新井が悪い
あらいがわるい
広島東洋カープ・新井貴浩の風評被害ネタの一つ。
新井が悪い概要
2012年4月11日の広島東洋カープ対阪神タイガース戦にて。
5回表、広島・福井優也の投球が阪神・クレイグ・ブラゼルの足元付近に逸れ、ブラゼルはつんのめりながら何とか避けたものの、カッとなってマウンド上の福井に詰め寄ろうとする。そこで両軍ベンチから選手・コーチが飛び出して揉み合いになり、場内が騒然とする中、しばらく試合中断となった。
そして球場がざわめく中、スタンドの広島ファンから「新井が悪いよ、新井が!」と、何故かこの状況に全く関係ない新井貴浩に対して野次が飛んだ。
この時期、阪神に在籍していた新井は、FA移籍時の『辛いです』発言、その後の『25番という選手』事件などもあって、一部の広島ファンからは根強く恨まれていたのも事実ではあったが、この脈絡のない野次についてはなんJ他、視聴者に大ウケした。
それ以降、何かが起こったり責任転嫁したい時には「新井が悪い」というフレーズとともに、とにかくなんでもかんでも新井に責任を押し付けるという風潮及びネタが大流行したのである。
また、2011年~2014年は実弟である新井良太とチームメイトになっており、弟・良太の表記が「新井良」になっていることの対比で兄・貴浩が「新井悪」と表記されるネタも誕生している。
監督に就任すると…
そして時は流れて2022年オフ。新井さんが現役引退してから4年間、3連覇していたカープは4年連続Bクラスとすっかりかつての勢いを失っていた。そんな中、佐々岡真司監督の後任として、なんと新井さんの就任が発表された。
カープが負ければ、それこそ「新井が悪い」の心ない合唱が始まるかもしれないが、逆にもっと悪いヤジを飛ばされるよりも「新井が悪い」というヤジだけで済む、という意見もある。
つば九郎「ひんのない、きたないやじはやめましょう」
- そんな声をよそに2023年、新井さん率いるカープは2位フィニッシュで5年ぶりのAクラス入りを果たし、2位のチームとしては8年ぶりにクライマックスシリーズファーストステージを突破する快挙で「新井が悪い」の声を吹き飛ばさんばかりの躍進を見せた。その裏である意味正しいかもしれない意味で新井が悪いと言いたくなるレベルでカープにボコられたチーム(8勝17敗)が誕生してしまったが……。
- ところが2024年はシーズン終盤までは巨人や阪神と競り合いつつ首位を走っていたのに、「ホーム球場が屋外かつ猛暑の環境」が響いて、投手陣が崩壊し9月1か月で4勝20敗という空前絶後の大失速。優勝どころかCSも逃がし、最終的に4位で終了。そのおかげで3位に滑り込んだ横浜DeNAベイスターズが、CSで阪神・巨人を倒し、勢いのまま日本シリーズでソフトバンクも撃破して「下剋上日本一」を達成。この年の3球団の敗退は(間接的ではあるものの)「新井が悪い」の一言で結論付けられる結果になってしまった。