「水も食料も有限だ 生き残る者は選ばれねばならない」
「おまえは違うというのか」
概要
頭護貴人とは、『がっこうぐらし!』のキャラクター。
元は他の武闘派・サークル(自堕落同好会)と同じく聖イシドロス大学の学生。
パンデミック発生時は同大学内で日常が崩壊していく様子を目の当たりにした。
性格
常に最悪の事態を想定して行動するという徹底的現実主義で、作中でも度々高圧的な行動を取り、生き残るために様々なルールを決めていた。
しかし本心は自分が生き残る事だけしか考えておらず自分にとって役に立たない人間を次々と排除していき更に大学で生活していく内に自分は生き残るべき選ばれた存在だと思い込むようになり、次第に自分と対立しているサークルのメンバー等を見下すようになる。また思い通りにならないと、感情的になったり自分が作ったルールも自分が対象になると拒絶したりするなど終盤では己の命さえ助かれば周りがどうなろうと知らんと言わんばかりの身勝手さが顕如になって現れていた。(とはいえ、己を選ばれた存在と称し、この世界は自分のためだけにあるなどと思い上がる、人を殺めようとしておきながらいざ自分が殺されそうになると必死で命乞いをするなど他のメンバーも身勝手な面はあるのだが)
会議などでは神持朱夏、戦闘時においては城下隆茂と組んで行動している姿も描かれる。また、自分の安全を優先する傾向があり基本的に一人で行動する事は殆ど無く、学園生活部やサークルの襲撃の際は自分が参加した作戦に優先的に多くのメンバーを同行させており、場合によっては自分は出ず他メンバーに戦闘等をさせている事もある。
活躍
大学に来た学園生活部を隆茂と共に追い回すもサークルのメンバー達に邪魔されて引き返す。その後メンバーを呼び出し学園生活部の件で問い詰めるも彼女達とのいざこざを指摘され高上聯弥に責任を押し付ける形で終わらせる。その後彼女達の物資の提供とと情報の共有を求めるも失敗に終わる。その後武闘派メンバーを集めて学園生活部の件で話をし、彼女達から外の情報を手に入れるのと残りの資源をなるべく長持ちさせるよう、「リソースの一元化」を企む。しかし、しばらくして彼女らと唯一接触した武闘派の高上聯弥がゾンビ化してしまい、その一件で武闘派は疑心暗鬼に陥る。
これに対して貴人は「高上がゾンビ化した原因は学園生活部にある」という推論を口実にサークルや学園生活部の面々を拘束するも隆茂が帰らず、更に自身の体に異変を感じるようになっており徐々に精神が不安定になっていく。
その後サークルのメンバーに高上の件で問い詰めるが、ゾンビ化させた原因の理屈が次々と論破され、苛立ちが爆発した結果、桐子の胸ぐらを乱暴に掴み解毒剤を要求する等他の武闘派にその精神不安定さを暴露してしまうばかりか自身に感染の疑いがあることが発覚してしまい武闘派のルールに則って篠生が対峙するも死にたくない一心から逃走する。
逃げた先で美紀と鉢合わせし高上の件で詰め寄るも空気感染の事を知り、さらに不安定に。しかしその事実を否定し彼女がゾンビ化の解毒剤を持っていると思い込み要求するも、この時既に発病していることが美紀に露呈してしまい逃げられ、これまで追放してきた人々の幻覚を見てしまう。
追い詰められた貴人は美紀に解毒剤を奪う為に大学の門を開けてバットを叩きつけて音を鳴らしゾンビをおびき寄せて襲わせると言う暴挙に及んでしまう。
大学のゾンビパニックに学園生活部やサークルが対処している所に、車に乗って襲撃しクロスボウ突きつけて美紀に尚も解毒剤を要求し記事冒頭の台詞で自身の思想を突きつけるが美樹から「生きていればそれでいいんですか?」と反論され激昂した挙げ句彼女を射殺しようとするも、篠生に腕を刺され口論の末完全に見限られてしまい、他の面々に囲まれ、自身の立場が既に崩されたことを気付き逃走。
その後「墓」の辺界で彷徨うところ更に幻覚と幻聴に襲われるが自身が決めたルールすら拒絶し最期まで足掻こうとする。そこに神持朱夏が現れ今後の事を話し合うも「俺は選ばれた」という言葉に自分こそが選ばれた存在であると思っていた彼女は反論して背中を突き飛ばされ墓に落下した挙句体に火を点けられ死亡した。
余談
武闘派のリーダーとして振る舞っていたがお世辞にも優秀とは言えない。
例として上げると
- メンバーが戦闘員に偏りすぎている
- 物資の調達は同じコンビニでしか行った描写しかない
- 役に立たないと判断すれば友人ですら切り捨てる(しかも仲間を大学から閉め出す際は隆茂や高上にやらせて自分の手は汚さない)
- 水や電気等のインフラの確保は戦えないと言う理由で切り捨てた人間が行っている
- 空気感染等のリスクを全く想像していない上で隔離体制は完璧だと言っている
- 学園生活部やサークルに掛けた容疑も碌な調査もせず襲撃した上光里晶に反論を受けたり出口桐子に論破された際は碌に言い返せず言葉を詰まらせてしまう
と、思慮の欠ける言動が見られた。
また稜河原理瀬を尋問した際明らかに聞く価値も無いと言わんばかりの態度をとり揚げ足を取るときにしたり顔で語る等他者を見下す態度を取っており、こういった言動のせいかサークルのメンバーだけでなく武闘派の中にもあまり信用されていない描写が見られ、これらの所業や追い詰められた際の際の暴走が結果として武闘派が分裂、崩壊すると言う結末を辿る要因となった。