ここには何か、いや何者かがいる。 これまでこのような「モノ」は見たことがない。
その男はマスクで顔を隠していた。 彼は、ある目的の為にやってきた。
恐ろしい事に奴の目的は明確で「狩り」だった。
しかし、彼は私を襲う事はなく、他の生存者達も襲う事はなかった。
この「モノ」には、私が推測できぬ程の目的があるのだろうか?
概要
『Dead by Daylight』に登場するキラー(殺人鬼)の一人。
2016年10月26日にリリースされたDLC『Chapter II: "The Halloween Chapter"』にて追加された。
ジョン・カーペンター原作の映画『ハロウィン』(1978年/米)に登場する“ブギーマン”ことマイケル・マイヤーズその人。
原作同様、無機質かつ冷静冷酷に一本の包丁で生存者を追い詰めていく。同DLCでは生存者サイドのキャラクターとして、原作映画のヒロインで彼の妹でもあるローリー・ストロードも登場している。
本作での呼称である「SHAPE」の意味は「幻影」であり、出典映画でのクレジット名に由来する。
彼とのチェイス時のみ流れる「ティンティンティンティン…」という音声は原作映画のBGM「The Shape Stalks」の一部。視覚と聴覚と感覚から追いかけられる恐怖をこれでもかと刻みつけてくる。
人物
プロフィール
本名 | マイケル・マイヤーズ(Michael Myers) |
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性別 | 男 |
出身地 | アメリカ(イリノイ州ハドンフィールド) |
声優 | Frédéric Poirier(サウンドディレクター) |
白塗りのハロウィンマスクと紺色のツナギ姿で、手には包丁という映画でお馴染みの“ブギーマン”の出で立ち。
背景
マイケル・マイヤーズは、正しく“生まれながらの悪の種”と呼ぶべき存在だった。
人間としての情を一切持たず、ただただ冷静に他人を傷つけ、殺める。そこに一切の躊躇はなく、それこそが彼の望むことだった。彼は常に、内なる平穏を得るために人を殺す必要があった。
6歳の頃に当時17歳の姉を特に理由もなくキッチンナイフで滅多刺しにして殺害し、以後15年間を精神病院の閉鎖病棟で過ごすことになる。周囲は彼の精神が少しでも更正すること…それよりも寧ろ、自身らの記憶ごとマイケル・マイヤーズという存在そのものが風化することを望んだが、逆にその環境は彼をより内向的で、より残忍な悪魔へと変えていった。
そして21歳となった年のハロウィンの前日、マイケルは精神病院は脱走し、故郷ハドンフィールドへと向かうのだった。
(詳細は出典の「ハロウィン(映画)」および「マイケル・マイヤーズ」の記事を参照。)
性能
基本情報
移動速度 | 4.2m/s(邪悪レベルⅠ)、4.6m/s(邪悪レベルⅡ、Ⅲ)、凝視中は0.92m/s |
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心音範囲 | 0m(邪悪レベルⅠ)、16m(邪悪レベルⅡ)、32m(邪悪レベルⅢ) |
視点 | 高い |
凶器 | 包丁(キッチンナイフ) |
一般的な包丁。普段は切り付けるが、獲物には刺突の一撃で深い傷を負わせる。 | |
固有能力 | 内なる邪悪 |
根城 | ハドンフィールド(Haddonfield) |
マイケルの生まれ育った街であり彼の殺人の舞台。ステージ中央には劇中に登場した彼の生家がある。 |
非常に特殊かつ異常な上級者向けキラー。
その要因たるは後述の固有能力で記される通り「距離を置いて生存者を凝視しLv(レベル)を上げ、攻撃力や速度を強化する」という性質。加えてこの3段階存在するLvも一長一短あるという非常に扱いが難しいものとなっている。マイケル・マイヤーズの異常性は、サバイバーだけでなく操作するプレイヤーすらも困惑させるのだ。
メメント・モリは相手の首を持って片手で持ち上げたあと、その包丁を胸に刺すというもの。一回目は抵抗されるがその後間髪入れずにトドメの一発を深く差し込み、相手は身体を縮こませたあと死亡したらそれをまるで用済みとばかりに投げ捨てる。マイケルにとっての「殺し」がどういうモノかがよくわかる殺し方である。
固有能力
内なる邪悪(Evil Within)
相手を「凝視する」ことでLvが上がり、攻撃力や速度が強化される。凝視中はかなり足が遅くなる代わりに視界内かつ一定距離未満の生存者が強調表示されゲージが溜まっていく。
その為視界が通る場合凝視で生存者を視認しやすくなり副次的に索敵能力も高い。(ほんのちょっと物陰から体がはみ出したりしているだけでも強調表示される)
Lv1では足がかなり遅い・攻撃範囲が狭い・血の渇望が発動しないなどチェイス能力に難があるが、そのかわり心音範囲が無く探知パークにも引っかからないステルスモード。Lv2に上がるとLv1のステルス能力を失うが、基礎能力が標準的な殺人鬼と同等になり、しかし心音範囲はかなり狭いという基礎能力に優れたモード。そして最大レベルのLv3になると心音範囲が他と同等になるが、なんと「一撃で生存者をダウンさせられる」。ついでに窓枠越えも早くなる。1→2は不可逆だが、2→3は可逆で、アドオンで強化しなかった場合、1分で能力はLv2に戻る。他にもアドオンを組み合わせることで各Lvの性能は大幅に変更できる。
Lvが変動したときに流れる「タタラタタラタタラターン」というピアノの戦慄は映画ハロウィンのメインテーマの一節。
固有パーク
最後のお楽しみ(Save the Best for Last)
生存者1人にオブセッション状態を付与する。オブセッションになっていない生存者に攻撃を当てる度にトークンを得て攻撃直後の硬直が少なくなっていき、トークン最大時では一度攻撃を当てた後もほとんど離されずに追撃可能になる。ただしオブセッションを攻撃してしまうと2個のトークンを失い、オブセッションが死亡するとトークンは得られなくなってしまう。
このため、うまくオブセッション対象者を「最後のお楽しみ」として後回しにすることが推奨されるが、このパークの存在がバレると対象者が対策行動に出やすくなるので、うまくプレッシャーをかけていく必要がある。
マイケルには「血縁者を特に執拗に追い詰める」という拘りがあり、パークのアイコンがローリーなのもその部分が反映されている。
弄ばれる獲物(Play with your Food)
通称「クモ」。オブセッションを見逃すたびにトークンを獲得、トークン毎に移動速度があがるというもの。最大トークンは3。オブセッションになった人だけでなく、その場の生存者全員に迷惑がかかる恐ろしいパーク。ただし攻撃をするたびに1トークンを消費して速度が落ちてしまう。
原作のリメイク版(2007年版)では他の人間はアッサリと包丁やその場にあったモノで殺していく一方、ローリーだけはその場でアッサリと殺さず、とにかく精神的・肉体的に追い詰めて追い詰めて追い詰め続けた。つまりそういうことである。
消えゆく灯(Dying Light)
通称「ダイライ」。フック救助の速度と他の生存者の治療速度が33%上昇するが、オブセッション以外の生存者をフックに吊るすごとにトークンを獲得しトークンの数×パークレベルに応じて生存者は修理・治療・破壊の各行動に遅延ペナルティを受ける。
「希望のランタンの空気窓をゆっくりと閉じていく」ような、けして走らず徒歩で追いかけてくるのに何処までも確実に追い詰めてくる…まさにマイケルの存在そのもののようなパーク。
アドオン
Lv3の持続時間延長やゲージの溜め速度を上げるものがある。ただし、強力なものはペナルティとしてLv3になるための必要ゲージが増加する。Lv1状態固定になるが透視能力を得るアドオンなど変わり種もあり、中でも特筆すべきは「墓石」系アドオン。これは、Lv3状態のとき無傷の生存者をその場で殺害(立ちメメント)できる、というとんでもない効果を持つ。普通のメメントは一度吊った生存者を再度ダウンさせてからでないと発動できないが、これはLv3状態で至近距離まで接近すれば問答無用でメメントが可能。一度も吊られていないからと余裕の生存者に絶望を見せてあげよう。
各アドオンは原作で彼が殺した生物や肉親の遺物である事が多く、特に名称にあがっている「ジュディス」とは彼が殺した自分の姉「ジュディス・マイヤーズ」の事である。
特徴
長所
Lv1:とにかく気付かれない。心音による察知不可能。どういうことかというとサバイバーが心音を感知する脅威範囲が脅威の0mなのである。
流石に画面内に収まると白いマスクと大柄な体格も合いまって流石に目立つし、鼻息が荒いのでよく音を聴く生存者にはすぐバレたりもするが、探知パークにすら反応しないので「気付いたら後ろにいて包丁で切られた」「角を曲がったらそこに立っていた」などというホラームービーそのものの展開が頻発する。油断した生存者をキャッチすることも珍しくない。
Lv2:Lv1ほどのステルス性はないものの、基礎能力が標準的な殺人鬼と同水準になりしかも心音範囲は半分(他の一般的キラーは32m、24m、20mなど。シェイプLv2のみ16m)、という基礎能力が優れたモード。逆に言うと心音が狭いだけの普通の殺人鬼なのだが、Lv3にアップすると…
Lv3:一撃で敵が倒せる。しかも、ため攻撃の判定が広がって当てやすくなり、窓枠の乗り越えスピードも上昇することで追跡力も上がる。この状態のマイケルから逃げることは難しいだろう。
その上、アドオン次第では恐怖の立ちメメまで待っている。ちなみにこのLvのみ包丁の持ち方が順手からおなじみの逆手に変わり、攻撃方法も「切りつけ」から「刺突」に変わっている。殺意マンマン。
短所
Lv1:基本性能が貧弱。奇襲は難しくないがそのあとのチェイスは困難である。奇襲特化ビルドなど特に理由がないのであればさっさとLv2に上がりたい。
Lv2:目立った短所こそないが、長所といえるものも心音範囲の狭さだけである。尖ったところが無いのが最大の欠点。
Lv3:この状態のマイケルに欠点というほどのものは存在しない。強いて言うなら心音範囲の広さであるが、それも他の殺人鬼と同等の32mである。
最大の問題は制限時間であり、もたもたしているとLv2に戻ってしまう。制限時間を延ばしたり無制限にしたりするアドオンも存在するが、効果が強いほどペナルティとしてLv3に上がるための必要経験値量が増加する。また各サバイバーから凝視して得られる内なる邪悪の経験値には最大値がある(=Lv3にできる回数には上限がある)ため、タイミングを考えたレベリングをしなければせっかくのLv3が無駄になったり、逆にあまり凝視していないサバイバーを早々に退場させるとそもそも回数を減らしてしまったりと自分の首を絞めかねない。オリジナルのマイケル同様「大胆かつ狡猾な」リソースマネジメントを求められる。
窓枠には強いものの、板を使われると制限時間のおかげで被害が他キラーより甚大である。
限られた時間でどれだけの戦果を出せるかが勝負の分かれ目になるであろう。
結論として、各レベルにおいて特記すべき長所はあるものの言い換えれば「心音範囲減少と索敵能力と引き換えに特化キラーの下位互換」というべきLv1、2(性能的にはLv1はブリンクと心音のないナース。2なら脅威範囲が減った罠のないトラッパー)と、他のキラーにはない強制無防備(負傷の有無に関わらずワンパン)や高速窓枠越えといった爆発力のあるLv3をうまく使い分ける脳筋ではない運用を求められるテクニカルキラーであるといえよう。
余談
ちなみにフレーバーテキストでは他の生存者も襲わなかったとあるが、原作のマイケルは一瞬でもローリーもしくは自分と関わりを持った人物は絶対殺すマン(あくまでメインディッシュがローリーなだけ)なので、フレーバーテキスト内での動向は彼らがローリーと関わらなかった故のただの幸運でしかなかったのだろう。
関連イラスト
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ハロウィン(映画) マイケル・マイヤーズ ブギーマン 包丁 純粋悪 ストーカー
ローリー・ストロード:同DLCのサバイバーとして追加されたマイケルの実妹。