堕ちた聖者
おちたせいじゃ
本編中の活躍
全編共通
堕ちた聖者以前の活躍は親記事を参照。
ケヴィン・シャルロット以外が主人公の場合
別勢力によって仮面の道士が抹殺されたため、彼の支配からは解放されたが、自分が誰なのかを認識できなくなり、そのままどこかへ消えていったことが死を喰らう男から語られる。
ケヴィン・シャルロットが主人公の場合
自分達ではマナの剣が抜けなかったため、主人公にマナの剣を抜かせ、死を喰らう男と共にフェアリーを誘拐し、マナの剣を持ってビーストキングダムまで来るように要求し姿を消す。
そしてフェアリーの命を交換条件にマナの剣を強奪。死を喰らう男はマナの剣を手にするも、剣に宿る聖なる力による抵抗を受けてしまうが、堕ちた聖者は闇の魔力を注ぎ込むことにより、マナの剣を聖剣から暗黒剣へと変貌させ、そのまま報告の為、ミラージュパレスへと帰還する。
主人公たちは遂に幻惑のジャングルにある闇のマナストーンを最後に全ての神獣を倒したが、ミラージュパレスまでやってきた主人公たちの前にて、仮面の道士はマナの剣を破壊。
仮面の道士は剣に集まった神獣たちの力を吸収し、マナの女神を超える“神”となった。しかし、マナの女神の抵抗を受け、仮面の道士は女神を完全に始末し、女神の持つマナも奪うため聖域へ向かい、追いかけようとする主人公たちを阻むためにヒースは立ちふさがる。
必死にヒースの目を覚まそうと何度も彼に呼びかけるが、彼はそれに答えない……主の障害となる主人公たちと戦うこととなる。
死闘を終えると、正気に戻った彼の口から自らが闇に染まった理由とその生い立ちを聞くことが出来る。
ヒースは、仮面の道士と名乗る男の正体である、かつてウェンデルで闇の神官として働いていたベルガーの1人息子であると言う事実が明らかになる。
ある日ベルガーはある1人の少女を救うために禁呪である闇の呪法に手を伸ばし、その呪法の解読に成功したものの時既に遅く、その少女は既にこの世にはいなかったのだった。
少女を救えなかった事に落胆するベルガーに追い討ちをかけるように、ウェンデルは呪法に手を伸ばしたベルガーを追放、さらにその呪法にかけられた呪いにより顔と心までもが醜く歪み、世界の全てを死の世界に変えるという歪んだ思想に取り憑かれてしまっていた。
その余りにも変貌した父の姿を見て、優しい心を持った父に戻したかったとヒースは語るのだが、時すでに遅く、ダークリッチとなった父に同じように闇に染まったヒースは最後に父を倒してほしいとパーティーに告げ、シャルロットの腕の中で自らの魔法で命を絶つのであった。
その後、不治の病にかかったウェンデルの光の司祭の前に幻影として現れ、自らの魂と引き換えにその病を治して消滅した。
後に発売されるHOMで普通に語られていた闇の神殿や闇の神官という単語が3の時点でなかったことや、ベルガーが起こした事件を鑑みるに、表向きは好青年に見えるヒースであるが、その裏では言葉に出来ないほどの壮絶な人生を歩んできたことは想像に難くないだろう。
戦闘
上記の通り、悲壮感が漂うほど悲しいバトルとなるのだが、そんな事考えている暇がないほどの鬼畜性能でプレイヤーを追い詰める。
ちびっ子状態にして攻撃力を激減させてしまうフレイア、沈黙で魔法と特殊能力を封じ込めるマルドゥーク、猛毒でじわじわと苦しめるヨルムンガンドと言った召喚魔法のオンパレードの数々の他、全能力を下げるステータス低下魔法のブラックカースをかけてからのパーティーへ放たれるホーリーボールやセイントビームと言った光魔法。
そして、彼の最大の恐ろしいところはそんな攻撃の最中にヒールライトで自分のHPを回復してしまうこれが紅蓮の魔導師や美獣と違う最大の点である。
ただでさえ、ステータス異常対策(特に沈黙)でアイテム欄が圧迫され、(沈黙で)碌に回復が追いつかないのに、あろうことか向こうは回復して長期戦を強制的に強いらせるのだ。
当時、回復が追いつかずアイテムが尽きて、堕ちた聖者に何度も全滅させられたプレイヤーは多かったのではなかろうか。
そんな不条理の塊と思われがちなヒースだが、唯一の弱点としてMPは無限ではないので攻撃したときに相手のMPを吸収するリーフセイバーや、同じ効果をもつアイテムのクロウラーの爪でMPを全て奪えば倒すのは容易になるといったところか。
ちなみにデフォルトで光・闇・木を反射だが、アンティマジック(スペクターの瞳)で反射を解除できる。追記しておくと弱点属性はない。
リメイク版
何とさらに鬼畜になり不条理具合が増した。
ヒールライトこそ使用しなくなったが、紅蓮の魔導師同様高速移動で逃げ回り「何処を見ている…」「その程度か…」と煽ってくる上に、「ゴーストロード」をそこら中に放って主人公達を進路妨害するという、ボスにあるまじきチキン戦法を展開する。死を喰らう男の分身が見掛け倒しで意外と本体殴り放題だったこととは対照的で、ワープしながらバリアチェンジを行う紅蓮の魔導師と厄介さの双璧である。
ちなみに光・闇・木属性吸収で弱点属性は無いため、光アンジェラの最大火力セイントビーム連発が使えず(まぁ発動の早いエクスプロードあたりでなんとかなるが)、詠唱の長いエインシャントは被弾による中断やヒース自身が逃れるリスクがある上、リーフセイバーでMPを回収する戦術も使えない。味方陣営は飛び道具で押し切るのが難しく、物理で殴るために追いかけざるを得ないという、地味に厄介な仕様。
何より理不尽な点は、警告の赤範囲が示されることなくワープ後に気円斬的なリング状の斬撃を放つ点で、画角次第でヒースの位置を見失うと不意打ちされる危険がある。弾速もベジータに警告されたナッパでも回避出来ないくらいの爆速であり、初見では視認しても被弾確定のレベル。動作による予兆も覚知が困難で、全弾回避の立ち回りが(本来)必須のノーフューチャーに於いて、極めて凶悪な攻撃手段となっている。オマケにHP50%以下で3wayショットになり鬼畜度合いが更に増す。
この他に原作と異なり必中では無くなったホーリーボールや三通りの攻撃範囲を使い分けるセイントビームを放ってくるが、例の斬撃と異なりキッチリ赤範囲が示されるため、こちらは割と回避しやすい。ともするとセイントビームが堕ちた聖者の優しさにすら思えてしまうが、そもそも飛び道具に警告範囲が示されない気円斬もどきが本作のルールを逸脱した外道攻撃なので、勘違いしてはいけない。
召喚魔法は青ゲージ技になったが、青ゲージを伴うグールが2-4体出現、本体は無敵になる仕様。一応グールは動かず敵から妨害もない青ゲージ技だが、グールの位置が互いに離れていてフィーグムンドの様に特定の範囲を持つ必殺技でないと4体出現時の阻止はかなり難しいバランスになっている。阻止失敗するとどの召喚でも多段ヒットかつ必中なのでトランスシェイプなどで無効化できない。無敵抜けするための攻撃対象も居ないので、予めエフェクトをoffにした上でタイミングよくレベル1必殺技を放つといった特殊な回避策が必要になる。まとめると青ゲージまで厄介である。
全般的に隙が無くなった上に真っ向から不意打ちを仕掛けてくる不条理の極みの様なボスとなった。原作でカウンタマジックで簡単に封殺できた紅蓮の魔導師と並んで、リメイクになりラスボスを凌駕するに至った幹部と評する声もある。
リメイク版での追加台詞
2020年に発売されたリメイク版では、ミラージュパレスでの戦闘中にシャルロットもしくはケヴィンとの掛け合いが追加されている。どちらも主人公側が全く戦いを望まないことがうかがわれる。
シャルロットがパーティにいない場合
ヒース「恐れる必要はない」
ヒース「死が、お前たちの心を安寧へと誘うだろう」
ケヴィン「シャルロット、ごめん…」
ケヴィン「こうなったら、オイラがヒースさん、止めるしかない!」
シャルロットがパーティにいる場合
ヒース「泣き叫ぶ必要はない」
ヒース「死が、お前たちの心を安寧へと誘うだろう」
シャルロット「なにわけのわからないことをいっているでち!?」
シャルロット「シャルロットのこと、しらんぷりしないでほしいでち!」
シャルロット「いいつけをまもらなかったからおこっているでち?」
シャルロット「いいこにするから、いつものヒースにもどるでち!」
ヒース「……やめろ……」
ヒース「耳障りな声で私を呼ぶな……ッ!」
シャルロット「いやでち! もとにもどるまでずっとやめないでち!」
シャルロット「あのときヒースがたすけてくれたように」
シャルロット「こんどはシャルロットがヒースをたすけるばんでち!」
シャルロット「ヒース! ヒース! ヒースーーー!」
ヒース「ぐぅぅぅ……!」
ヒース「はぁ……はぁ……なんだ、この感覚は……!」
ヒース「何故この子供に、こうも戸惑う……!」
結末
パーティーにシャルロットがいた場合のみ、フェアリーの命を貰ったヒースとの感動の再会イベントが加わる。ToMではその描写がない為か、パーティーにシャルロットがいなかった場合、エンディングムービー中、病から立ち直った光の司祭が登場するがヒースの姿は無い……。つまりシャルロットがパーティーにいなければヒースには救いがないのである。