘するが、話はここで終わってしまう。


戦いの中で、ニフルヘイムとムスペルヘイムのデビルがレナとアミを攫った理由もまた、炎の使徒と氷の使徒の命令によるものだったと判明。

ジンに対して氷の使徒は、ジンの持つ光の力によって自身の氷の力を呼び覚まし、レナはジンを呼び寄せるための犠牲となったと語った。

レナを攫い天使を力を持たせてなお戦い続けたいのかという問いに対しても、光と闇の戦いは命が生まれる遥か昔から止むことなく続いており、その戦いこそが世界を生み出す力であり、転生を司る力であると語り、ジンとの戦いを始めた。

氷の使徒は敗れると、「ジンの光の力が新しい世界を生み出すことに守護神は気づいたため、レナにジンのような力を与え、新しい世界を生み出すことを思いついた」と語り、ジンを手引きした。


対してアキラは、炎の使徒に戦いを止めない理由を問い詰めるが、炎の使徒は上記の氷の使徒と同じ理由を語った。

また、アミはヴァルハラに替わる新しい戦いの世界を生み出すための「カミ」にするために利用すると言い、そもそもアミに対してヴァルハラを復活させることを約束してもいなければ、あまつさえヴァルハラを古ぼけた世界としてどうでもいいと切り捨てたため、アキラは大激怒し戦いを挑んだ。

炎の使徒は敗れると、世界の隠された場所を探すよう言い残した。


そしてジンとアキラは宝を入手し、守護神の洞窟の最奥から世界の狭間に辿り着き、そこでジンはレナが、アキラはアミが、守護神に拉致られているのを見つける。

以下の文章は『炎の書』をベースにした台詞(括弧は『氷の書』)でまとめている。


「天使の力を持った少女よ(ヴァルハラの少女よ)、もうすぐお前はカミとなるのだ。お前の中に宿った新しい世界がもうすぐ生まれようとしているのだ。その世界もまた戦いに満ち溢れているだろう。光と闇、炎と氷、二つの力が全ての争いの基となり、果てしのない戦いが続く。そんな世界をお前はもうすぐ生み出すだろう。そして戦いの続く世界を見守り育てていくのがこのわしの役目なのだ…」

この話を聞いたジンは守護神と話を付けようとするが、氷の使徒を倒したことでこの世界が終わり、この世界をお前が滅ぼしたのだと難癖をつけてくる。

これによりジンは、全ては守護神が始めたことだったと指摘(アキラの場合は氷の使徒のくだりはなく、開口一番に全ては守護神が始めたことと指摘している。以降の台詞はほぼ同じ)。


つまり守護神こそが本作の全ての元凶なのであった。


しかし守護神は「戦いこそが世界の始まりであり、戦いこそがこの世界の姿なのだ!!」と強弁し、ジン(アキラ)も戦い続けて世界の狭間にやって来たと指摘する。

ジンとアキラは友達を取り戻すため、戦いを終わらせるために戦い続けてきたのだが、守護神には理解できず、

「その目的が何であろうと(何が違うというのだ?)、戦うことに変わりはないはず。二つの力がお互いに相手を破壊しようとして果てしのない戦いを続ける。決して終わることのない戦いの世界こそ、始まりの時から続いてきた姿なのだ」と意見を崩さない。

「お前の言う戦いとは二つの力のどちらかだけが生き残ろうとする破壊のための戦いだ! 二つの相反する力があってもその力がお互いを助け合い、調和のとれた平和で喜びを分かち合う世界こそが世界の本当の姿なのだ。友達を信じて、相手のことを思い、優しい眼で見守りあって、助けたり助けられたりして、新しい世界を築いていくことこそ俺たちの世界の姿なのだ。そんな世界を作るためにこそ俺はここまで戦い続けてきたんだ!!」と反発。


「小賢しいことを」と、守護神は議論を止め、ジンとアキラと戦うが、あっさり敗れてしまう(詳しくは後述の「*性能」を参照)。

「ジン(アキラ)、これで終わりだと思っているのか?」と言いつつ、ゾズマ(セクンドゥス)に姿を変える。

「疑いと裏切り、憎しみと絶望、それが私を作ったのだ。怒りに悶えながら、ただ破壊の欲望だけが、私の命となったのだ」

要するに全ては自分が生きるためだけに行なったマッチポンプだったのである

だが、ジンとアキラもまた自ら望んでデビルチルドレンになった訳ではないものの、我欲のために世界を弄んだ上、原宿の子どもたちやレナを攫い、レナをエンゼルチルドレンに仕立てジンとの対立を煽りレナの心を踏みにじった(ヴァルハラを滅ぼし、ヴァルハラを取り戻したい一心で炎の使徒に身を委ねたアミの心を踏みにじった)ゾズマ(セクンドゥス)を倒せば、友達と自分の力を信じてきたことが正しかったと言えるかもしれないと反論。

しかしそんなジンとアキラの胸中を一切考えないゾズマ(セクンドゥス)は「お前をカミにしてやろう。わしの言うとおりにするか?」と提案する。

だが、これまでの議論の一切を無視(つまりジンとアキラの話を一切聞いていない)提案に対し、ジンとアキラは「ふざけるな!!」としか言い返す言葉もないまま、ゾズマ(セクンドゥス)に戦いを挑む。

敗れたゾズマ(セクンドゥス)は「全ては無に還り、お前の望みもその中に見つかるだろう」と言い残し、消滅した。

崩壊した原宿からデビルと天使が消え、原宿は元に戻った。

アミも元に戻り、全ての世界は救われたと語った。


解説

時系列は不明だが、上記の「光と闇は世界の始まる前から戦い続けている。その戦いこそが世界を作り出した力なのだ。そして光と闇はこの世界で炎と氷に形を変えて戦いを続けているのだ」という台詞から察するに、ヴァルハラが創造される前から守護神自体は存在していてもおかしくはない。

というのもヴァルハラの誕生経緯はまさに争いの絶えない世界の存在があったためであり、ヴァルハラの争いの発端である破壊神クェーサーとセイファートは皮肉にも、光の御子と闇の貴公子の考える平和に対する敵がヴァルハラの外(上記の光と闇であり、元々ヴァルハラの外にあった「外部での争い」)からヴァルハラの内(上記の炎と氷、ヴァルハラで生まれたクェーサーとセイファート)にすり替わっただけとも考えられるためである。

守護神がヴァルハラに対してどう考えていたかは不明だが、上記の通り『氷の書』で炎の使徒はヴァルハラを「古ぼけた世界」と評しており、ムスペルヘイムとニフルヘイム及びヴァルハラは世界として長い歴史を持つことは間違いないようだ。


悪の波動を通じて他者を操る能力を持ち、ムスペルヘイムとニフルヘイムを創った後に城主である炎の使徒と氷の使徒をそれぞれ洗脳、加えて各々の使徒の傘下幹部も洗脳したと思われる(実は傘下幹部はクリア前後で口調が異なることがある)。

『炎の書』と『氷の書』の天界と魔界の往来でジンとアキラが出会ったデビルの内、別のデビルから変化した個体については、台詞が一律で片言の表記となっていたものの、このうち崩壊した原宿以降に戦うムスペルヘイムとニフルヘイムのデビルは再戦時に片言が外れている。

変身前後で言葉の発し方が変わる理由は不明だが、守護神の悪の波動が関与している、単に別のデビルであることを示すだけの描写などの説が考えられる。

ちなみに上記までで一切記載しなかったが、守護神が創ったのはあくまで国のみであり、その国民はついては特に言及が無い。

このため、炎の使徒と氷の使徒の正体はまさに城下町の城主でしかなく、作中の動向を踏まえると、彼らもまた単に守護神によって操られていただけの被害者と言えるだろう。



今回の話の契機は明確に明かされてはいない。

とはいえ守護神はヴァルハラにおけるデビルチルドレンの戦いを認知していたらしいことを踏まえると、直接的な契機はヴァルハラに平和が訪れたことで、ヴァルハラが自身が望む疑いと裏切り、憎しみと絶望の世界でなくなったことと推測される。

炎の使徒と氷の使徒にヴァルハラを滅ぼすように命令し、炎の使徒傘下のデビルにはゼブル・フェゴール・ベリトの偽者、氷の使徒傘下のデビルにエノク・サンダルフォン・メルキセデクの偽者としてディープホールとハイエストピークに居る本物を襲撃。

本物とすり替わった偽者は、魔界なら天界、天界なら魔界を相手にした戦いの機運を高めさせ、偽者のゼブルとエノクの号令により各地で戦いが始まった。

作中では魔界と天界の各所で既に戦いが始まっていたものの、作中の時系列を鑑みれば恐らく元々の決戦の舞台はヴァルハラであり、ヴァルハラが滅んだために天界と魔界、さらに地上(人間界)に移ったと考えられる。

ヴァルハラが滅んだ理由はもう一つあり、『光の書・闇の書』では帝国軍と反乱軍の争いが絶えなかったものの、反乱軍のリーダー・ドレイルを失って以降反乱軍は勢力を落とし、ジンとアキラが皇帝を倒したことで帝国軍自体も勢力を落とした。

つまり『光の書・闇の書』終了時点でヴァルハラは確かに争いが止まり平和になったものの、帝国軍と反乱軍の生き残りの勢力自体も衰退し、武力そのものもまだ残っていたとはいえ双方ともあくまでヴァルハラ内部の敵勢力にのみ向けられた余力に過ぎなかったため、天界や魔界といった外界のデビルに対処する術が無かった可能性もある。


人間界がヴァルハラより後回しになった理由は不明だが、本編開始の時系列は「200X年」と明言されており、『黒の書・赤の書』の続編である『白の書』に登場したパクとハーミルの存在から当時の原宿は2000年7月より後なのは間違いない。

仮に現実の世界と同じ歴史を辿ったと仮定するならば、この頃は戦時中の国自体は存在するため、少なくとも世界中において戦いのない平和な世界だったとは考えにくい。

とはいえヴァルハラ以外に平和な世界は無かった上、魔界や天界を舞台にした戦いのみでは大局的に見れば天界と魔界のデビルによる相打ちで終わり長期的な戦いが見込めなかった(作中の一般認識であるハルマゲドンとはそういうものだが、守護神としては自分の生存に関わるため短期で終わるのは望ましくないのだろう)。

そして何より戦いの火種となるデビルチルドレンが居て、かつ世界的にも比較的平和な地上(人間界の原宿)を標的にしたと推測される。

ちなみに『氷の書』ではハーミルとアミが魔界のデビルに扮したムスペルヘイムのデビルに追いかけられている所から話が始まるが、本人に自覚はないだろうが「ヴァルハラの少女」というだけで守護神に狙われていたアミと、ルシファーの命により(恐らくこの事態を収拾するための)デビルチルドレンを探していたハーミルとともに原宿に現れている。



守護神自体は作中でレナやアミが自身の元に来るまで動くことはない。

ジンとアキラは実質的にレナやアミを追い掛け戦いを続けてきた訳だが、最初にジンとアキラと対面した時から議論する気が一切なく(というより「神」であるが故に「人間」の思考が理解できなかっただけの可能性も高い)、一言二言ジンとアキラの主張を聞いたら議論を避け、自分の主張を言うだけ言って話を締めるくらいに傲慢かつ短絡的な態度が見て取れる。

元々ムスペルヘイムとニフルヘイムを創った理由も簡単に言えば世界で人間やデビルなどが戦い続けることが自分の生命維持に繋がるからという迷惑極まりないものであり、レナやアミを利用するのも身も蓋もない言い方をすれば最近思いついた世界創造の方法を試したいくらいの動機でしかなく、ジンとアキラが和解できないのも当然であった。

そしてそんな身勝手な神が「自分の指示に従えばカミにしてやろう」と言ったとしたら、流石に議論することすら無理と放棄し倒しにかかるのも道理であろう。


また、ジンとアキラが倒した炎の使徒や氷の使徒以下の傘下幹部については、クリア後に仲間にすることができる。

これは言い換えればジンとアキラの「二つの相反する力があってもその力がお互いを助け合い、調和のとれた平和で喜びを分かち合う世界こそが世界の本当の姿なのだ。友達を信じて、相手のことを思い、優しい眼で見守りあって、助けたり助けられたりして、新しい世界を築いていくことこそ俺たちの世界の姿なのだ」という主張を裏付けるものでもある。

悪い表現をするが、ジンとアキラはその気になれば敵を殺害することもできるし、何なら本作では守護神は消滅したっきり復活することはない(他にも幹部ですらないデビルも復活しないが、それが殺害と断言できるものではない点に注意)。

また、どんなに力があっても意志が強くても、「デビルチルドレン」だけでデビルと戦える訳ではない。

パートナーが居て、そのパートナーに交渉を託して自分とともに戦う仲間のデビルを増やし、世界を救うため、あるいはその世界を創るために戦ってきたのである。

無論、その戦いの一つ一つにおいて相手を傷つけたり、最悪の場合殺害した可能性も否定できないが、ジンとアキラが行なってきた戦いは、少なくとも相手を破壊や殺害する目的のためではないということを強調しておく。




性能

戦闘自体は2連戦だが、2戦目に敗れた場合は2戦目からやり直しとなる(この時の台詞は「また来たのか……。何度来てもレナ(アミ)を渡すわけにはいかん!!」と、本人は必死なのだろうが、どこか娘の結婚を拒絶する父親に見えなくもない……)。

なお、シュゴシンとゾズマ/セクンドゥスはゲーム上のデビダスでも改造コードを駆使すればデータ自体は確認できるものの、前作のクェーサーとセイファート同様、そもそも配布の予定は無かったのかデビダスの説明は「開発中」と書いてあるのみで済ませられてしまっている。

ちなみに本作には『光の書・闇の書』『炎の書・氷の書』の4本を用いてもゲーム上で入手不可のデビルは他にもアーサーが居るが、あちらはデビダスの説明はきちんと作られている。


1戦目 両バージョン共通

シュゴシン

属性HPMPアタックガードマジックMガードスピードラック
20471147444243424041

技:アイスブレス、ファイヤーブレス、ディアラハン、ドムディ、ブフダイン、アギダイン


炎と氷の魔法と技を1つずつ持ち、ドムディによって体力回復も行うこともあり(ただしディアラハンは使わない)、下手に長期戦になると体力が思うように削れずジリ貧となりかねない。

……と思いがちだが、1戦目は「本当の戦いの厳しさを教えてやろう」と言った割には非常に弱い

ステータスはHPとMP以外はキングクラスの野生のデビルとほぼ同じステータスな上、属性は土であるためランドの「メギドフレア」やゲイルの「メギドクロス」が等倍で入る。

用意できるならヴィシュヌ、エアエレメント、アルラウネゾンビなどの「マハザンダイン」で弱点を突き大ダメージを与えることができ、挙句の果てに『氷の書』限定だが本作の本物のゼブルとは相性が最悪で、「メガサイクロン」や「かぜのまい」のダメージが思った以上に入るので、想像以上にあっさり倒せることも。

しかし上記を用意するまでもなく、今まで戦ってきた仲間たちならまず負けることはない。

あくまで2戦目の前座に過ぎないため、ここで仲間のデビルが倒れたりギリギリだったりするなら、2戦目は非常に苦しいだろう。


2戦目 ゾズマ(『炎の書』)/セクンドゥス(『氷の書』)


ゾズマ(『炎の書』)

位置属性HPMPアタックガードマジックMガードスピードラック
30601350505050505050
1507675454545454545
1507675454545454545

魔法・技

中:ししえんじん、クイックブレイド、おおあばれ、クロスノヴァ、さいごのしんぱん、マハラギダイン

右:デスブレス、マーベラスダンス、カウントダウン、マハマグダイン、マハジオダイン、テトラカーン

左:サマリカーム、マハブフダイン、マハザンダイン、ディアラハン、マハンマ、マカラカーン


ヤギ、あるいは典型的な悪魔の造形をした中央の一部、異形の顔の左半分を見せる右側、女神を彷彿とさせる女性的な仮面の右半分を見せる左側で構成された巨大なデビル。

中央の本体は火属性であるものの、全体的な配色としては寒色系であり、どちらかと言うと氷のような冷徹さを見せるデザインと言える。


どこぞのRPGの大魔王よろしく右・中央・左で3枠の敵となった。

ちなみにラスボスが2体以上の枠となったのは『黒の書・赤の書』におけるナガヒサ戦(ミカエルとネオスフィンクス)以来。

名前の由来は獅子座の恒星の一つであり、「獅子座デルタ星」の別名とされる。

ギリシャ語で「腰」や「尻」を意味するοσφυςが由来とされ、獅子座における位置もまさに腰や尻に位置するが、これは即ちヘラクレスによって失われたライオンの姿を指すこともある(実際、本作のゾズマには胴体より下は存在しない)。

ゾズマの役割は、犠牲になったものや失われたものを保護しようとするものであると同時に、自分も何らかの犠牲を被ることもあるが、それによって社会的弱者に対する共感性も高いとされる。

したがって、社会のような大きなシステムによって犠牲になる意味を表す表現としてゾズマを用いる場合もあるとかないとか。

奇しくも平和になった世界では自身の命が危うくなる守護神のモチーフに合致していると言える一方、自身が社会のような大きなシステムを構築し世界や人々の犠牲を増やしているが、他者への思慮も配慮も一切なく、ただ自分が生きるためだけにこれらを利用するのは、由来に対して痛烈な皮肉と言える。



1戦目と比べステータスが上がっている上、デビル3体ということはプレイヤーと同じように3回行動を行うことも意味する。

ただし1ターンにおける行動は、右・中央・左で1回ずつであり、どれかを倒した時には行動回数が減る。

とはいえゾズマ及びセクンドゥスには罠がある。


まず、左右を倒さなければ中央には一切ダメージが入らない仕様である。

幸いにも魔法や技によるデバフは有効だが、他のボスと同様に状態異常は無効である上、左右が生きている限りは、フルアタック構成である中央の高威力の攻撃や魔法・技が常に飛んでくると考えて良い。

特に凶悪なのが「さいごのしんぱん」。高確率で沈黙し魔法が使えなくなるが、それ以前に一度の攻撃で自分のデビル3体に対して3回ずつ攻撃するという極悪な攻撃技であるため、ランドやゲイルは他のデビルとの合体、他の仲間についても訓練所を駆使するなりより高レベルのデビルを揃えるなりしなければ、まともに耐えられない。

「さいごのしんぱん」に限らず魔法や技は使用頻度こそ低いものの、それでも通常攻撃以外は「全ての相手に1回以上攻撃する」か「相手デビル3体に対してランダムに4回攻撃する」かのどちらかしかないため、大ダメージを覚悟する必要がある。

また、中央がノーダメージになる仕様は間接的に「メギドフレア」や「メギドクロス」の被弾先が中央に偏った場合、殆どダメージを与えられないことになるため、これらの技に対するメタになるという見方もできる。


このため倒す順番は必然的に左右のどちらか、あるいは両方となるが、ゾズマの左側にある「サマリカーム」の存在もまた厄介。

基本的にデビルチルドレンのボスは全回復になる魔法は使用しない傾向にあるが、この「サマリカーム」はきちんと使用してくる。

よって右側を倒した後で左側に行動を回した場合、「サマリカーム」で右側が復活する危険がある。

さらにラスボスであるため『光の書・闇の書』のクェーサーとセイファート同様、HPゲージは見えない仕様となっており、長期戦になればなるほど左右の倒す順番を誤りやすい。

右側も攻撃面は大したことはない(「カウントダウン」と「マハジオダイン」による麻痺は脅威ではあるが、逆に他の状態異常を回復できる利点になることもある)が、特に厄介なのは「マーベラスダンス」による誘惑で味方の攻撃がまともに行えなくなること。

誘惑は運が良ければ被弾後すぐに回復できるが、大抵の場合は自分や仲間が倒れるまでは回復しないものと考えた方が良い。



対策は、やはり左→右→中央の順に倒していくのが望ましい。

特にゾズマの左右については上記の仕様により「メギドフレア」の対策こそあるものの、左右の属性をよく確認すると「サマリカーム」を使用してくる側(闇属性)に「メギドフレア」(光属性)が被弾した場合、弱点のため大ダメージとなる抜け道がある。

このため左を倒すために「メギドフレア」の他、「ゴッドハンド」「てんちゅうさつ」「マハンマ」などで攻撃すると速く倒せる。

右に対しては光属性の攻撃はダメージこそ少ないものの全体攻撃ならばダメージは蓄積している上、回復されるリスクも無いため、地道に攻撃を続ければ倒すのは難しくない。

残るは中央だが、HPこそ高いものの「メギドフレア」は等倍で入る上に中央1体しか居らず最大8ヒットを狙えるため、ランド以外にも生き残る仲間が他に居るなら勝算はある。


中央の攻撃を比較的緩い「クイックブレイド」に誘導する手もある。

ゴッドソルレオンの「かみのいぶき」やコンボの「ゴッドフィールド」などによるステータスアップ後は、中央が「クイックブレイド」を使う確率が高くなる仕様がある。

特に「かみのいぶき」は最低でも「メディアラハン」と同様の全体回復はあるため、他の技が飛んできても回復技として使えるし、そもそもステータスアップが適用されるので非ダメージも多少は和らぐ。


より盤石な対策をしたいなら、特殊能力である「水に流す」をランドに付与する手もある。

「水に流す」は混血合体でラハブを作り、バトルを重ねて「水に流す」を発現させてからパートナー合体によりランドに付与すれば良い。

これによりランドが生きている限りは自身も味方のデビルも気絶以外の状態異常を回復でき、ランドがゾズマから先制できるならば、状態異常を避けつつ回復魔法を使うことも可能。




セクンドゥス(『氷の書』)

位置属性HPMPアタックガードマジックMガードスピードラック
30601350505050505050
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中:ひょうりゅうが、クイックブレイド、おおあばれ、ジゴクのフブキさいごのしんぱん、マハブフダイン

右:サマリカーム、マハブフダイン、マハザンダイン、ディアラハン、マハンマ、マカラカーン

左:デスブレス、マーベラスダンス、カウントダウン、マハマグダイン、マハジオダイン、テトラカーン


ライオンのような顔面、仮面のような左半分を見せる右側、野獣の顔の右半分を見せる左側で構成された巨大なデビル。

簡単に言えばゾズマを裏返しにしたような容姿である。

中央の本体は氷属性であるものの、全体的な配色としては赤色系であり、どちらかと言うと炎のような荒々しさを見せるデザインと言える。


名前の由来は竜座を構成する星の一つで、語源は「第2の結び目」。

その他にアルタイスと呼ぶこともあり、これはアラビア語でアル・タイスからきた「牡の山羊」という意味でもある。

山羊っぽい容姿なのはゾズマの方だが、あちらが獅子座モチーフの名前と考えるなら、モチーフが逆であることに対しての説明は通るだろう。



ステータスの特徴についてはゾズマと殆ど同じだが、問題は次の点である。

まず、中央については技が変更されており、ルシファフロストの専用技でありセクンドゥスの「クロスノヴァ」より攻撃回数が増えた「ジゴクのフブキ」、氷の使徒の専用技「ひょうりゅうが」、加えて「マハラギダイン」の対となる「マハブフダイン」を使用する。

これらの技の最大の問題は追加効果の凍結であり、「さいごのしんぱん」も含めるとセクンドゥス中央の攻撃のうち実に4/7はこちらの行動を阻害する追加効果を持つという極悪な構成となっている。

加えて左右は属性や技構成がゾズマと真逆になっているものの大きな変更はなく、このためにセクンドゥスの右は引き続き「マハブフダイン」を持っており、最悪の場合は中央と右で凍結を狙ってくるという地獄が待っている。


ただしゾズマにも同じことは言えるが行動自体は通常攻撃の頻度が高く(とはいえ左側が先に倒されたら、右側は優先して「サマリカーム」を使う点は同様)、余程運が無い限りは全体攻撃は1ターンに何回も飛んでくることはない。



対策はゾズマとほぼ同様だが、注意点として『炎の書』のように特殊能力「水に流す」を付与する手段が非常に限られるのは問題。

というのも本作の「水に流す」はラハブとガアーンが発現するものの、ラハブは『炎の書』の種族合体でしか生み出せず、ガアーンはイベント限定の一品物なので、このために合体に使ってしまうのは勿体ない。

幸いにも上記の通り状態異常になる技を1ターンに何回も乱発することはないため、素直にゲイルや仲間を強化すれば問題なく対抗できるのでご安心。


『炎の書』と同様に、ゲイルの「メギドクロス」で左右の内ダメージが大きい方が「サマリカーム」を持つため、そちらを優先的に攻撃しよう。

同時にこれはセクンドゥスの左右の「マハブフダイン」対策にも繋がる。

元々「マハブフダイン」を使う可能性は低いものの、相手の手数を減らしておくのは十分に有効。

反対側も麻痺効果のある魔法や技を依然として持つが、ある程度ダメージが蓄積されているので倒すのは難しくない。

中央のセクンドゥスに対抗するためには、セクンドゥスの必殺技によってゲイルを含めて全滅または凍結しても巻き返せるように、手持ちには余裕を持っておきたい。


余談

『白の書』を鑑みれば、葛羽将来は人間・デビル・天使の3つの力を内包した「大いなる力」を持つ訳だが、これら即ち人間・デビル・天使の共存の可能性をも内包しているとも言える。

そしてその「大いなる力」に助けられた存在が居る。

そう、地球を創ったとされる創造神「ホシガミ」である。

そう考えると守護神の思想はホシガミと真っ向から対立する上、事実関係を鑑みると矛盾している可能性が高いのだが、自分の命が懸っている守護神の場合は光と闇が対立し続けていると独論を流布するしか無かったのだろう。

自分が生きるために戦いたいという意思の無い者(ムスペルヘイムやニフルヘイムの中にも好戦的でない者もいる)にさえ競争を正当化し、他者を蹴落とすことを肯定する思想はまさに新自由主義そのものの特徴である。


そもそもの話、ゾズマ/セクンドゥス自身が光属性と闇属性の両腕(?)を持ち合わせているので両立自体は可能なように思える。

しかしゾズマ/セクンドゥスの左右はお互いに背を向けており(これは当然ゾズマ/セクンドゥスの中央とも向きが一致しない)、自身の肉体すらまともに向き合えないことで根本的に他の存在とは相容れない価値観を持つことを暗に示しているのかも知れない。

あるいは左右も含めて全て外部に対する方向であるから、自分自身が光と闇の力と向き合えていない精神的な弱さを示しているとも、その責任を世界や他者に対して向けている他責思考とも言える。

「守護神」とは名ばかりに、作中で明言されているのが生まれた戦いの世界をただ「見守る」だけ(一方で上記の通りヴァルハラを滅ぼしているが、あくまで炎の使徒や氷の使徒が実行に移しているに過ぎない上、戦いは「転生の力」であると使徒らが正当化し、その過程の犠牲を鑑みていない)であることから、自分の価値観を頑なに変えようとせずジンやアキラの考えを一方的に否定しているあたりにも窺えるだろう。


ゾズマとセクンドゥスの名前の元ネタは星座だが、名前に反して容姿に獅子または竜のイメージは見られない(強いて言えばセクンドゥスの中央がライオンのようにも見えるくらいだが、名前は竜座モチーフ)。

しかし主人公のパートナーは、ゾズマと対峙するのは獅子である「ソルレオン」、セクンドゥスと対峙するのは竜に見える「ヘイロン」である。


魔界と天界の争いは、『白の書』で天使が魔界に全面攻撃を仕掛けようとしていた件も以前にあったため、パクとハーミルが動いていたのはこの関係もあると思われる。

今回の騒動は、天使側は実行に移せなかった魔界侵略を実行に移す時であったと言えるし、魔界側は『白の書』以降の天使に対する不信感が現実になったと言える構図でもあったため、守護神の扇動が決定打になったとはいえ、戦争の火種自体は既に蒔かれていたと考えることもできる。


『白の書』や『光の書・闇の書』のストーリーを鑑みれば、レナがエンゼルチルドレンとなりカミに昇華させられる展開は筋は通るが、アミは「ヴァルハラの少女」というだけでカミにさせられようとしており、レナほど筋の通った説明は成されていない。

レナは『光の書・闇の書』の時点であくまで反乱軍の一人だが、自身がデビライザーを使うこともなければ、バトルネットを除いてデビルを使役する様子は無い(バトルネットはあくまでデビルの認知すらままならない原宿の子どもであったジンが遊ぶ程度には大衆的なゲームであるため、作中の現実におけるデビルの扱いとは別と考えるべきだろう)。

このためエンゼルチルドレンとなったレナと異なりアミは単なる一般人でしかないのだが、作中の範囲では守護神が執拗に狙っていた理由が解らないのである。

考えられるのは、本作に登場する人物では唯一のヴァルハラの生き残りであるか、『光の書・闇の書』で見せた「命を懸けてもヴァルハラを救いたい」という愛国心みたいな感情が想定される。

この場合、エンゼルチルドレンの力に相反するカミになり得る要素は「救世に対して絶対に揺るがない思想」だろうか。

というのも『光の書・闇の書』で同じく処刑される所まで来たレナと比較した場合に「ヴァルハラの少女」であるアミが差別化できる要素は、ヴァルハラをどの程度想っているか、もっと言えば「ヴァルハラに対する認識」がより鮮明な人物、あるいは「世界を救いたいと願う心」という思想くらいである。


関連タグ

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マッチポンプ:端的に言えばこういうことである。

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