概要
本名: 松尾 昭(まつお あきら)。
日本のマジシャンで、超魔術師を名乗るハンドパワー使い。
サングラスがトレードマーク。
「マリック」のネーミングは「マジック+トリック」を合わせたもの。
かつては「超魔術」と「ハンドパワー」で一世風靡するほどの大人気っぷりで、とんねるずの木梨憲武が看板番組『とんねるずのみなさんのおかげです』内のコントで『Mr.ノリック』としてパロディーを演じたほど。
特に小学生からは絶大な人気があり、小学舘の児童向け漫画雑誌のコロコロコミックなどでも頻繁に記事が載ったり『サイキッド謎丸』といった漫画の劇中にはキャラクターとしてマリック本人が登場したこともある。
古今東西のマジックの紹介や伝承が廃れたとされるマジックの復刻の研究も行っている。
ブレイク→転落→再起への道程
実は最初は本業でのマジシャンではなく、デパートでマジックグッズを手がけるテンヨーのマジック道具を店頭で実演販売していた販売員だった。
彼曰く、こういった商品は「マジックのネタ」を売っている性格上買ったら仕組みを知って満足してそれまでというのが大半だが、中にはマジックの手法を理解して当時の彼にやって見せにきたり質問をよくしにくる客がいたという。
こういった好奇心旺盛な客こそが「将来マジシャンになりうる素質がある」との事。
ちなみにマジック自体は少年時代からやっていたらしく、販売員時代に実演販売のセールストークやテクニックを磨いた事で「客を惹き付ける術」を身に付けていったのだとか。
そして超魔術ブームを起こすまでに登り詰めるも、「Mr.マリックはマジシャンではなく超能力者」だと世間から一方的に誤解され、やがて人気に陰りが見え始めると今度は「インチキ超能力者」だと不条理なバッシングをされる風評被害を受ける事になる。
そもそも、Mr.マリックの芸は「超魔術」であり、本人は「超能力」だとは一言も言っていない。
「超魔術」のネーミングも「超能力」を意識したマリックの造語であるが、これを世間が「マジックではなく超能力的なもの」だと勝手に解釈したのは、マリックを大袈裟に脚色し、あたかも超能力者のように扱ったメディアやマスコミの仕業である。
1990年に発売した小室哲哉とコラボレーションしたアルバム『Psychic Entertainment Sound』の曲中で聴けるマリック本人のナレーションでは「ハンドパワー、それは“光”です。超能力とは、“イメージ”です。」と語っており、「超能力はイメージ」だとはっきり断言している。
サングラスをかけ始めたのはバッシングが大きなストレスになりついに右顔面に顔面麻痺が出た事である。幅広のサングラスを初期にかけていたのはその為だという。
ブームが終わった頃には完全に落ちぶれるが、その後ロサンゼルスにてマジックショーを披露する日々を過ごし、その中で「自分の手品」を思い出し復活。
帰国してからテレビ番組『投稿!特ホウ王国』への出演オファーを手品師『栗間太澄』として引き受け、再ブレイクに繋がった。
余談
マリックは後にできた娘を愛していたが、仕事人間だったゆえにちゃんと接しなかった事とそもそものマリックの立場故に娘が奇異な目で見られる事を避けられなかった事で、娘は凄まじい不良となり家庭崩壊を引き起こしてしまう。その時にマリックは娘を大声で叱る事すらしておらず、娘の事で学校に呼び出された際にもそれが出来なかったという。
後に落ちぶれて改心した際には自分が娘とまともに接していなかった事実と向き合い、娘に「お前のやりたい事は何か」と聞くなどし歩み寄るようになる。娘はマリックの改心を信じられず、その場を適当な回答ではぐらかしてしまうが、後日マリックが昼までゴロゴロしていた娘の姿を見てはぐらかされていた事に気付き、「だらだらしてないで、何か夢を見つけろ!!」と活を注入。これで娘はマリックの改心と何より「マリックが自分をちゃんと愛していた」という事を知り改心し、音楽の道を志す。マリックは元々音楽の才能に目を付けていた事もありこれを快諾、娘はラッパー『LUNA』として新たに出発した。
マリックはこれらの事を「家庭より大切な仕事は無い」と振り返っている。
関連項目
マギー司郎:オーディション番組で共に後輩を育成している
八景島シーパラダイス:同地でマジックショーに出演する他、イメージソング「シーパラきてます音頭」の監修を行う
ズイパラ来てます音頭:八景島シーパラダイスで開催された艦隊これくしょんイベント・ズイパラの宣伝曲。上記のシーパラきてます音頭がベース。